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腟炎の症状や原因、治療方法についてご案内

 更新日:2023/03/27

腟炎(読み方:ちつえん)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
江川 晴人 医師 産科・婦人科 江川クリニック 院長

腟炎とは

膣炎とは、膣の病気のうちで最も多い病気です。膣は外界と接しているため、炎症を起こしやすい状態にあります。しかしこの部分は通常弱酸性に保たれているため細菌真菌(カビ)などの侵入を防いでいます。また卵巣から出るホルモンは膣の粘膜を丈夫にする作用があります。これを膣の自浄作用といいますが、この膣の自浄作用が保たれなくなった時、膣炎が起きやすい状態になります。

引用:琴似産科婦人科クリニック
http://www.kotoni-ladies.or.jp/treat/

江川 晴人 医師 産科・婦人科 江川クリニック 院長ドクターの解説
膣炎とは、膣の粘膜に炎症が起きていることを言い、いろいろな種類のものがあります。おりものの異常やかゆみが生じることもあります。

腟炎の症状

・細菌性膣炎(症)
かゆみ・発赤・おりものが灰白色や黄緑色・おりものの量が多いなど。
また病気の症状が無い場合もあります。
症状が無い場合は、必ずしも治療が必要というわけではありません。
・カンジダ膣炎
激しいかゆみ・発赤・おりものがカッテージチーズのような形状・おりものの量が多いなど。
・トリコモナス膣炎
かゆみ・おりものの悪臭・おりものの量が多いなど。
・老人性膣炎(萎縮性膣炎)
出血・おりものの量が多いなど。
膣炎と言っても種類も原因も様々です。
また、かゆみが必ずある訳ではありません。
痛み・違和感であっても膣炎の可能性があります。

引用:イワタ医院
https://iwataiin.com/vaginitis/

江川 晴人 医師 産科・婦人科 江川クリニック 院長ドクターの解説
主な症状はおりものの異常です。原因となる菌によっては、かゆみが生じることもあります。

腟炎の原因

全て原因が異なります。
・細菌が原因の細菌性膣炎(症)
・トリコモナス原虫が原因のトリコモナス膣炎
・カビが原因のカンジダ膣炎
・閉経などによる女性ホルモンの減少が原因の老人性膣炎

原因に見合った治療薬で治療していきます。

引用:イワタ医院
https://iwataiin.com/vaginitis/

腟炎の検査法

膣内のおりものを専用の綿棒で採取し、培養検査をおこないます。痛みはなく数秒でおわります。結果は一週間程度で出ます。

引用:めぐみクリニック
http://www.megumi.or.jp/fujinka/

江川 晴人 医師 産科・婦人科 江川クリニック 院長ドクターの解説

膣炎は種類も原因も様々です。以下、主なものを示します。

・細菌性膣炎
腟内の細菌のバランスが崩れたときに起きます。

・カンジダ膣炎
真菌によるものです。

・トリコモナス腟炎
腟トリコモナスという原虫が原因になります。通常性行為により感染します。パートナーの方も診察されるのがいいでしょう。

・萎縮性膣炎
女性ホルモンの分泌が低下することにより、清浄作用が低下して雑菌が繁殖してしまうために起きる炎症です。

また、免疫力が落ちているときに膣炎になりやすいです。

診断方法としては、おりものを顕微鏡でみたり培養検査します。

腟炎の治療方法

1)カンジダ膣外陰炎
症状:白っぽいチーズ状のおりもの、かゆみ
治療:通院し、膣錠を少なくとも5日間、連続的に挿入。外陰には軟膏を毎日、塗布。

2)ガートネレラ菌などの細菌性膣炎
症状:いやな悪臭と少量の細菌性おりもの
治療:通院し、膣錠を3日間、連続して挿入。抗生剤を3日間、服用。

引用:辻レディースクリニック
http://tsuji-clinic.info/original8.html

江川 晴人 医師 産科・婦人科 江川クリニック 院長ドクターの解説

細菌や真菌など原因となるものによって、使用するお薬も異なります。以下、主なものを示します。

・細菌性膣炎
抗菌剤を投与します。膣内に挿入する膣錠と飲み薬がありますす。

・カンジダ膣炎
真菌によるものですので、抗真菌剤を使用します。

・トリコモナス腟炎
トリコモナスに有効なお薬があります。パートナーも一緒に診察を受けることが大切です。

また、萎縮性膣炎では女性ホルモンの投与が有効ですが、他に膣の中にレーザーを当てることによって、膣を若返りさせ治療する方法もあります。

あとは、免疫力を落とさないため、自身の健康管理も大切です。

膣炎にはいろいろな原因もありますので、自己判断せずに産婦人科医の診察を受けるのが望ましいでしょう。

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