矯正歯科で治療を受けるメリットは?矯正歯科のデメリット・注意点も解説
歯の治療には、大きく分けて一般歯科と矯正歯科の2種類があります。
一般歯科とは、むし歯や歯周病の治療、またそれらに侵された歯の修復(補綴治療)を主とした歯科診療のことを意味します。矯正歯科とは、歯並びや噛み合わせを治す治療(例えば出歯、受け口、乱ぐい歯など)のことをいいます。矯正治療をすることにより、きれいな歯並びになることはもちろん、むし歯や歯周病になるのを防ぐ、食べ物をよく噛めるようにする、発音が明瞭になる、調和の取れた顔立ちになる等、さまざまな効用があります。
歯医者といえば前者の一般歯科をイメージする方が多いかもしれませんが、矯正歯科を受ける人は増加傾向にあります。
矯正歯科を受けるメリットはどこにあるのでしょう。ここでは、矯正歯科のメリットについて紹介します。合わせてデメリット・注意点も解説するので、参考にしてください。
監修歯科医師:
山口陽平(やまぐち歯科医院)
2015年 東京女子医科大学医学研究科 博士課程
歯科口腔外科学分野 卒業
2009年~2010年 東京女子医科大学病院歯科口腔外科 臨床研修
2010年~2011年 東京女子医科大学病院麻酔科・救命科 後期臨床研修
2010年~2016年 東京女子医科大学病院歯科口腔外科 医療練士~助教
2015年~2016年 医療法人成和会 西新井病院口腔外科 医員
2016年~2021年 埼玉県川口市 ふじさわ歯科クリニック勤務 副院長
2021年3月16日 やまぐち歯科医院 開院
目次 -INDEX-
矯正歯科で治療を受けるメリットは?
矯正歯科の治療を受ける人が増加傾向にあります。それは、矯正歯科に下記のようなメリットがあるからといえるでしょう。
- 歯並びがきれいになり自信が持てる
- 発音障害が改善する
- 食べ物が噛み切りやすくなる
- 歯の清潔を保ちやすくなる
それぞれのメリットについて解説します。
歯並びがきれいになり自信が持てる
矯正歯科は、悪い歯並びを整えてきれいする治療です。見た目が美しくなるメリットがあります。
特に前歯は笑ったときに一番目立つ場所で、前歯の並びが悪いと人前で笑う自信がなくなるというケースもあります。前歯は目立つ場所にあるため、隠そうと思って隠せるものではありません。コミュニケーションを取らなくなるなどの人間関係にも支障をきたす可能性があります。
歯並びが整えば、人前で笑ったり話したりすることへの抵抗感が少なくなるでしょう。自信にもつながり、良好な人間関係を築くきっかけにもなります。
発音障害が改善する
矯正歯科は、発音障害の改善にもつながります。舌足らずな話し方・滑舌の悪さなどの原因は、歯並びの悪さにあると考えられます。舌を動かす際に歯が邪魔をして、上手に発音できないのです。
発音障害もまた、人と話すことを避けてしまう原因になりかねません。社会人になってからは、仕事に支障をきたす可能性もあります。その結果、対人恐怖症になるなどの悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。
歯並びの矯正を受ければ、舌を動かす際に歯が邪魔をすることは少なくなるでしょう。滑舌もよくなり、はっきり話せるようになります。日常生活・社会活動にも良い影響をもたらし、自信にもつながるでしょう。
食べ物が噛み切りやすくなる
矯正歯科を受けることで、食べ物が噛み切りやすくなるというメリットもあります。
歯並びが悪いと食べ物の咀嚼が上手くできていない可能性が高いのですが、自覚症状はほとんどないかもしれません。歯並びは急に悪くなるものではないため、咀嚼のしにくさは当たり前だと思ってしまう人が多いからです。
食べ物が噛み切りにくい状態のままで過ごすと、体調などに悪影響を及ぼす可能性があります。正しく咀嚼できていない食べ物は、充分に咀嚼された食べ物に比べて消化に時間がかかるため、内臓に負担をかけてしまうのです。
歯並びの矯正を受ければ、食べ物は噛み切りやすくなります。また、しっかり咀嚼もできるので内臓への負担も軽減されるでしょう。
歯の清潔を保ちやすくなる
矯正歯科を受けることで、歯の清潔が維持しやすくなります。歯並びが悪い場合、日常的な歯ブラシによる歯磨き方法では汚れが落としきれていない可能性があります。歯と歯の間に影ができやすいからです。
前歯などが前後している場合は、その間が影になってしまうので歯垢が溜まりやすくなります。歯ブラシも届きにくいので、むし歯の原因になるでしょう。
奥歯の場合も同様です。前歯に比べて歯の位置が奥にあるため、歯並びが悪い場合は前歯以上に影になる部分が多くなります。歯並びを整えれば歯と歯の間の影は解消されるので、歯ブラシでの歯磨き方法でも汚れが落としやすくなるでしょう。歯垢・プラークなどは溜まりにくくなり、むし歯・歯周病などの予防にもつながります。
矯正歯科のデメリット
矯正歯科は見た目だけではなく、健康面でもメリットが多い治療方法です。しかし、その一方でデメリットもあります。主なデメリットは下記の2つです。
- 治療期間が長い
- 経過観察のための通院に手間がかかる
それぞれのデメリットについて解説します。
治療期間が長い
矯正歯科の治療期間は、長くかかります。平均的に、成人の場合は1~3年、幼少期の場合は数年かかると言われています。
幼少期の場合、顎の成長を待つ必要があります。子どもは顎が小さいため、大人よりも時間がかかります。顎が充分に成長してから、本格的な矯正歯科のスタートとなります。顎の成長に約3年かかり、矯正治療に同じく3年程かかります。そのため、子どもの頃に矯正治療をスタートさせると数年かかってしまうのが現状です。
成人の場合も早い人は1年で完了しますが、全体矯正を行う場合は短くても3年程かかると考えた方がよいでしょう。
なお、これらの期間はあくまで目安です。それ以上かかる場合もあるので、かかりつけ歯科医に確認してください。
経過観察のための通院に手間がかかる
矯正歯科の治療は、歯科矯正は「矯正装置をつけて終わり」というものではありません。計画通りに歯が動いているか定期的に診察し、矯正装置を調整していく必要があります。そのため歯科矯正をはじめたら、多くの場合、通院の手間が発生します。ワイヤー矯正や通院ありのマウスピース矯正の場合は、定期的な通院が必要になります。
矯正歯科の注意点は?
矯正歯科を治療中は、注意すべき事柄がいくつかあります。主な注意点は下記の4つです。
- 硬いものは控える
- むし歯に気をつける
- 後戻りする可能性がある
- 治療器具を紛失する可能性がある
矯正歯科の治療がスタートすると、ほぼ普段通りに食事はできます。しかし、硬いものや粘着物(ガム・キャラメルなど)は避けたほうがよいでしょう。矯正歯科で使用する固定式の装置は、複雑な形をしています。硬いもの・粘着物を食べると、装置が壊れる可能性があり危険です。
また、固定式装置はその複雑な構造ゆえに食べ物が詰まりやすいデメリットがあります。歯磨きを丁寧に行わないとむし歯のリスクが高まるでしょう。
矯正治療で位置を調整した歯は、元に戻る可能性があります。矯正装置で無理やり歯の位置をずらしたからです。装置を外した後も数年の間は後戻りする可能性があるため、保定装置などを用いて管理しなければいけません。治療はさらに続くので注意してください。
矯正歯科の装置は固定式だけではありません。マウスピース型矯正も存在し、固定式ではないので取り外しが可能です。しかし、紛失する可能性があるので注意しましょう。
矯正歯科で治療できる歯並びの主な種類
矯正歯科で治療できる歯並びには種類があります。代表的な症例は下記の5つです。
- 上顎前突
- 下顎前突
- 開咬
- 叢生
- 空隙歯列
それぞれの歯並びの症例について解説するので、参考にしてください。
上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上顎前突(じょうがくぜんとつ)は、簡単にいえば出っ歯のことです。上の前歯が大きく前方に傾斜しています。下の歯が全体的に後ろに下がっているケースもあり、横から見ると出っ歯に見えるでしょう。
上顎前突の極端な状態では、容易に口を閉じられません。上の前歯が邪魔をして上下の唇が閉じられないのです。また、唇を切ったり顔面を殴打した際に前歯が折れたりする危険性が高まります。
下顎前突(かがくぜんとつ)
下顎前突(かがくぜんとつ)とは、上の歯よりも下の歯のほうが前に出ている状態を指します。上顎前突とは逆です。上顎が小さいまたは下顎が上顎に比べて大きいことで下顎前突になります。上顎前突とは異なり、口は楽に閉じられるでしょう。なぜなら、上顎前突のように口を閉じる際に歯が邪魔をすることはないからです。
しかし、食べ物は噛みにくくなるので内臓に負担をかける可能性が高いといえます。また、滑舌が悪くなる歯並びといえます。
開咬(かいこう)
開咬(かいこう)とは、歯を噛みしめても前歯が噛み合わない状態のことです。上下の前歯がどちらも前に出ています。このような歯並びになる原因は、主に下記の3つです。
- 指をしゃぶる癖がある
- 爪を噛む癖がある
- 舌の悪い癖がある
指や爪を噛む際に上下の歯を圧迫するため、前方に移動してしまいます。また、舌で前歯を押す癖がある場合も同様です。開咬になると、食べ物を上手に噛み切ることが困難になります。また、正しい発音ができないことも多いでしょう。
叢生(そうせい)
叢生(そうせい)とは歯並びがデコボコになっている状態で、別名「乱ぐい歯」といいます。叢生は上下それぞれの歯が前後に入り乱れているので、歯磨きがしにくいデメリットがあります。むし歯・歯肉炎などになりやすい歯並びといえるでしょう。
なお、叢生の中でも上部の糸切り歯のみが飛び出ている歯並びは、八重歯と呼び方が変わります。日本では八重歯が可愛いとされることもあるかもしれません。しかし、欧米では「ドラキュラの歯」と呼ばれて敬遠される歯並びです。
空隙歯列(くうげきしれつ)
空隙歯列(くうげきしれつ)とは、歯と歯の間に大きな隙間ができている状態を指します。上下の顎の大きさに比べて、全体の歯が小さいことが原因です。
歯と歯の間の隙間に食べ物などが詰まりやすいデメリットがあります。歯垢やプラークが溜まりやすく、むし歯・歯周病になりやすい歯並びです。また歯と歯の隙間から空気が漏れるため、サ行・タ行・ラ行の発音が悪くなります。日常生活・社会活動に支障が出る可能性があるでしょう。
矯正歯科のことならやまぐち歯科医院にご相談を
やまぐち歯科医院では、矯正歯科の治療を積極的に行っています。また、一人ひとりに合わせた治療を提供しているそうです。
主な治療の進め方・特徴として下記の3つが挙げられます。
それぞれの特徴について詳しくご紹介します。
経験豊富な矯正治療のスペシャリストが担当
やまぐち歯科医院の矯正歯科担当医は東京医科歯科大学の医局員として研鑽を積まれている先生が担当されており、豊富な治療経験をもとに、一人ひとりに適した治療法を提案してもらえます。
また、優れた専門性に基づいておこなわれる質の高い矯正治療を受けることができるので、長年歯並びにお悩みをお持ちの方やお子さんの歯の生え変わりがご心配な方も安心して矯正治療を始めることができるでしょう。気さくで話しやすい先生だそうなので、矯正治療を行いたいという方は、一度相談してみることをおすすめします。
多様な手法でライフスタイルに合わせた治療法を提案
矯正治療を考えているけれど、どんな治療方法が自分に合っているのかわからないという方やお口を開けた時に金属の装置が目立つことを懸念して矯正治療に踏み切れないという方は多くいます。
やまぐち歯科医院では、患者さん一人ひとりのライフスタイルに合わせた多種多様な手法による矯正治療がおこなわれているそうです。オーソドックスなワイヤー矯正装置はもちろん、白色の目立ちにくいワイヤーを使用したセラミックブラケット治療、歯の裏面に装置を着けるリンガルブラケットなど、あらゆる患者さんのニーズに柔軟に対応する矯正治療がおこなわれています。
また、矯正装置の見た目や治療期間などの要望や悩みを十分にご納得いただけるよう丁寧なカウンセリングを行い、お口の状態や有効な治療方法について分かりやすく説明しているので、理想とする口元について歯科医師とすり合わせもしやすいのではないでしょうか。
お子さんも矯正治療に通いやすい
やまぐち歯科医院では、小さなお子さんの歯並びを改善する小児矯正にも対応されています。矯正装置は床矯正を提供されており、抜歯の必要がなく、取り外しが可能なため食事や歯磨きもしやすいため、お子さんのストレスも少ない治療法だそうです。
また、キッズスペースが完備されているので、小さな子ども連れでも安心です。
キッズスペースは転んでも怪我をしないように、クッション素材で保護されています。足元が不安定な小さな子どもも安心して遊ばせられるでしょう。
さらに、ベビーカーが必要な小さなお子さん連れの場合は、ファミリールームに案内されます。ベビーカーも一緒に入れるので、治療時も安心です。
矯正歯科を検討されている方は、子どもから大人まで安心して親子で通えるやまぐち歯科医院に相談してみてはいかがでしょうか。
やまぐち歯科医院の基本情報
アクセス・住所・診療時間
JR湘南新宿ライン・JR高崎線 鴻巣駅 車で8分
JR湘南新宿ライン・JR高崎線 北鴻巣駅 車で7分
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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9:00~13:00 | ● | ● | ● | - | ● | ● | - | - |
14:30~18:30 | ● | ● | ● | - | ● | ★ | - | - |
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