腰痛を和らげる温泉の入り方・ポイントを理学療法士が紹介 注意点も併せて解説
「湯治」という言葉があるように、温泉は様々な怪我や病気に効果があると言われています。そのなかで、身近な症状の一つである“腰痛”に焦点を当てた際、どのようなことに注意し、入浴すると効果的なのでしょうか? 理学療法士の小原さんに詳しく伺いました。
監修理学療法士:
小原 綾介(理学療法士)
編集部
腰痛に効く温泉の入り方はありますか?
小原さん
腰痛に効く入り方のポイントは“38~40度ほどのお湯に10~15分ほど長めに入る”ことです。理由は、ゆっくり温泉に入ることで体が芯から温まって硬くなった筋肉がほぐれるからです。慢性腰痛の場合、腰回りの血行不良が起きている可能性があるため、温泉に長めに入ることで血行不良が改善されることがあります。
編集部
腰痛改善をより効果的にするポイントはありますか?
小原さん
腰痛改善をより効果的にするポイントは、“上がった後、体が冷えないように保温すること”です。なぜなら、全身にすぐに体を冷やしてしまうと、血流の流れは悪くなってしまうからです。腰痛を改善させるためには体を長く温めることが大切ですので、温泉から上がった後に体が冷えないように、しっかり保温するようにしましょう。
編集部
腰痛を悪化させないような注意点についても教えてください。
小原さん
腰痛を悪化させないための注意点は2つあります。1つ目は、“急性腰痛の場合は腰を温めないこと”です。急性腰痛かどうか判断が難しい場合は、近くの整形外科を受診することをおすすめします。2つ目は、“慢性腰痛でも熱すぎるお湯は控えること”です。熱すぎるお湯は刺激が強いため、体の負担になります。また、体の深部まで温まっていない可能性もあるため、38~40度ほどのお湯に長めに浸かることをおすすめします。
編集部
サウナに腰痛を改善する効果はありますか?
小原さん
サウナも慢性腰痛に効果があると言われています。理由は温泉と同じで、全身の血行が改善するからです。しかし、過度に長い時間入ったり、サウナ後の水風呂が長かったりすると体に負担がかかるため、腰痛を悪化させてしまう原因となる場合があります。また、急性腰痛の場合はサウナにも入らないようにしましょう。
※この記事はMedical DOCにて【腰痛は温泉で改善するのか 悪化する可能性もある? 理学療法士が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。