矯正歯科治療の選び方を解説!各治療法の特徴やメリット・デメリットを紹介
風邪を引いたら近くの内科を受診すれば良いですが、歯並びの治療となると話は変わります。矯正歯科治療にはいくつかの種類があり、それぞれに異なるメリットとデメリットを伴うからです。歯科医院によって対応している矯正装置の種類や素材なども変わってくるため、歯科医院の選定も慎重に行う必要があります。ここではそんな矯正歯科治療の種類や特徴、医院選びのポイントなどを詳しく解説します。
監修歯科医師:
方山 光朱(新浦安カタヤマ矯正歯科)
私立 暁星高等学校 卒業
2002.04
昭和大学歯学部歯学科 入学
2008.03
昭和大学歯学部歯学科 卒業
2008.04
昭和大学歯科病院 臨床研修医 開始
2009.03
昭和大学歯科病院 臨床研修医 終了
2009.04
昭和大学大学院歯学研究科矯正学講座 入学
2013.03
昭和大学大学院歯学研究科矯正学講座 修了
2013.04
昭和大学歯科病院 助教(員外)
2014.04
昭和大学歯科病院 普通研究生
2021.05
新浦安カタヤマ矯正歯科 開院
目次 -INDEX-
矯正歯科治療の選び方
適切な矯正歯科治療の方法を選ぶためには、まず歯並びの治療について詳しく知る必要があります。そもそも矯正歯科治療とは何なのか、どのような種類があるのかを説明します。
矯正歯科治療とは
矯正歯科治療とは、歯並びと噛み合わせの異常を改善するための治療です。子どもが受ける小児矯正と大人が受ける成人矯正の2つに大きく分けられます。「歯列矯正」とも呼ばれているように、歯並びの乱れを細かく整えていくことが主な目的です。出っ歯や受け口、乱ぐい歯といった歯並びの乱れは、自力で治すことはできませんが、専門的な知識と技術を持った歯科医師なら安全に治療することができます。上の顎の骨が長すぎて出っ歯になっているなど、骨格的な異常に由来する歯並びや噛み合わせの治療は、小児矯正や外科矯正でなければ改善が難しいです。
矯正歯科治療の種類
矯正歯科治療の種類は、表側矯正・裏側矯正(舌側矯正)・マウスピース型矯正の3種類に分けられます。それぞれの治療法の概要を説明します。
⚫︎表側矯正
歯列の表側に装置を装着する矯正法です。歯列矯正と聞いて誰もがイメージする矯正法がこれにあたります。
⚫︎裏側矯正(舌側矯正)
歯列の裏側に装置を装着する矯正法です。舌側矯正とも呼ばれる方法で、外見から装置が見えにくいことが特長です。
⚫︎マウスピース型矯正
薄くて透明なマウスピースを装着して、それを交換することで歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。インビザライン(※1)が有名ですが、それ以外にもたくさんの種類が提供されています。
(※1)未承認医薬品等であるため医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。
矯正歯科治療の特徴による選び方
大人が受ける矯正歯科治療には3つの種類があることをおわかりいただけたかと思います。ここではさらにそれぞれの矯正法の特徴を解説していきます。
表側矯正の特徴
歯並びの矯正に対して、特別な希望や要望がない場合は、表側矯正を選択することが多いでしょう。最も歴史の古い歯列矯正の方法であり、ほとんどの不正な歯並びに適応できます。治療費も標準的な価格に設定している歯科医院が多いです。装置が目立ちやすかったり、食事や歯磨きがしにくかったりするという難点はあるものの、様々な歯並びの不正に対応しています。
裏側矯正(舌側矯正)の特徴
歯列の裏側に矯正装置を装着する裏側矯正(舌側矯正)は、外見から装置が目立ちにくく、審美性に優れた矯正方法です。裏側矯正(舌側矯正)を行うためには、高度な矯正歯科の技術と知識が必要であり、装置の費用もやや高くなることから、審美性を重要視する人が選択することが多い治療方法です。
マウスピース型矯正の特徴
マウスピース型矯正では、透明な樹脂製のマウスピースを使うため、目立ちにくいです。マウスピースはとても薄く、表面が滑らかであることから、矯正装置による違和感や異物感が少なく、口の粘膜を傷付けにくいという特徴があります。装置の目立ちにくさという観点においては裏側矯正に劣るものの、歯並びの治療を快適に受けられるという点で、他の矯正法より優れているといえるでしょう。ただし、金属製のワイヤーとブラケットを使う表側矯正や裏側矯正(舌側矯正)よりも適応範囲は狭くなってる点にはご注意ください。
矯正歯科治療のメリット・デメリットによる選び方
続いて、それぞれの矯正方法のメリットとデメリットについて詳しく解説します。それらを比較することで、ご自身に合った矯正歯科治療の方法が見つかるかと思います。
表側矯正のメリット・デメリット
【メリット】
⚫︎ほとんどの歯並びを治せる
表側矯正の大きなメリットは、適応範囲が広い点です。悪い歯並びにはいろいろな種類がありますが、表側矯正ならそのほとんどに対応できます。3次元的な歯の移動が得意な点もワイヤー矯正のメリットの1つといえるでしょう。表側矯正の費用は一般的なメタルワイヤー装置の場合、70万~150万円(税込)ほどです。
⚫︎装置を着脱する手間がない
ワイヤー矯正の装置は、歯科医師が固定します。患者さんが装置を着けたり、外したりする必要はありません。
【デメリット】
⚫︎矯正中であることがひと目でわかる
表側矯正は、ブラケットと金属製のワイヤーが歯列の表側にむき出しとなっています。少しでも口を開いたら、その存在に気づかれることでしょう。そのため矯正中は、口元を隠す癖がついたり、対面での会話を避けたりするようになってしまうことがあります。
⚫︎食事と歯磨きがしにくい
固定式のマルチブラケット装置は、食事と歯磨きの妨げになることがあり、ストレスを感じる場合があるようです。
⚫︎粘膜を傷めやすい
表側矯正で用いる装置は、表面がデコボコとしていたり、先端が尖っていたりします。そのため粘膜との接触状態が悪いと、痛みや口内炎が起きる可能性があります。
裏側矯正(舌側矯正)のメリット・デメリット
【メリット】
⚫︎装置が見えない
裏側矯正(舌側矯正)のメリットは、外見から装置が見えにくい点です。マウスピース型矯正も目立ちにくい装置として有名ですが、近くで凝視するとマウスピースを着けていることがわかります。裏側矯正(舌側矯正)の場合は、装置が歯の裏側に隠れているので、矯正中であることに気づかれることは少ないといえるでしょう。
⚫︎歯の表側に負担がかからない
表側矯正では、歯の表面にブラケットを装着します。その際、強力な接着剤を使うため、外す時に傷がついてしまい、見た目を損なうことがありますが、裏側矯正(舌側矯正)であれば、仮にそのような傷がついたとしても審美面への影響はほとんどありません。
【デメリット】
⚫︎矯正の治療費が高くなる
裏側矯正(舌側矯正)の費用は100万~200万円(税込)ほどになり、表側矯正よりも数十万円高くなることが一般的です。この点は、矯正治療の選定で経済性を重視する人にとってはデメリットになるといえるでしょう。
⚫︎矯正の期間が長くなりやすい
裏側矯正(舌側矯正)は表側矯正よりも治療期間が長くなるケースが多いです。治療の難易度は、一般的な歯列矯正より高いといえます。
⚫︎滑舌、発音に影響が出やすい
歯列の裏側にブラケットとワイヤーを装着していると、舌の動きが制限されるため、滑舌や発音に影響が出やすいです。多くのケースでは1ヵ月程度で慣れてきますが、表側矯正やマウスピース型矯正よりも発音障害が現れやすい点には注意が必要です。
マウスピース型矯正のメリット・デメリット
【メリット】
⚫︎見た目が自然
マウスピース型矯正では、薄くて透明な樹脂製のマウスピースを使うため、口元の見た目が自然で、矯正中であることに気づかれにくいです。毎日たくさんの人と接する機会がある接客業や営業をお仕事にされている人でも少ない負担で歯並びを治せるでしょう。
⚫︎食事と歯磨きがしやすい
マウスピース型矯正では、自分で装置を取り外すことができるため、普段通りに食事と歯磨きを行うことができます。マウスピース型矯正の費用はで20万~100万円(税込)ほどです。
⚫︎装置によるトラブルが少ない
マウスピース型矯正装置では、ブラケットが外れたり、ワイヤーが粘膜を傷つけたりするようなトラブルは起こりません。装置を取り外してケアできることから、衛生面でも優れているといえます。
【デメリット】
⚫︎適応範囲がやや狭い
マウスピース型矯正で治せるのは、軽度から中等度の症例です。歯並びの乱れが大きい場合は、ワイヤー矯正が第一選択となります。
⚫︎ルールを守らないと歯が動かない
マウスピース型矯正装置は、1日に20~22時間程度装着し、1~2週間に1回くらいの頻度で交換しなければなりません。そのルールを守らないと歯が動いていきません。
⚫︎噛み合わせの調整が難しい
マウスピース型矯正では、上下の歯の噛み合わせを細かく整えることが難しい場合があります。
矯正歯科の選び方のポイント
ここからは、信頼できる矯正歯科の選び方のポイントを紹介します。
経験豊富な矯正専門の歯科医院である
矯正歯科治療で失敗・後悔しないためには、矯正専門の歯科医師を探す必要があります。歯並びの治療について経験豊富な歯科医師であれば、様々な歯並びの不正に対応できるためです。
歯科用CTやセファロレントゲンなどの設備が整っている
矯正治療は、事前の検査が重要になります。肉眼で確認できる範囲だけでなく、歯根や顎の骨、頭部も含めた骨格までを精密に検査できる機器が充実している歯科医院を受診すると良いでしょう。
複数の矯正装置による治療を提供している
近年、マウスピース型矯正だけに対応している歯科医院も増えてきましたが、表側矯正や裏側矯正(舌側矯正)などの他の矯正治療方法も提供している医院を受診すれば、様々な不正な歯並びに対して、患者さんごとに適した治療計画を提案してもらえるでしょう。
装置のメリット・デメリットを踏まえて治療計画を提案してくれる
前述したように、矯正装置にはそれぞれに異なるメリットとデメリットがあります。それらを満遍なく説明した上で、自分に合った治療方針を提案してくれる歯科医院を選ぶようにしましょう。
トラブルがあった際のフォロー体制が整っている
装置が外れたり、故障したりした際のフォロー体制がしっかりしていることも、矯正治療の歯科医院選びのポイントになります。矯正歯科治療は数年間に及ぶ治療となるため、トラブルが起きた際に迅速かつ的確に対応してくれることは大切な条件といえるでしょう。
矯正歯科治療なら新浦安カタヤマ矯正歯科に相談を
今回は、矯正歯科治療について、矯正方法の種類やそれぞれのメリット・デメリット、選び方などについて説明しました。最後に千葉県近辺で矯正治療を検討されている方におすすめしたい、新浦安カタヤマ矯正歯科をご紹介します。
日本矯正歯科学会認定医による質の高い矯正歯科治療
新浦安カタヤマ矯正歯科では、日本矯正歯科学会認定医による質の高い矯正歯科治療を提供しています。患者さんごとに異なる、歯の形態や大きさ、骨格や顎関節などの状態、口の中のむし歯や歯周病などの状況に応じて、一人ひとりに適切な、機能性と審美性が両立して、長期間安定する歯並びと噛み合わせを提供することを目指して診療にあたっています。装置が外れるなどの急なトラブルが起きた場合でも、すぐに対応することが可能です。
様々な矯正治療方法に対応
新浦安カタヤマ矯正歯科では、表側矯正、裏側矯正(舌側矯正)、マウスピース型矯正だけでなく、子どもの矯正治療にも対応しています。部分矯正や歯科矯正用アンカースクリューを併用した治療なども行えるため、いろいろな歯並びを改善することが可能です。セカンドオピニオンにも対応しているので、以前に歯並びをきれいに治すことが難しいと診断された方は、新浦安カタヤマ矯正歯科に相談してみてはいかがでしょうか。
新浦安カタヤマ矯正歯科の基本情報
アクセス・住所・診療時間
JR京葉線 新浦安駅 徒歩1分
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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10:30〜13:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | - | - |
14:30~19:30 | ● | ● | ● | ● | ● | △ | - | - |
△…14:30〜17:30
参考文献