【肥満だけではない】朝ごはん抜きは疾患リスクを高める理由。
公開日:2024/04/05
朝食を抜いてしまうことによるリスクはいろんなものが挙げられますが、その中でもさまざまな疾患リスクを高める可能性があることを知っていますか? 詳細を管理栄養士の長井さんに聞きました。
監修管理栄養士:
長井 彩子(管理栄養士)
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2009年、管理栄養士国家試験事業スタート。2015年、(一社)管理栄養士地位向上協会を設立。2019年、日本栄養士会の認定を受け、認定栄養ケア・ステーション ファンスタディを設立。公衆栄養活動などを推進し、現在に至る。
編集部
朝食抜きが体に悪いというのは、太るからだけなのでしょうか?
長井さん
そのほかにも、肥満が原因で様々な疾患につながる可能性があるため注意が必要です。例えば内臓脂肪型肥満をきっかけに脂質代謝異常、高血糖、高血圧となる状態をメタボリックシンドロームといい、心臓病や脳卒中などを引き起こしやすくなります。
編集部
朝食抜きでも痩せていれば大丈夫ですか?
長井さん
いいえ、肥満でなくても朝食を抜くと糖尿病になるリスクが高まることも分かっています。糖尿病とはインスリンの作用が十分に機能しないことで血液中にブドウ糖が多い状態で、症状が進むと神経障害や腎症、網膜症などの三大合併症を引き起こす可能性があります。三大合併症になると結果的に足を切断したり、人工透析が必要になったり、また失明したりすることもあるのです。
編集部
血糖値が高いことによる体への影響は、ほかにもありますか?
長井さん
はい、血糖値が高いということは、最終糖化産物であるAGEsが血液中に蓄積され、脳梗塞や心筋梗塞、動脈硬化、がん、アレルギー、老化などにもつながる可能性が高まります。