「大腸がん」になりやすい人の特徴はご存じですか? 患者数が増えている理由も解説!
「大腸がん」になりやすい人の特徴はご存じですか? 大腸がんが増えている理由についても「放射線技師」の隅田さんに解説していただきました。
※この記事はMedical DOCにて【大腸がんを早期発見できる大腸CTコロノグラフィってどんな検査?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修放射線技師:
隅田 吉政(放射線技師)
編集部
大腸がんになりやすいのはどんな人でしょうか?
隅田さん
お酒を毎日2合以上飲む方、喫煙者、肉類ばかり食べ、野菜・果物類をほとんど食べない方、座り仕事の方、運動習慣のない方、肥満・メタボの方、血縁者に大腸がんや大腸腺腫などの病歴がある方は大腸がんになるリスクは高いと言えます。特に40歳以上の方は性別に関わらず、生活習慣に気をつける必要があります。
編集部
大腸がんの患者数は増えているのでしょうか?
隅田さん
食生活の欧米化に伴い、年々増加しています。日本におけるがんが原因の死亡者数は、大腸がんは男性で3位、女性で1位と非常に多いのが現状です。一方で大腸がん検診の受診率は25%程度と低率で、便潜血反応陽性で精密検査が必要とされた方の受診率も50%程度となっています。大腸がんは早期発見・早期治療が重要で、進行すればする程その治療は大変なものとなります。
編集部
どうして検査の受診率が低いのでしょうか?
隅田さん
大腸内視鏡検査は痛いというイメージや恥ずかしいという気持ち、検査前の準備が大変というイメージが受診を躊躇する原因としてあげられます。また、便潜血検査で陽性でも、痔による出血と思ったり、自覚症状がなかったりすると、精密検査を受けないという自己判断をする方も多いようです。一方、大腸CTコロノグラフィ検査なら内視鏡検査よりも心理的負担が軽減されるとの報告があります。こうした状況から、人間ドックで内視鏡検査を希望されない場合のオプションとして臨床応用が始まっていて、今後の普及に期待したいところです。