入院時の「大部屋・小部屋」問題 看護師にオススメを聞いてみた 両者の違いも解説
病室には大部屋と小部屋があり、両者には1人あたりの床面積の広さの設定や設備の充実度の差があるそうです。小部屋の方が料金は高くなると看護師の小笠原さんは言います。それぞれのおすすめポイントを詳しく聞きました。
監修看護師:
小笠原 あゆ美(看護師)
編集部
病室には大部屋と小部屋がありますが、両者はどのように違うのでしょうか?
小笠原さん
一般的に、大部屋というのは6~8人部屋を指します。日本では患者1人あたりの床面積は6.4㎡以上と定められており、大体1人6.4㎡の床面積になるよう配分されているのが大部屋です。一方の小部屋は1~4人部屋の病室で、1人当たりの床面積も6.4㎡より広くなっています。床面積が広いのはもちろん、部屋全体の日当たりの良さや、シャワー室やトイレなどの設備が充実しているのが特徴です。ただ、小部屋は『差額ベッド代』という追加料金がかかるので、どうしても料金が高くなるというデメリットがあります。
編集部
患者側が大部屋か小部屋かを選ぶことはできますか?
小笠原さん
申請をしなければ大部屋になることが多いですが、ベッドに空きがあれば小部屋を選ぶことも可能です。空きがないこともありますが、その場合は空き次第移動させてくれることもあります。入院時には看護師や看護助手がベッドを準備しなければならないので、希望がある場合は入院前に伝えておくとよいでしょう。
編集部
大部屋と小部屋のどちらがおすすめですか?
小笠原さん
予算に余裕があり、快適さを重視するのであれば、小部屋をおすすめします。やはり小部屋はプライバシーが確保しやすく、ほかの方の生活音も少ないので、快適に過ごしやすいようです。一方で、特に個室の場合は寂しさを感じやすいという面もあります。大部屋の患者さんの中には、ほかの患者さんとの交流を楽しんでいる方も多いですね。出費を抑えたい方や、人とのコミュニケーションを楽しみたい方には、大部屋をおすすめします。