60歳以上に多い「喉頭がん」の”原因”はご存じですか?医師が解説!

喉頭がんの原因はどのようなものでしょうか。メディカルドック監修医が喉頭がんの概要と原因について解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。
※この記事はメディカルドックにて『「喉頭がんの原因」はご存知ですか?症状や治療法も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
渡邊 雄介(医師)
国際医療福祉大学 教授
山王メディカルセンター副院長
東京ボイスセンターセンター長
目次 -INDEX-
喉頭がんとは?
喉頭がんとは喉頭(こうとう)に発生するがんです。頭頸部がんの1つで、発生するがんの種類のほとんどは扁平上皮がんです。
発生する場所で声門がん・声門上部がん・声門下部がんの3つに分けられます。
声門がんは3つのがんの中で発症率が高く、全体の約70%を占めています。次が声門上部がんの25%、声門下部がんの5%です。
声門がんは頭頸部の他の部位のがんと比べると、転移する確率は低いです。
しかし声門上部がん・声門下部がんはリンパ節に転移しやすいという特徴があります。周辺にあるリンパ液の流れが豊富なためです。
喉頭がんの原因は?
喉頭がんの原因は喫煙・飲酒です。喉頭がんを発症した患者さんの喫煙率は97~98%と高い傾向にあります。
喉頭がんは60歳以上の方の発症率が高く、男女比では10:1で圧倒的に男性が多い傾向にあります。60歳以上になってから発症するのは、長期的な喫煙習慣のためです。
煙草を習慣的に吸うようになってから発がんするまでに、約40年の期間があります。そのため、60歳以上になってから発症する患者さんが多いのです。飲酒も喉頭がんの原因となっています。
煙草やアルコールによる継続的刺激ががんの発症に関与しているといわれています。喫煙・飲酒はどちらも発がん性を高める生活習慣です。
- 喫煙:喉頭・口腔・食道・肺・胃・膵臓がん等と因果関係がある
- 飲酒:口腔・喉頭・食道・肝臓・大腸がんと因果関係がある
煙草に含まれる化学物質のうち、約70種類が発がん性があると考えられており、喫煙の習慣が長ければ長いほど発症リスクが高まります。
発がん性のある物質に長く曝露されたり、DNAの損傷につながったりすることで、がんの発生に多くの影響を及ぼしていると考えられています。
飲酒はアルコール飲料に含まれるエタノールと、エタノールの代謝にともなって体内で作られるアセトアルデヒドが発がん性を高める原因です。エタノールとアセトアルデヒドをそれぞれ分解する酵素の働きには個人差があり、この酵素の働きが弱い人が飲酒の習慣を持つとさらに発がん性が高まります。
少量のアルコールで顔が赤くなる人は酵素の働きが弱い傾向にあるため、十分に注意しましょう。
飲酒と喫煙は相乗的にがんの危険性を高めるとされているため、喉頭がんが見つかった場合は他の部位にもがんが発生する重複がんの可能性があります。
喉頭がんについてよくある質問
ここまで喉頭がんの原因を紹介しました。ここでは「喉頭がん」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
咽頭がんとの違いはなんですか?
渡邊 雄介(医師)
喉頭を全摘出した後にできることは?
渡邊 雄介(医師)
食べ物が気管に入りにくくなるため、誤嚥の心配が少なくなります。また筆談や食道発声の訓練を行えば、周りとコミュニケーションができるでしょう。
編集部まとめ
今回は喉頭がんについて解説してきました。発生個所によって初期症状が異なり、治療方針にも違いがあります。
喉頭部は、発声や食事など、日常生活において重要なさまざまな機能が備わっている部分です。なるべく外科治療による影響を与えないことが、治療において重要となってきます。
そのためには、早期発見が非常に重要です。
声や喉の不調が長く続く場合は、耳鼻咽喉科などで検査を受けることが早期発見のポイントです。声の調子がおかしい・喉の違和感や痛みが長く続くなどの異常を感じたら、検査を受けることを検討してみましょう。
喉頭がんと関連する病気
「喉頭がん」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
喉頭がんは重複がんが発生しやすく、アルコール・喫煙習慣が発症リスクを高めると考えられています。過度なアルコールの摂取・喫煙は注意が必要です。
喉頭がんと関連する症状
「喉頭がん」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 喘鳴
- 血痰
- 嗄声
- 嚥下時痛
- 呼吸困難
喉頭がんは発生個所によってさまざまな症状を引き起こします。そのため症状だけでは喉頭がんと結びつかないことも珍しくありません。
違和感を覚えたときは速やかに検査を受け、早期発見に努めましょう。



