逆まつ毛(さかまつげ:眼瞼内反、睫毛内反、睫毛乱生)の原因・症状・治療方法
逆まつ毛(読み方:さかまつげ、別名:眼瞼内反・睫毛内反・睫毛乱生)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。
この記事の監修ドクター:
水谷 泰之 医師(みずのや眼科 院長)
目次 -INDEX-
さかまつげとは
「逆まつげ」は、眼科的には「眼瞼内反症」と「睫毛(しょうもう)乱生症」に分けられます。
どちらも様々な原因によってまつげが眼球に向かって生えている状態のことをいいますが、「眼瞼内反症」はまつげ全体が眼球に向かっている状態で、「睫毛乱生症」は正常なまつげの中で眼球に向かって生えているまつげが何本かある状態をいいます。引用:京都府立医大病院眼科
http://www.ganka.gr.jp/faq_03.htm
さかまつげの症状
「眼瞼内反症」は症状としては機械的刺激による違和感の他に、涙がたくさん出たり、目やにが出やすくなったり、充血したり、ひどい場合には角膜に潰瘍が出来て角膜が濁り、視力が悪くなることもあります。
これに対し、「睫毛乱生症」は症状は軽く、視力障害となることはほとんど有りません。引用:京都府立医大病院眼科
http://www.ganka.gr.jp/faq_03.htm
さかまつげの原因
逆まつげには、大きく分けると、まつげが眼球に向かって生えてしまうタイプと、まぶたの縁が眼球側へ向かってしまうタイプがあります。まつげが眼球側に向かって生えてしまうタイプのものは「睫毛乱生(しょうもうらんせい)」と呼ばれます。これは、まつげの毛根の周辺で起きた炎症による傷跡などのために、まつげの生える方向が不規則になってしまうものです。一方、まぶたの縁が眼球側へ向いてしまうタイプのものは「眼瞼内反(がんけんないはん)」と呼ばれます。これは、皮下脂肪でまぶた(眼瞼)が膨らんでいる乳幼児でみられる先天性のものと、老化でまぶたの皮膚がたるんでしまった老人性のものに大きく分けられます。
引用:千寿製薬株式会社
http://www.senju.co.jp/consumer/note/disease_sakasa.html
さかまつげの治療方法
生まれつきの睫毛乱生の軽いものは、成長につれて自然に治る場合が多いため、3歳頃までは様子を見ます。眼瞼内反も乳幼児に多いですが、これも成長につれて自然に治ることも多いため、通常、学童期までは外科的な治療は行いません。成長するにつれても治らないものや老人性のものについては、手術を行う場合があります。
引用:千寿製薬株式会社
http://www.senju.co.jp/consumer/note/disease_sakasa.html
さかまつげの治療方法はまつげを抜く、もしくは手術しか方法がなく、眼球にまつげがあたっている状態を物理的に解消するということしかできません。
小さい子ども(赤ちゃん)のさかまつげは自然にまつげが外に向く可能性があり、治る場合が多いです。ある程度大人になっても治らない場合は手術を考えます。だいたい手術を行う年齢は10歳を超えてからで、手術を行うかどうかは目に痛みを感じたり、眼球に傷がどれぐらい入っているか、あとは視力の発達に関係する場所ではないかなどを考慮して手術を行うか行わないかを判断します。傷が入っている場所や視力がちゃんと出ているかなど状況によって変わりますが、黒目の真ん中に傷が入って視力の発達が阻害されそうな子は手術を早く行います。