「認知症になりやすい人の口癖」はご存知ですか?なりやすい人の性格も医師が解説!
認知症になりやすい人の口癖とは?Medical DOC監修医が認知症になりやすい人の口癖・なりやすい人の特徴・なりにくい人の特徴・予防法などを解説します。
※この記事はMedical DOCにて『「認知症になりやすい人の口癖」はご存知ですか?なりやすい人の特徴も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
村上 友太(東京予防クリニック)
脳神経外科専門医、脳卒中専門医、抗加齢医学専門医。日本認知症学会、日本内科学会などの各会員。
目次 -INDEX-
「認知症」とは?
認知症とは記憶力や判断力、思考能力、情報処理能力などが有意に低下し、それにより日常生活に支障が出ている状態を指す病名です。認知症になると、友人や家族など周囲の人と衝突しやすくなったり、大事な用事を忘れてしまったり、車の運転ができなくなったりと多くの問題が生じます。
認知機能が低下する要因には認知症の他に、精神疾患や体調不良による朦朧状態(せん妄)、低血糖などによる認知機能の低下など、適切に治療することで改善するものもあります。物忘れが増える、性格が変わる、場にそぐわない行動をすることが増えるなど認知機能の低下を疑う場合には脳神経内科や物忘れ外来を受診しましょう。
認知症になりやすい人の口癖
依存的な性格の方や物事をできるだけ避けてしまう性格であったり、プレッシャーを感じやすい性格であったり、批判や皮肉が多かったりすると認知症になりやすいと報告されています。また認知症の発症早期には神経質で怒りっぽい性格になるといわれています。
そのような認知症になりやすい、または認知症になりかけている方で多い口癖について具体的にご紹介します。
「疲れた」「なんでもよい」「好きにして」
活動性が低く、さまざまなことに依存的で、否定的な発言や判断などを丸投げするような発言が多い人は認知症になりやすい傾向があります。
「もう歳だから」「もうダメだ」「どうせ自分なんて」
自己評価が低く、否定的な発言が多く、自分で行動を起こさない人は認知症になりやすい傾向があります。
「昔はよかった」「今時の若いものは」
批判的な発言や皮肉的な発言が多い人は認知症になりやすい傾向があります。
「認知症になりやすい人の口癖」についてよくある質問
ここまで認知症になりやすい人の口癖などを紹介しました。ここでは「認知症になりやすい人の口癖」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
認知症を疑う話し方の特徴を教えてください。
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
認知症になると固有名詞などが思い出しづらくなり、「あれ」「それ」といった指示後が増えてきます。また、認知症のタイプごとに違いがありますが、頻度の最も多いアルツハイマー型認知症では「テレビはあまり見てないから…」「カレンダーを見てこなかったから…」「注意してみていなかったから…」と取り繕うような発言が増えて、忘れている事実を認めたがらないようになります。
認知症になりやすい性格はありますか?
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
依存的な性格や物事をできるだけ避ける性格、プレッシャーを感じやすい性格で認知症になりやすいと報告されています。いずれの性格も消極的で活動性の乏しい方が多いです。
編集部まとめ
認知症は加齢とともに発症しやすくなり、90歳を超えると半数以上の方が発症する一般的な病気ですが、発症すると行動が制限されたり、周囲の方に迷惑をかけてしまったりしてしまう厄介な病気です。認知症の予防には食事や運動などの生活習慣の改善が大事ですが、否定的・批判的な発言を減らして、積極的に活動することを心がけることも重要です。
認知症になりやすい口癖を自分も言っているなと感じる場合には、より積極的に周囲と関わるなど活動的な生活を心がけてみてください。
「認知症になりやすい人の口癖」と関連する病気
「認知症になりやすい人の口癖」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
認知症になると、物忘れのような認知機能の低下症状だけではなく、精神面での変化がみられることもあり、精神症状が目立ってしまう場合もあります。精神科や心療内科で相談するのも良いでしょう。
「認知症になりやすい人の口癖」と関連する症状
「認知症になりやすい人の口癖」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 気分がふさぐ
- 協調性がない
- 批判が多い
- 心配性である
物忘れが増えていたり、性格が変わったり、場にそぐわない行動をすることが増えたりしている場合などには、脳神経内科や物忘れ外来を受診しましょう。
参考文献
- 認知症疾患診療ガイドライン2017