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「レビー小体型認知症」の治療法や予防法はご存知ですか?【医師解説】

 公開日:2025/01/24

レビー小体型認知症の前兆となる初期症状とは?Medical DOC監修医がレビー小体型認知症の初期症状・原因・なりやすい人の特徴・セルフチェック法・予防法や治療法などを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

※この記事はMedical DOCにて『「レビー小体型認知症の前兆となる5つの初期症状」はご存知ですか?医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

上田 雅道

監修医師
上田 雅道(あたまと内科のうえだクリニック)

プロフィールをもっと見る
福島県立医科大学医学部卒業。名古屋掖済会病院脳神経内科、豊橋市民病院脳神経内科、名古屋大学大学院医学系研究科神経内科学、中部ろうさい病院神経内科医長を経て、あたまと内科のうえだクリニック院長に。医学博士。日本神経学会専門医・指導医、日本内科学会総合内科専門医、愛知県難病指定医、麻薬施用者免許、日本頭痛学会会員、日本認知症学会会員。

「レビー小体型認知症」とは?

レビー小体型認知症は認知症の中でアルツハイマー型認知症、血管性認知症についで3番目に多い病気です。レビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症と同様に高齢者に多くみられますが、その症状には特徴もあり解説していきます。

レビー小体型認知症の治療法

レビー小体型認知症の根本的な治療は残念ながらありません。しかし、レビー小体型認知症は徐々に症状が悪化してしまう病気であるため、できるだけ早期に発見して治療をする必要があります。レビー小体型認知症の進行を止めたり、治すことはできませんが、治療をすることで症状を緩和し本人や家族も生活しやすくなります。

薬物治療

認知症治療薬としてドネペジルという薬を使います。アルツハイマー型認知症でも同様の薬を使います。ドネペジルはアセチルコリンという脳内物質の量を維持することで、記憶に関する機能を保ちやすくなることが期待できます。
ふるえ、体を動かしにくいといったパーキンソン症状が出てくると、日常生活に支障が出てきます。パーキンソン症状を緩和するためにパーキンソン病治療薬を使います。
睡眠中に大きな声を出す、手足をはげしく動かす、あばれるといったレム睡眠行動障害がみられる場合は、薬を使って症状をおさえます。

リハビリテーション

パズルや計算問題などで脳を刺激したり、好きな音楽を聴いて気持ちを落ち着かせることは有効と考えられます。
レビー小体型認知症ではパーキンソン症状により歩くことに支障が出てくることが多いです。ストレッチや歩行訓練を体力に合わせて行うことで、歩行能力を維持することが重要です。

レビー小体型認知症の予防法

レビー小体型認知症を予防する方法はわかっていません。しかし、健康的な生活や家族、友人とのつながり、コミュニケーションは重要といえると思います。

バランスの取れた食事

アルツハイマー型認知症のように、糖尿病がレビー小体型認知症のリスクになるかどうかはまだわかっていません。特定の食べ物がレビー小体型認知症の危険性を高めるということもわかっていませんが、糖尿病を予防し、野菜、肉、魚などバランスの良い食事をとることは重要と考えられます。

適度な運動

運動をする習慣があると筋力を維持したり、気分転換になりストレス解消に役立ちます。精神的にも安定しやすく、ウォーキングなど体力に合わせて体を動かすようにしましょう。

他社とのコミュニケーション

家族、友人と会話をしたり、一緒に活動することで脳が活性化されます。認知機能の維持に他者とのつながりは重要です。

「レビー小体型認知症の初期症状」についてよくある質問

ここまでレビー小体型認知症の初期症状などを紹介しました。ここでは「レビー小体型認知症の初期症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

レビー小体型認知症の好発年齢について教えてください。

上田 雅道上田 雅道 医師

レビー小体型認知症は高齢者に多い病気です。65歳以上に多くみられますが、65歳未満の比較的若い年齢でも発症することがあります。

編集部まとめ

レビー小体型認知症は認知症の中でアルツハイマー型認知症、血管性認知症についで多い病気です。アルツハイマー型認知症と比べて初期には記憶障害が目立たないことが多く、認知機能にむらがある、幻視、パーキンソン症状、レム睡眠行動障害などが特徴としてあげられます。現時点ではレビー小体型認知症を予防することや根本的に治療をすることはむずかしいですが、治療をすることで症状を緩和し、生活の質を改善することは必要です。気になる症状があれば、脳神経内科や精神科を受診して診察を受けるようにしてください。

「レビー小体型認知症」と関連する病気

「レビー小体型認知症」と関連する病気は2個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

脳神経内科の病気

レビー小体型認知症は、日常生活に支障をきたす認知機能の低下症状がみられますが、その認知機能の状態には変動があり調子が良い時もあります。他の認知症と合併することも多いので、特徴的な症状がないと診断が難しいこともあります。

「レビー小体型認知症」と関連する症状

「レビー小体型認知症」と関連している、似ている症状は8個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 認知機能の低下
  • 認知機能が良い時も悪い時もある
  • 実際にはいない人や動物、虫などが見える
  • パーキンソン症状
  • 寝ている時に夢を見て大きな声を出す
  • 尿失禁

これらの特徴的な症状が複数見られた場合には、早めに医療機関で相談することをお勧めします。

この記事の監修医師