生卵・たまご焼き・半熟卵で栄養価は変わるのか それぞれの特徴を管理栄養士が解説
栄養価も高く、調理法も豊富な「卵」。毎日食べているという人も多いのではないでしょうか。「生」「焼き」「茹で」と様々な調理法がある卵ですが、それぞれの調理をした際に栄養価が変わることはあるのでしょうか。管理栄養士の竹内さんに教えてもらいました。
※この記事はMedical DOCにて【卵が”完全栄養食”と言われる所以を管理栄養士が解説 どのような栄養成分・健康効果があるのか】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修管理栄養士:
竹内 寿美恵(管理栄養士)
編集部
卵は加熱と生では栄養成分は変わってしまいますか?
竹内さん
生の卵と加熱した卵の栄養成分の変化はほぼありませんので、加熱でも生でも問題はありません。栄養成分には変わりがないのでどちらを選ばれても問題はありませんが、ゆで卵などは形状も硬いので、かみごたえ・満足感があり間食やダイエットなどに活用できますので、ご自身の目的に合わせて選ぶのがベストです。
編集部
その他、加熱によって栄養以外に変化はありますか?
竹内さん
賞味期限に違いがでてきます。生卵の中にはリゾチームという成分があり、加熱することでリゾチームは力を失ってしまいます。加熱したほうが長もちしそうなイメージがあるのですが、実際は生卵のほうが日持ちします。
編集部
では、調理方法で吸収率の違いはありますか?
竹内さん
はい、卵は調理方法の違いで吸収率には差があります。生卵は熱に弱いビタミンB群をそのまま取り入れることができ、加熱は油と一緒に調理することで脂溶性ビタミンA・D・Eなどを効率よく吸収することができます。
編集部
中間の温泉卵や半熟卵はどうでしょうか?
竹内さん
卵の調理の中では最も吸収率が高いと言われています。消化もスムーズにできるので、風邪などで胃や腸の調子が優れない時にはよい調理方法です。