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「2型糖尿病」の合併症や進行を予防する具体的な『生活習慣改善策』を伝授

 公開日:2025/01/09
授けよう

糖尿病の管理には、日常生活の中での小さな改善が重要です。睡眠やストレスの管理も重要で、自分の生活習慣を記録・振り返りながら改善点を見つけることが大切です。この記事では、日常的に取り組める生活習慣の改善方法を理学療法士の相澤さんが解説します。

相澤 郁也

監修理学療法士
相澤 郁也(理学療法士)

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2015年、国家公務員共済組合連合会吉島病院に就職し臨床に従事。2020年、千葉の三咲内科クリニックに招聘。現在は糖尿病患者の運動指導をおこない、糖尿病の発症・重症化予防に貢献。糖尿病に関する多くの研究業績をもつ。2022年、広島大学大学院医歯薬保健学研究科保健学専攻博士課程前期修了。日本糖尿病療養指導士、代謝認定理学療法士、日本糖尿病理学療法学会広報委員会委員、全国臨床糖尿病医会関東・北日本コメディカルの会世話人、千葉県糖尿病対策推進会議世話人。

編集部編集部

日常的な生活習慣の改善としては、どのようなことから始めるといいですか?

相澤 郁也さん相澤さん

血糖、血圧、脂質代謝の良好なコントロール状態」「適正体重の維持」「禁煙の遵守」が、糖尿病による合併症の発症と進行予防のために重要とされています。そのため、まずは血糖や血圧、体重といった自宅でも測定可能な指標の“継続的”な測定をおすすめします(血糖は自己血糖測定を実施している人の場合)。継続的に測定することで、生活習慣の改善具合もわかりますし、日々のモチベーションにもつながります。また、生活習慣の改善方法の例として、運動不足解消のためのウォーキングや散歩があります。

編集部編集部

日常的な生活習慣の改善において、歩数や消費カロリーなどの目安はありますか?

相澤 郁也さん相澤さん

消費カロリーは個人によって異なりますし、計算が必要です。そのため、「1日の歩数」がわかりやすい目安になると思います。歩数の目安としては、8000歩(そのうち、速歩きの時間が20分)とされています。しかし、普段から2000〜3000歩しか歩いていない人が、いきなり「8000歩を目指して頑張る」ということは大変だと思います。そこで、まずは今より10分でもいいので、より長く歩くのを目標にすることをおすすめします。患者さんの中には「買い物のときにはできるだけ歩いていくようにする」といったように、生活の中で活動量を少しずつ増やしていくところから始める人もいらっしゃいますよ。

編集部編集部

そのほか、睡眠やストレスなどについて意識すべき点は何かありますか?

相澤 郁也さん相澤さん

まずは自分の生活を振り返ることが重要です。可能な範囲で自分の生活時間と行動内容を記録し、自分の生活を振り返ることで、夜更かしや仕事のストレス、飲酒量など、睡眠不足やストレスの原因を把握することができます。原因を把握できたら、改善のために可能なことを少しずつ実施していきましょう。運動は睡眠やストレスの改善にも役立ちますが、場合によっては医療機関を受診して適切な治療を受けることも大事です。

※この記事はMedical DOCにて【「糖尿病の運動療法で重要なのはトレーニングより日常的な生活習慣の改善」そのワケを理学療法士が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修理学療法士