ワイヤー矯正にはどんな種類がある?小児矯正から成人矯正まで徹底解説

歯並びを改善するための矯正治療には、さまざまな方法があります。そのなかでも長い歴史を持ち、幅広い症例に対応できるのがワイヤー矯正です。ワイヤー矯正と一口に言っても、装置を歯の表側に装着するもの、裏側に装着するもの、ブラケットやワイヤーの素材が異なるものなど、複数の種類が存在します。また、小児矯正と成人矯正では、ワイヤー矯正の使い方や目的が異なります。
本記事では、ワイヤー矯正の基本的な仕組みから装置の種類、小児矯正における考え方、そして専門性の高い診断の重要性まで解説します。

監修歯科医師:
仲谷 豊(なかや矯正歯科)
日本歯科大学大学院 修了
日本歯科大学附属病院 歯科矯正科 勤務
日本矯正歯科学会 認定医 取得
日本歯科大学附属病院 歯科矯正科 非常勤講師
日本歯科大学生命歯学部 歯科矯正学講座 臨床講師
なかや矯正歯科 開設
目次 -INDEX-
ワイヤー矯正の基礎知識

ワイヤー矯正の基本的な仕組みを理解することで、なぜワイヤー矯正が幅広い症例に対応できるのかが見えてきます。また、小児矯正においてワイヤー矯正がどのような役割を担っているのかを知ることも大切です。
ワイヤー矯正の基本的な仕組み
ワイヤー矯正は、歯の表面に装着するブラケットという小さな装置と、そのブラケットに通すワイヤーを組み合わせた矯正装置です。ワイヤーが持つ弾力性を利用して、歯に適切な力を加えることで、少しずつ歯を動かしていきます。
ブラケットは一つひとつの歯に固定され、そこにワイヤーを通して結紮線(けっさつせん)やゴムなどで固定します。ワイヤーは治療の進行に合わせて段階的に調整し、歯の移動を促していく仕組みです。この方法は、歯を三次元的に動かすことができるため、複雑な歯並びの問題にも対応できる点が特徴です。
小児矯正におけるワイヤー矯正の役割
小児矯正では、成長段階に応じてさまざまな装置が使い分けられますが、ワイヤー矯正もその選択肢の一つとして重要な位置を占めています。小児期の矯正治療は、単に歯を並べるだけではなく、顎の成長をコントロールしたり、将来的な歯並びの問題を予防したりする目的も含まれます。ワイヤー矯正は、永久歯が生え揃った段階で歯の位置を細かく調整する際に用いられることが多く、成長期の子どもに対しても有効な方法です。成長の力を利用しながら治療を進められるため、成人矯正と比べて歯の動きがスムーズになるケースも少なくありません。
また、小児期にワイヤー矯正を行うことで、成人になってから本格的な矯正治療が必要になるリスクを減らせる可能性もあります。成長段階に合わせた適切なタイミングで治療を始めることが、将来的な口腔内の健康を守ることにつながるのです。
ワイヤー矯正の種類と装置の違い

ワイヤー矯正には、装置を装着する位置やブラケット・ワイヤーの素材によって、いくつかの種類があります。それぞれの特徴を理解することで、自分に適した方法を選ぶ際の参考になります。見た目への配慮や治療効果、費用面など、さまざまな観点から比較してみましょう。
表側矯正(ラビアル矯正)
表側ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットを装着する矯正方法です。ラビアル矯正とも呼ばれ、多くの方がイメージするワイヤー矯正はこのタイプに該当します。
表側に装置を装着するため治療中は装置が見える状態になるというデメリットがありますが、歯科医師が直接装置を確認しやすく、調整がしやすいというメリットがあります。また、幅広い症例に対応でき、治療の予測がしやすい点も特徴です。費用相場は600,000〜1,000,000円(税込)程です。
裏側矯正(舌側矯正)
裏側矯正(舌側矯正)は、歯の裏側にブラケットを装着する方法です。外から見えにくいため、見た目を気にする方に適した治療法です。
装置が舌側にあるため、表側矯正と比べて装置が目立ちにくく、人前に出る機会が多い方や矯正治療を周囲に知られたくない方に選ばれています。表側矯正と同様の治療効果が期待できますが、装置が舌に触れることで違和感を覚える方もいます。また、調整が複雑になるため、表側矯正と比べて費用が高くなる傾向があります。費用相場は800,000〜1,300,000円(税込)程です。
ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正は、上の歯列には裏側矯正(舌側矯正)を、下の歯列には表側矯正を採用する方法です。
上の歯は笑ったときに見えやすいため、そこに裏側矯正(舌側矯正)を適用することで、見た目への配慮と治療効率のバランスを取ることができます。下の歯列は通常、話したり笑ったりしたときにあまり目立たないため、表側矯正を採用することで調整のしやすさを確保できます。裏側矯正(舌側矯正)だけを行うよりも費用を抑えられる点も、この方法のメリットといえるでしょう。ただし、表側矯正に比べて治療期間が長くなることがある、症例によっては適用できない場合もあるなどのデメリットがあります。費用相場は800,000〜1,200,000円(税込)程です。
ブラケットやワイヤー素材の違い
ワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーの素材によっても特徴が異なります。
ブラケットには金属製のものと、セラミックやプラスチックなどの審美性を重視したものがあります。金属製のブラケットは強度が高く、費用も比較的抑えられる点がメリットです。一方、セラミック製やプラスチック製のブラケットは、歯の色に近い白や透明な素材でできていて、目立ちにくい点が特徴です。ただし、金属製と比べると費用が高くなる傾向があります。ワイヤーも、ステンレス製のものから、形状記憶合金を使用したものまでさまざまな種類があります。形状記憶合金のワイヤーは弾力性が高く、歯に優しい力をかけることができるため、痛みに配慮した治療が可能になります。素材の選択は、治療方針や予算、審美性への希望などを総合的に考慮して決定されます。
小児矯正におけるワイヤー矯正の考え方

小児矯正では、単に歯を動かすことだけが目的ではありません。成長段階にある子どもの身体の特性を理解し、将来を見据えた治療計画を立てることが重要です。ワイヤー矯正を小児期に適用する際には、成人矯正とは異なる視点が求められます。
小児矯正は「歯並び」を見るだけではない!
小児矯正において大切なのは、歯並びだけでなく、顎の成長や口腔機能全体を考慮することです。子どもの顎は成長過程にあり、その成長をコントロールすることで、将来的な歯並びの問題を予防できる可能性があります。
たとえば、上顎と下顎のバランスが悪い場合、成長期のうちに介入することで、顎の位置関係を改善できるケースがあります。これは成人になってからでは難しい治療であり、小児期ならではのアプローチと言えるでしょう。また、呼吸や嚥下(えんげ)、発音といった口腔機能にも注目します。正しい機能が育つことで、歯並びが安定しやすくなるためです。単に歯を並べるだけではなく、口腔全体の健康を育むことが小児矯正の重要な役割なのです。
成長段階によってワイヤー矯正の使い方は変わる
小児矯正は、成長段階に応じて治療のアプローチが変わります。乳歯が残っている時期、永久歯が生え始める時期、永久歯が生え揃った時期など、それぞれの段階で適した治療法があります。
乳歯と永久歯が混在する混合歯列期では、顎の拡大や部分的なワイヤー矯正を行い、永久歯がきちんと生えるスペースを確保することが優先されます。この時期に適切な処置を行うことで、将来的に本格的な矯正治療が不要になるケースもあります。永久歯が生え揃った段階では、成人矯正に近い形で全体的なワイヤー矯正を行うことがあります。
ただし、まだ成長の余地がある時期であれば、その成長を利用しながら治療を進められるため、成人矯正よりも効率的に歯を動かせる可能性があります。成長段階を見極めた治療計画が求められるのです。
小児矯正でワイヤー矯正が必要になるケース
小児矯正では、全ての症例でワイヤー矯正が必要になるわけではありません。しかし、特定のケースではワイヤー矯正が有効な選択肢となります。たとえば、永久歯が斜めに生えてきたり、本来の位置とは異なる場所に生えてきたりした場合、ワイヤー矯正によって正しい位置へ誘導することができます。また、永久歯が生え揃った後に歯並びの乱れが顕著な場合も、ワイヤー矯正が適しているケースが多いです。顎の骨格的な問題がある場合は、まず顎の成長をコントロールする装置を使用し、その後にワイヤー矯正で歯の位置を整えるという段階的なアプローチが取られることもあります。
どのタイミングでどの装置を使うかは、精密な診断に基づいて決定されます。早い段階で専門的な診察を受けることで、適切な治療開始時期を逃さず、子どもの負担を抑えた治療が可能になります。
成人矯正・小児矯正は診断力で差が出る!

矯正治療の成功は、装置の選択だけで決まるものではありません。患者さん一人ひとりのお口の状態を詳細に把握し、将来を見据えた治療計画を立てる診断力が、治療の質を大きく左右します。特に小児矯正では、成長を予測する力が求められます。
小児矯正は将来を見越した診断が不可欠
小児矯正では、現在の歯並びや顎の状態だけでなく、将来的にどのように成長していくかを予測することが重要です。成長を見越した診断ができなければ、適切な治療時期を逃したり、不必要な治療を行ったりするリスクがあります。
子どもの成長には個人差があり、同じ年齢でも成長のスピードや方向性は異なります。そのため、画一的な治療ではなく、一人ひとりの成長パターンを見極める必要があるのです。レントゲン撮影や口腔内写真、歯型の採取などを通じて、現在の状態を詳細に把握します。さらに、顎の成長予測を行い、将来的にどのような歯並びになるかをシミュレーションします。こうした丁寧な診断が、無駄のない効率的な治療につながるのです。
ワイヤー矯正は「使い分け」が大切
ワイヤー矯正には複数の種類があり、それぞれに特徴があります。重要なのは、患者さんの症例や希望に応じて、適切に使い分けることです。
見た目を重視する方には裏側矯正(舌側矯正)やハーフリンガル矯正が適していますが、症例によっては表側矯正の方が効率的に治療を進められる場合もあります。また、費用面での希望も考慮しなければなりません。さらに、小児矯正と成人矯正では、同じワイヤー矯正でもアプローチが異なります。成長期の子どもには成長を利用した治療が可能ですが、成人では骨格的な問題に外科的なアプローチが必要になるケースもあります。こうした違いを理解し、適切な方法を提案できる専門性が求められます。
小児から成人まで見通せる矯正治療の重要性
矯正治療は、小児期で終わることもあれば、成人期まで継続することもあります。小児期に治療を始めた場合でも、成長にともなって追加の治療が必要になる可能性があります。そのため、小児期から成人期まで一貫して診てもらえる体制が理想的です。小児期の治療で土台を整え、成人期に仕上げの治療を行うという長期的な視点があれば、負担の少ない、理想的な結果を得ることができるでしょう。
途中で治療方針が変わったり、新たな問題が発覚したりした際にも、柔軟に対応できるでしょう。成長過程を見通せる診断力と治療計画があってこそ、矯正治療は成功します。単に装置を装着するだけでなく、患者さんの人生に寄り添った診療を行ってくれる歯科医院を選ぶことが大切です。
矯正治療はなかや矯正歯科にご相談を

ワイヤー矯正の種類や小児矯正の考え方について解説してきました。実際に治療を始める際には、信頼できる歯科医院を選ぶことが重要です。矯正治療は長期間にわたるため、専門性の高い診療体制と丁寧なカウンセリングが求められます。なかや矯正歯科は、小児から成人まで幅広い矯正治療に対応し、患者さん一人ひとりに適した治療を提供しています。
小児矯正から成人矯正まで対応する専門性
なかや矯正歯科では、小児矯正から成人矯正まで、幅広い年齢層の患者さんに対応しています。小児期の成長を利用した治療から、成人期の本格的な矯正治療まで、一貫した診療体制が整っているため、長期にわたって安心感を持って治療を受けることができるでしょう。
特に小児矯正では、成長段階に応じた適切なタイミングでの介入が重要です。なかや矯正歯科では、精密な診断を行い、一人ひとりの成長を予測しながら治療計画を立てられています。早期に相談することで、将来的に大がかりな治療が必要になるリスクを減らせる可能性があるでしょう。成人矯正についても、さまざまな症例に対応してきた経験があり、歯並びの問題だけでなく噛み合わせや顎の関節の状態なども含めて総合的に診断し、患者さんに適した治療方法を提案しているそうです。
ワイヤー矯正の種類を適切に使い分ける診療体制
なかや矯正歯科では、表側矯正や裏側矯正(舌側矯正)、ハーフリンガル矯正など、複数の矯正方法に対応し、患者さんの症例や希望に応じて、適切な方法を提案できる体制が整っています。見た目を重視したい方には裏側矯正(舌側矯正)やハーフリンガル矯正、費用を抑えたい方には表側矯正など、一人ひとりのニーズに応じた選択肢を提示しているそうです。また、ブラケットやワイヤーの素材についても、審美性や快適性を考慮して選ぶことができます。
装置の違和感や痛みについても、患者さんの声に耳を傾けながら対応する姿勢を大切にされているそうです。どの方法が適しているかは、診断の結果や患者さんの希望を総合的に考慮し、複数の選択肢を提示して患者さんが納得して治療を受けられるように配慮しているといいます。
将来を見据えた丁寧なカウンセリング

矯正治療は長期間にわたるため、治療を始める前に十分な説明を受け、納得したうえでスタートすることが大切です。なかや矯正歯科では、初診時のカウンセリングに時間をかけ、患者さんの希望や不安をしっかりと聞き取るそうです。特に小児矯正では、保護者の方にも治療の流れや将来的な見通しを丁寧に伝えることで、安心して治療を任せていただける関係を築いているといいます。また、治療中も定期的にコミュニケーションを取って進捗状況を共有し、疑問や不安が生じた際にはいつでも相談できる体制を整えているため、安心感を持って治療を続けることができるでしょう。
矯正治療は、単に歯を動かすだけではなく、患者さんの人生に寄り添う治療です。なかや矯正歯科では、一人ひとりの将来を見据えた治療計画を立て、丁寧なサポートを提供されています。歯並びや噛み合わせに関する悩みをお持ちの方は、相談してみてはいかがでしょうか。
なかや矯正歯科の基本情報
アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数
西武池袋線 練馬高野台駅 徒歩1分
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:30〜12:30 | ● | ● | ● | - | ● | ● | - | - |
| 15:00〜19:00 | ● | ● | ● | - | ● | ● | - | - |
【費用(税込)】
子どもの矯正 330,000円
※永久歯列の治療に移行した場合+385,000円
大人の矯正
メタルブラケット 715,000円
審美性ブラケット 825,000円
舌側矯正 1,210,000円
【治療期間】
非抜歯矯正:1年半~2年
抜歯矯正:2~2年半
※治療によって異なる
【治療回数】
非抜歯矯正:20~30回
抜歯矯正:25~40回
※治療によって異なる




