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「パン食」の人に不足しがちな栄養素とは 管理栄養士が勧める一緒に食べるべき食材を紹介

 公開日:2024/04/11
パン食 不足しがちな栄養素

「買ってすぐに食べられる」「手間・時間をかけずに食べられる」という観点から、朝食にパンを選んでいる人も多いでしょう。そんなパン食ですが、「栄養が偏りやすい」「パンだけだとお腹がすいてしまう」などのデメリットもよく耳にします。なので今回は、「朝食にパンを食べている人は、何を一緒に食べると栄養面でよくなるのか」について、管理栄養士の成松さんを取材しました。

※この記事はMedical DOCにて【「朝食はパン派」の人に不足しがちな栄養素とは一緒に食べるといい食材を管理栄養士に聞く】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

成松 由佳

監修管理栄養士
成松 由佳(管理栄養士)

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大学院修士課程修了後、製薬会社での勤務を経て、健診専門クリニックでの特定保健指導に従事。フリーランスとしてもパーソナル栄養相談やコラム執筆、レシピ開発、ラジオ出演など幅広く活動。食事に悩む時間や精神的なストレスを減らし、前向きに過ごせる土台を食で作れるようサポートしている。

編集部編集部

「朝食はパン派」の人に不足しがちな栄養素は何ですか?

成松 由佳さん成松さん

朝食にご飯よりパンを食べる回数の多い人ほど、ビタミンCや食物繊維、鉄の摂取量が少なかったという研究結果があります。また、カルシウムも少ない傾向がみられました。食物繊維とカルシウムは、パン食に限らず日本人の食生活で不足しがちな栄養素です。パン食の場合は特に意識して摂取したいですね。また、「鉄は女性」「ビタミンCは50代以下の世代」で、摂取量が推奨量より不足している傾向にあります。注意するようにしましょう。

※参照:農林水産省「みんなの食育 ごはんは太るは誤解?」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics3_03.html

※参照:厚生労働省「令和元年国民健康・栄養調査報告」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/r1-houkoku_00002.html

※参照:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html

編集部編集部

これらの栄養素は、何を一緒に食べると補えますか?

成松 由佳さん成松さん

まず、ビタミンCと食物繊維は野菜や果物から摂取できます。特にビタミンCが多い野菜はピーマンパプリカブロッコリーなどです。食物繊維はごぼうなどの根菜類ブロッコリーオクラに多く含まれます。果物では、キウイフルーツがどちらも多く含まれているのでおすすめですね。

編集部編集部

鉄はどうでしょう?

成松 由佳さん成松さん

動物性の食品は、吸収率の高いヘム鉄を含んでいます。特に赤身の肉や魚に多く含まれますね。また、植物性の食品の中でも、ほうれん草や小松菜、水菜などには鉄が多く含まれています。食事全体のバランスを整えるためにも、“動物性”と“植物性”どちらの食品も食事に取り入れられると良いですね。

編集部編集部

カルシウムは何で補えますか? やはり牛乳やヨーグルトでしょうか?

成松 由佳さん成松さん

もちろん、乳製品はカルシウムの手軽な補給源としておすすめです。ただし、パン食の人はご飯食の人に比べて乳類の摂取が多いにもかかわらず、カルシウムが不足しやすい傾向にあります。カルシウムは野菜や大豆製品、魚介類にも含まれていて、パン食ではこれらの摂取量が少なくなりやすいからです。パンにしらすや桜えびを載せる、納豆や豆腐、水菜や小松菜、チンゲン菜などの野菜を合わせて摂るなど、組み合わせを工夫してみましょう。

編集部編集部

反対に、パン食で摂り過ぎに注意したい栄養素はありますか?

成松 由佳さん成松さん

朝食がパン派の人は、脂質の摂取量が多くなりがちです。特に飽和脂肪酸と呼ばれる動物性の脂質の摂取量に注意が必要です。飽和脂肪酸の摂り過ぎは、血中コレステロールを増加させ、動脈硬化や心筋梗塞などの病気のリスクを高めるといわれています。飽和脂肪酸は、パンの材料であるバターやよく一緒に食べられているソーセージやベーコンに多く含まれています。注意するようにしましょう。

※参照:農林水産省「脂質による健康影響」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_eikyou/fat_eikyou.html

この記事の監修管理栄養士

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