歯列矯正のインビザラインのメリット・デメリットは?矯正治療の種類や歯科医院の選び方

インビザラインとは、薄いマウスピースを装着して歯並びを整える歯列矯正です。
歯列矯正にはさまざまな種類がありますが、インビザラインはどのような特徴があるのでしょうか。
今回の記事は、インビザラインの特徴を紹介するとともに、さまざまな歯列矯正のメリット・デメリットについて解説します。
インビザラインの治療の流れも紹介するので、歯列矯正を検討中の方は参考にしてください。

監修歯科医師:
隅田 実希(あさひ矯正歯科医院)
2005年4月 日本歯科大学歯学部附属病院にて卒後研修
2006年4月 日本歯科大学歯学部附属病院矯正学レジテントコース
2008年4月 日本歯科大学歯学部附属病院矯正歯科臨床助手
2011年4月 あさひ矯正歯科医院副院長 就任
2023年1月 あさひ矯正歯科医院院長 就任
目次 -INDEX-
歯列矯正治療の種類

歯列矯正にはいくつかの種類があり、患者さんの歯並びや希望に合わせて適切な治療法を選択します。それぞれの違いや、どのようなメリット・デメリットがあるのか知ることで自分に適した治療を探しやすくなるでしょう。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯に金属やセラミックのブラケットを装着し、ワイヤーを通して力をかけることで歯を動かす歯列矯正です。適応範囲が広く、軽度から重度の歯列不正まで対応しやすい方法といえるでしょう。
しかし、歯の表面にブラケットやワイヤーを付けるため矯正装置が目立つというデメリットがあります。また、器具の凹凸に食べ物が詰まりやすいため、治療中は特に丁寧な歯磨きが必要です。
ワイヤー矯正の費用相場は、部分矯正で350,000~800,000円(税込)、全体矯正で800,000円~1,200,000円(税込)程です。
裏側矯正(舌側矯正)
裏側矯正(舌側矯正)はワイヤー矯正の一種で、ワイヤーやブラケットを歯の裏側に装着する方法です。外から見えにくいため、周囲から気付かれにくい点がメリットです。
しかし、舌に装置が当たりやすいため、話しづらさや食べづらさを感じる可能性があります。治療期間は表側矯正と大きく変わりませんが費用は高額になりがちです。
裏側矯正(舌側矯正)の費用相場は、部分矯正で600,000~1,200,000円(税込)、全体矯正で1,000,000~1,500,000円(税込)程です。
ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正もワイヤー矯正の一種で、上の歯は裏側、下の歯は表側に装置を取り付ける方法です。話したときに上の歯の矯正装置が目立ちにくくなるほか、裏側矯正(舌側矯正)に比べて舌への違和感が軽減されたり、費用を抑えられるといったメリットがあります。デメリットは表側矯正に比べて治療期間が長くなりやすいことなどがあります。
ハーフリンガルの費用相場は、部分矯正で500,000~1,100,000円(税込)、全体矯正は800,000~1,200,000円(税込)程です。
マウスピース型矯正(インビザライン※1)
マウスピース型矯正は、透明なマウスピースを装着して歯を動かす方法です。透明なので目立ちにくく、マウスピースが樹脂製なので金属アレルギーでも治療できるといったメリットがあります。食事や歯磨きの際には患者さん自身で取り外せるため、お口の清潔も保ちやすいでしょう。
ただし、ワイヤー矯正より歯を動かす力は弱いとされています。マウスピース型矯正の費用相場は、部分矯正で100,000~500,000円(税込)、全体矯正で800,000~1,000,000円(税込)程です。
(※1)未承認医薬品等であるため医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。
ハイブリッド矯正
ハイブリッド矯正は、ワイヤー矯正とマウスピース型矯正を併用する治療法です。
歯を大きく動かす部分はワイヤーを用い、仕上げや微調整にはマウスピースを使用することで、効率的に歯列矯正を進めます。治療の柔軟性が高いため、複雑な症例にも対応可能です。
部分矯正
部分矯正は、前歯や一部の歯並びだけを整える歯列矯正です。
ワイヤー矯正でもインビザラインでも行えるため、自分に合った方法を選びましょう。全体矯正と比べて治療期間が短く費用も抑えやすいため、手軽に歯列矯正を始めたい方に向いています。
インビザライン治療の流れ

ワイヤー矯正とは異なる特徴を持つインビザラインですが、どのような流れで治療を進めるのでしょうか。ここからは、カウンセリングから保定治療までを含めた一般的な治療の流れを紹介します。
カウンセリング
まずは、最初にカウンセリングを受けます。口腔内スキャナーでお口の中の状態を確認するほか、歯並びの悩みや希望などの問診があります。そして、インビザラインが適しているか歯科医師が診断します。治療に関する不安や疑問も、この段階でしっかり確認しましょう。
精密検査
次に、口腔内の状態を詳しく把握するための検査を行います。主な検査内容は、型取りやX線検査・CTなどです。この情報をもとに、歯並びや骨格の状態を細かく分析して治療計画が作られます。また、むし歯や歯周病の検査も行います。
治療方針の説明・予備治療
歯並びがどのような状況になっているか、歯を動かす方向や順番などについて説明があります。また、矯正治療前に必要に応じてむし歯治療や歯周病治療などの予備治療を行うことがあります。
治療
患者さん専用に作成されたマウスピースを装着し、歯を段階的に動かしていきます。歯の動きに合わせて少しずつ形の違うマウスピースが複数届き、決められた期間ごとに新しいマウスピースへ交換していきます。
マウスピースの交換は指示されたタイミングで患者さん自身が行うことが多いですが、治療期間中も定期的に通院し、歯の動きや装着状況を確認します。
保定治療
動かした歯はもとの位置に戻ろうとするため、歯列矯正が完了した後は、保定装置(リテーナー)を装着します。保定期間は歯科医師の判断によりますが、2年以上が目安です。
保定を十分に行わないと、せっかく整えた歯並びが元の位置に戻る可能性があるため注意が必要です。
インビザラインのメリット・デメリット

ここまで紹介したとおり、インビザラインはワイヤー矯正とは異なる点が複数あります。上記でも簡単に便利な点や注意すべき点を紹介しましたが、ここからはインビザラインのメリット・デメリットをさらに詳しく見ていきましょう。
【デメリット】歯並びによっては対応できない場合もある
インビザラインの対象となるのは、基本的に軽度から中等度の歯列不正です。そのため、重度の歯列不正や骨格性の不正咬合の場合、ワイヤー矯正などほかの治療法が推奨されることがあります。まずは、インビザラインでの治療が可能かどうかを歯科医師と相談しましょう。
【デメリット】自己管理をきちんと行う必要がある
患者さん自身が取り外しできるのは、インビザラインのメリットでもあります。しかし、歯科医師から指示された装着時間を守らないと十分な効果が得られない点には注意が必要です。
食事後に付け忘れたり、頻繁に外したりすると、効果が得られにくくなります。自己管理が苦手な方には負担となるでしょう。
【デメリット】治療が受けられる歯科医院が限られている
一口に歯列矯正といっても、ワイヤー矯正とマウスピース型矯正では必要な技術や知識が異なります。また、インビザラインでの歯列矯正をするためには、専用のシステムや口腔内スキャナーが必要です。そのため、インビザラインを扱う歯科医院は限られています。
治療を検討する際は、事前にインビザラインでの歯列矯正を行っているかどうか確認しましょう。
【メリット】口腔内の型取りが楽にできる
インビザラインは、従来のようなシリコンを使った型取りではなく、口腔内スキャナーで型取りを行います。口腔内スキャナーは歯や舌に直接触れることなく型取りができるため、型取りが苦手な方や嘔吐反射が強い方でも負担を感じにくいでしょう。
【メリット】治療計画を事前にシミュレーションで確認できる
インビザライン治療は、歯がどのように動いていくのかを事前に3Dシミュレーションで確認できます。最終的な仕上がりのイメージが見えるため、患者さんも治療計画を理解しやすく、安心感につながるのではないでしょうか。
【メリット】これまでの治療データから精度の高い予測が可能
インビザラインは、歯科医院から集めたデータをもとに患者さん一人ひとりに合ったマウスピースを作製するだけでなく、これらのデータを治療の精度につなげています。膨大なデータをもとに歯の動きを高精度で予測できるため、効率的に歯を動かせるほか「思っていたように動かなかった」という失敗も少ないでしょう。
インビザライン矯正を受ける歯科医院を選ぶポイント

インビザライン治療を受ける歯科医院をしっかりと選ぶことで、より効果が期待できます。ここからは、インビザライン矯正を受ける歯科医院を選ぶ際のポイントを解説します。
インビザライン矯正の症例数が豊富
症例数が多いと、さまざまなケースに対応した経験を治療に活かしやすくなります。そのため、治療を受ける歯科医院を探す際は、歯科医院のWebサイトなどで過去の症例数を確認するとよいでしょう。
歯科医師の治療経験や専門性
インビザラインでは、収集したデータから治療計画を立て、それに基づいてマウスピースを製作します。しかし、治療計画やマウスピースを患者さん一人ひとりに合ったものにするには、歯科医師の経験や技術が必要です。
そのため、インビザラインの治療経験を持つ歯科医師や、矯正歯科を専門とする歯科医師が在籍しているかも重要なチェックポイントとなります。
歯科医院の矯正治療設備
歯列矯正の精度を高めるには、事前に歯科用CTで顎や歯根の状況を確認するのも大切です。また、口腔内スキャナーや3Dシミュレーションソフトを導入している歯科医院ならば、より正確でスムーズな治療が期待できるでしょう。インビザライン矯正を受ける歯科医院を選ぶ際は、治療そのもののことだけでなく設備も確認するとよいでしょう。
丁寧な説明と充実したアフターフォロー
歯列矯正は基本的に医療保険が適用されない自費診療のため、費用は高額になりがちです。また、治療期間は長期にわたります。そのため、治療計画の説明がわかりやすく疑問にも丁寧に対応してくれる歯科医院を選ぶと治療中の安心感につながるでしょう。
また、歯列矯正が終わった後のメンテナンス・アフターフォローが充実した歯科医院を選ぶと、きれいな歯並びを長く保てるはずです。
インビザラインのことならあさひ矯正歯科医院にご相談を

今回は、歯列矯正の種類やメリット・デメリットのほか、インビザライン矯正について解説してきました。
最後に、歯列矯正を検討している方やインビザライン矯正ができる歯科医院を探している方に、神奈川県厚木市にあるあさひ矯正歯科医院を紹介します。
インビザラインの治療経験が豊富な院長が治療計画を作成

あさひ矯正歯科医院の院長は、日本矯正歯科学会 認定医の資格を持つ歯列矯正を得意とする歯科医師です。また、インビザラインの豊富な治療経験をお持ちで、さまざまな症例に対応されてきました。その豊富な経験から、難症例も対応可能だといいます。
安全性が高く先進的な技術を積極的に取り入れ、よりよい治療を目指すことを大切にされており、できるかぎり患者さんの希望に沿った治療計画を立案しているそうです。
こうした技術と経験を持った歯科医師が治療計画を作成することで、患者さんの安心感や精度の高い歯列矯正につながるでしょう。
豊富な矯正装置を取り扱い患者さんに適した治療を提供
あさひ矯正歯科医院は、患者さんの希望やお口の状況に合った歯列矯正を提供できるよう、豊富な矯正装置を取り扱っています。
ワイヤー矯正のなかでも表側矯正のほか、目立ちにくい裏側矯正(舌側矯正)やハーフリンガルにも対応しています。マウスピース型矯正は、インビザラインやオリジナルのインハウスアライナーによる治療、ワイヤー矯正とマウスピース型矯正それぞれのメリットを活かしたハイブリッド矯正も提供するなど、豊富な選択肢から患者さん一人ひとりに適切な治療を行っています。
さらに、治療を早く進めたい方や歯の移動が難しい方には光加速矯正装置を使用するそうです。
専門的な知識と経験から、患者さんのお口の美を引き出し、健康へと導く矯正治療を提供されています。
チーム医療で患者さんをサポートする地域のかかりつけ医
あさひ矯正歯科医院には、日本矯正歯科学会 臨床指導医の総院長と日本矯正歯科学会 認定医の院長を中心として、歯列矯正を専門とする歯科医師が複数在籍しています。多角的な視点で考えた治療計画により、精度の高い矯正治療を提供されています。
あさひ矯正歯科医院は厚木市で開業して約40年が経ち、患者さんのライフスタイルやお口の状況など、一人ひとりにしっかりと向き合い、子どもから大人まで幅広い世代の方のお口の健康と美をサポートしてきました。
歯列矯正の初診相談は無料となっているため、歯列不正や不正咬合でお悩みの方はあさひ矯正歯科医院に相談してみてはいかがでしょうか。
あさひ矯正歯科医院の基本情報
アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数
小田急線 本厚木駅東口 徒歩5分
神奈川県厚木市中町1丁目6−1 厚木セントラルハイツ106号
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:30〜13:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | - |
| 14:30~18:45 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | - |
※休診日:不定休
※祝日は学会やセミナーの状況によって診療する場合があります。
※休診日は新着情報・カレンダーをご確認ください。
【費用(税込)】
・マウスピース
部分矯正(上下6前歯) 462,000~627,000円
部分矯正(上下10歯) 638,000~880,000円
全体矯正 891,000~1,111,000円
・ワイヤー
上下:金属
部分矯正(上下6前歯) 352,000~572,000円
部分矯正(上下10歯) 583,000~825,000円
全体矯正 836,000~1,056,000円
上:透明 下:金属
部分矯正(上下6前歯) 374,000~594,000円
部分矯正(上下10歯) 605,000~858,000円
全体矯正 869,000~1,089,000円
上下:透明
部分矯正(上下6前歯) 407,000~627,000円
部分矯正(上下10歯) 638,000~880,000円
全体矯正 891,000~1,111,000円
上下:透明(金属アレルギー用)
部分矯正(上下6前歯) 440,000~660,000円
部分矯正(上下10歯) 671,000~913,000円
全体矯正 924,000~1,144,000円
・ワイヤー(裏側)
ハーフリンガル
上:裏側 下:金属(表側)
部分矯正(上下6前歯) 572,000~792,000円
部分矯正(上下10歯) 803,000~1,122,000円
全体矯正 1,133,000~1,342,000円
上:裏側 下:透明(表側)
部分矯正(上下6前歯) 594,000~814,000円
部分矯正(上下10歯) 825,000~1,144,000円
全体矯正 913,000~1,452,000円
フルリンガル
上下:裏側
部分矯正(上下6前歯) 682,000~902,000円
部分矯正(上下10歯) 913,000~1,463,000円
全体矯正 1,463,000~1,562,000円
【治療回数】3〜36回
※歯並びによって大きく異なります
【治療期間】
部分矯正:3ヶ月〜1年
全顎矯正:1年半〜3年
※歯並びによって大きく異なります



