「認知症の人にやってはいけない5つのこと」はご存知ですか?【医師解説】

認知症の人にやってはいけないこととは?メディカルドック監修医が解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「認知症の人に言ってはいけない言葉」はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
前田 佳宏(医師)
目次 -INDEX-
「認知症」とは?
認知症は、いったんは正常に発達した認知機能が徐々に低下し、社会生活に支障をきたすようになった状態を指します。
日本でも高齢化の進展によって、認知症の人も増加しています。
そのため、認知症の人への接し方は、家族や介護者にとって重要な課題となっています。
しかし、無意識のうちにかける一言が、相手を傷つけたり不安を増幅させたりすることもあります。
この記事では、認知症の人に「言ってはいけない言葉」、やってはいけないこと、そしてやるべき対応について、医師の視点から詳しく解説します。
認知症の人にやってはいけないこと
次に、認知症の人にやってはいけないことについてご紹介します。
無視や放置
認知症の人は孤独感を強く感じやすく、無視されることで不安や怒りを抱くことがあります。できるだけコミュニケーションを取り、存在を認めることが大切です。
短気な態度をとる
イライラした態度は相手に伝わりやすく、不安や混乱を引き起こします。落ち着いて接することで、安心感を与えることができます。
急かす
認知症の人は動作がゆっくりになることが多いです。急かすことで焦りが生じ、ミスが増える原因になります。時間に余裕を持って行動しましょう。
感情的に叱る
認知症の人が同じことを繰り返したり、ミスをしたりしても、感情的に叱ることは避けましょう。叱られることで強いストレスや恐怖を感じ、自信を失う原因になります。叱る代わりに、落ち着いてゆっくり説明するか、そっと手助けすることが大切です。
否定する・訂正ばかりする
認知症の人が事実と異なることを話したり、過去の記憶が曖昧になったりしても、強く否定したり訂正したりするのは避けましょう。否定されることで混乱や不安が増し、会話を避けるようになる可能性があります。「そうだったね」と共感しつつ、安心感を与える対応を心がけましょう。
「認知症の人に言ってはいけない言葉」についてよくある質問
ここまで認知症の人に言ってはいけない言葉などを紹介しました。ここでは「認知症の人に言ってはいけない言葉」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
認知症の進行を悪化させる言葉・言動について教えてください。
前田 佳宏(医師)
認知症の人に「また忘れたの?」「何度言えばわかるの?」といった言葉をかけると、本人は責められたように感じ、自信を失うことがあります。たとえ同じことを繰り返し聞かれても、「大丈夫だよ」「一緒にやろうね」と優しく対応することが大切です。
また、繰り返しの話に対して無視をしたり、冷たい態度をとったりすると、「迷惑をかけている」と感じさせてしまいます。話を最後まで聞き、「そうだね」と共感するだけで安心感を与えられます。
「早くして」や「自分で考えて」と急かすことも避けましょう。焦ることで混乱し、さらに時間がかかることがあるため、「ゆっくりでいいよ」と声をかけてあげてください。
間違いを指摘したり、「それは違うよ」と強く否定したりすることも認知症の人を不安にさせます。「そうだったね」と話を合わせ、本人の気持ちを尊重しましょう。
「年だから仕方ないね」「子どもみたいだね」といった言葉もプライドを傷つけます。「頑張っているね」「助かるよ」と感謝の言葉を伝えることで、安心感を持ってもらうことができます。
認知症の人には、否定するのではなく共感と思いやりを持って接することが、脳神経へのストレスを軽減し、進行を遅らせるために大切とされています。
認知症の方が喜ぶことについて教えてください。
前田 佳宏(医師)
認知症の方が喜ぶのは、安心感や懐かしさを感じる時間です。家族や友人と一緒に過ごすこと、昔好きだった音楽を聴く、思い出の写真を見ることなどが効果的です。また、簡単な家事や趣味を一緒に行うことで「役に立っている」という自信が持てます。本人のペースを大切にし、「できること」に目を向けることが大切です。
編集部まとめ
認知症は誰でもなる可能性がある疾患です。
認知症の方に対しても、敬意を持って接することが大切です。
避けた方が良い言葉を知ることは、認知症の人と良好なコミュニケーションをとる助けとなるでしょう。
今回の記事が参考になれば幸いです。
「認知症」と関連する病気
「認知症」と関連する病気は17個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
脳神経内科・脳神経外科の病気
一般内科の病気
- アルコール中毒
- ビタミンB12欠乏症
認知症をきたす病気にはさまざまなものがあります。おかしいなと思った際には放置せずに、脳神経内科や脳神経外科を受診するようにしましょう。
「認知症」と関連する症状
「認知症」と関連している、似ている症状は9個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 物忘れ(健忘)
- せん妄
- うつ病
- 失語症
- 注意障害
- 行動障害
- 幻覚・妄想
- 社会的行動の変化
- 判断力の低下
認知症になると、認知機能の低下の他にも、このような症状が現れることがあります。