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何をよく食べると「パーキンソン病」を発症しやすくなる?原因についても医師が解説!

 公開日:2024/12/18

パーキンソン病の平均寿命とは?Medical DOC監修医がパーキンソン病の平均寿命・末期症状・原因・パーキンソン病になりやすい人・検査法・治療法や何科へ受診すべきかなどを解説します。

※この記事はMedical DOCにて『「パーキンソン病の平均寿命」はどれくらい?末期症状についても医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

神宮 隆臣

監修医師
神宮 隆臣(医師)

プロフィールをもっと見る
熊本大学医学部卒業。熊本赤十字病院脳神経内科医員、熊本大学病院脳神経内科特任助教などを歴任後、2023年より済生会熊本病院脳神経内科医長。脳卒中診療を中心とした神経救急疾患をメインに診療。脳神経内科疾患の正しい理解を広げるべく活動中。診療科目は脳神経内科、整形外科、一般内科。日本内科学会認定内科医、日本神経学会専門医、日本脳卒中学会専門医、日本脳血管内治療学会専門医、臨床研修指導医の資格を有す

「パーキンソン病」とは?

パーキンソン病とは、脳の中で中脳黒質という、運動機能に関わる部分の障害で発症します。手足が震える、手足が動かしにくい、歩き方が変などといった症状で気づかれて、発症します。だんだん進行する病気であり、完全に進行を止めたり、病気を治癒させたりする方法はまだありません。今回は、そのようなパーキンソン病のお話です。

パーキンソン病の主な原因

残念ながらパーキンソン病の正確な原因はわかっていません。遺伝的要因と環境因子などの色々な因子が複雑に絡み合って発症すると考えられています。

遺伝

パーキンソン病の中には遺伝するものが知られています。家族性パーキンソン病と言い、血の繋がった血縁者に多く発症します。若くして発症することが多いとされています。近年の技術の進歩によりたくさんの原因となる遺伝子が特定されています。もし、血縁者にたくさんパーキンソン病の方がいる場合は、家族性パーキンソン病の可能性があります。脳神経内科を受診し、ご相談ください。
また、遺伝しないタイプのパーキンソン病の発症にも、病気になりやすさを決めるいくつかの遺伝子群が関わっています。しかし、遺伝子のみならず、次の項で述べる、環境因子と複雑に絡み合ってパーキンソン病は発症すると言われています。

腸内環境

さまざま身の回りの環境がパーキンソン病の発症に関わっていることが分かっています。その代表をご紹介します。有機溶剤を中心とした農薬や殺虫剤や鉛や銅などの金属に接する人はパーキンソン病を発症しやすいです。食事では不飽和脂肪酸をよく摂取していると発症しやすく、頭部の怪我や脳損傷も関連しています。
以上、代表的なものを示しました。避けられる場合は避けて生活するのが良いでしょう。

パーキンソン病になりやすい人の特徴

性別

パーキンソン病は、日本を含めたアジア圏では女性が多く発症します。男性に比べ、およそ1.5倍から2倍程度と言われます。しかし、ヨーロッパや北米などでは、男性に多いと言われています。なぜ性別ごとのパーキンソン病のなりやすさが、国によって違うのかは、完全には明らかにはなっていません。考えられる要因として、前述の項目にも関係しますが、人種による遺伝子の違いや国による環境因子の違いなどが推定されています。

社交性

社交性や社会での役割が減少することは、パーキンソン病に関連があるといわれます。他の人との交流は、いろいろな考え方や行動に触れることができます。感情が揺さぶられるようなできごともあるでしょう。また、社会での役割は自己肯定感や充足感につながります。このような脳への刺激が減少することが、パーキンソン病の発症に関連するといわれています。
ただし、注意が必要な点があります。パーキンソン病は本人が自覚する前から、表情が表に出なくなったり、漫然と動きにくさを自覚したりします。そのせいで、自ら社交的でなくなることもあります。
社交性とパーキンソン病は相互に関係していると心得るのがよいでしょう。

嗜好

一般に健康を害するといわれるタバコですが、パーキンソン病においては発症を抑える働きがあります。ただし、タバコを吸っているから絶対にならないわけではなく、肺癌をはじめとした多数の病気と関連するので注意が必要です。パーキンソン病を予防するためにタバコを吸い始めることは推奨しません。
カフェインを含む飲料の摂取はどうでしょうか?代表的な飲料である、コーヒーとパーキンソン病の関連は関係がないとされます。一方で、紅茶やコーラを摂取していると、パーキンソン病を発症しにくくなります。残念ながら、カフェインの直接的な効果とは確定していません。
飲酒とパーキンソン病の関連はわかっていません。

「パーキンソン病の寿命」についてよくある質問

ここまでパーキンソン病の寿命などを紹介しました。ここでは「パーキンソン病の寿命」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

パーキンソン病を発症してから、どれくらいで寝たきりになりますか?

神宮 隆臣神宮 隆臣 医師

かつては15年以上経過すると寝たきりになるといわれていました。現在は治療薬も増えてきて、完全な寝たきりになる方は非常に少なくなっています。

パーキンソン病の進行スピードは早いのでしょうか?

神宮 隆臣神宮 隆臣 医師

パーキンソン病の経過は非常にゆっくりと進みます。急速に症状が進む場合は違う原因を探す必要があるでしょう。

編集部まとめ

パーキンソン病は、ふるえや体の動かしにくさなどで発症します。どの年代で発症しても命に関わる可能性は低い病気です。しかし、治癒させる治療法はなく、また、ゆっくりではありますが確実に進行します。日常生活が制限されていくので、病状に合わせてできることをできるうちに楽しむことも必要になります。

「パーキンソン病の寿命」と関連する病気

「パーキンソン病の寿命」と関連する病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

循環器科の病気

呼吸器科の病気

消化器科の病気

脳神経内科の病気

パーキンソン病は似た症状の病気も多く、一緒に起こる別の症状もあります。気になることがあれば脳神経内科を受診してください。

「パーキンソン病の寿命」と関連する症状

「パーキンソン病の寿命」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 手足がふるえる
  • 手足が動かしにくい
  • 足が出ない
  • 表情が乏しい
  • よく倒れる

体の動きに関わる症状で気づく方が多いです。体の動きで困ることがあれば脳神経内科へご相談ください。

この記事の監修医師