正月に飲む「甘酒」はどのタイミングで飲むのがベスト? 飲まない方がいい人の特徴は?【管理栄養士監修】
甘酒は、朝のエネルギー補給や夜のリラックスタイムなど、好きなタイミングで楽しめる栄養豊富な発酵飲料です。適量は1日1杯が目安で、飲みすぎは血糖値の急上昇を引き起こす可能性があるので注意が必要です。今回は、甘酒の正しい飲み方や注意点について「管理栄養士」の佐野さんに解説していただきました。
監修管理栄養士:
佐野 未来(管理栄養士)
編集部
甘酒は、1日のどのタイミングで飲むのがいいですか?
佐野さん
特に決まっていないので、好きな時に飲んで構いません。朝に飲めば、ブドウ糖をチャージして1日のスタートダッシュに効果的です。昼や夜に飲めば、ビタミンなどの栄養素で疲労回復を図ることもできます。また、就寝前にあたたかい甘酒を飲むことで眠りをサポートすることも期待できます。就寝前に飲む場合には、比較的低カロリーの米麹甘酒がおすすめです。
編集部
甘酒はどうやって保存すればいいですか?
佐野さん
ペースト状で売られている甘酒は、冷蔵庫保存が基本です。パッケージの賞味期限にしたがって、早めに使い切るようにしましょう。たまにしか飲まない場合には、1回分ずつ小分けにして冷凍保存も可能です。解凍するときは自然解凍か冷蔵庫解凍でじっくり戻すと、甘酒の風味や栄養を損なわずにいただけます。手間をかけずに飲みたい方は、1回分ずつに個包装されている商品や、紙パックに入っていて牛乳感覚で手軽に飲める商品を選びましょう。
編集部
甘酒の適量についてはどうでしょう? たくさん飲んでもいいですか?
佐野さん
甘酒の適量は、どの種類でも1日にコップ1杯程度が目安です。エネルギーチャージに効果的なブドウ糖は、裏を返せば非常に吸収が早く、飲みすぎることで急激に血糖値を上げることにつながります。栄養価が高い甘酒ですが、飲めば飲むほど良いわけではありません。
編集部
甘酒を避けた方がいい人がいれば教えてください。
佐野さん
アルコールを含む可能性がある酒粕甘酒は、車の運転が必要な方や妊娠中・授乳中の女性、お子さんには不向きです。アルコールの含有量をよく確認してから飲みましょう。また、糖尿病で治療中の方は、どの種類の甘酒でも血糖値の急上昇を起こす可能性があります。特に、経口血糖降下薬の内服やインスリン治療を行っている方は、必ず医師や管理栄養士に相談してから飲むようにしてください。
※この記事はMedical DOCにて【甘酒の健康効果を管理栄養士が解説 「飲む点滴」と言われる所以とは?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。