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マウスピースには市販品もある?種類・メリット・デメリットについてご紹介します

 公開日:2023/12/14
透明なマウスピース

歯並び方や寝ている時の歯ぎしりが気になっており、マウスピースの使用を検討している方もいるのではないでしょうか。

マウスピースを作るためには歯科医院に通う必要があり、比較的費用も高額になりがちなため、市販品があるなら使ってみたいと思っている方もいるかもしれませんね。

こちらでは、市販品のマウスピースについての情報をご紹介します。

市販品は気軽に利用できてリーズナブルな反面、デメリットもありますのでぜひ事前に情報をチェックしてください。

若林 健史

監修歯科医師
若林 健史(若林歯科医院)

マウスピースには市販品もある?

マウスピースとケース
歯科矯正用や歯ぎしり用のマウスピースは、矯正歯科などの歯科医院で診察を受けて作ってもらうのが一般的です。
歯科医院で作るマウスピースは完成までに1週間程度かかることも多く、そのうえ保険が適用されない場合には費用が比較的高額になりやすいでしょう。
マウスピースをすぐに使いたい・歯科医院に通うのが大変・費用を安く済ませたいと思っている方は、市販品があるのかどうか気になっているのではないでしょうか。
マウスピースには市販品もあります
費用は歯科医院のものよりもリーズナブルなものが多く歯科医院に通う必要もないため、気軽に使ってみたい方にはおすすめだといえるでしょう。

市販品のマウスピースの種類は?

美しいマウスピース
市販のマウスピースには、歯科矯正用や歯ぎしり対策用以外にもいくつかあります。それぞれに特徴や効果が違うので、購入の際には間違えないように注意が必要です。
どのような種類があるか詳しくみていきましょう。

歯ぎしり対策用

就寝中の歯ぎしりは、日ごろのストレス・飲酒・喫煙などが原因で起こるとされています。
歯ぎしりをしているかどうかは自分では気づきにくいものですが、朝起きた時に顎が痛い・歯が割れたなどといった経験があるなら、歯ぎしりをしている可能性があるでしょう。
基本的には、日中のストレスを軽減する工夫をして飲酒や喫煙を減らすなどの対策を行うことも大事です。
それでも歯ぎしりが改善しないなら、歯ぎしり対策用のマウスピースを活用するのが良いでしょう。
歯ぎしり対策用のマウスピースは歯科医院で作ってもらうのが一般的ですが市販品もあります
市販品の場合、お湯などで柔らかくして自分の歯にかぶせ、再度固めることによって自分の歯の形に合わせるタイプのものが多くなっています。
中には型取りが不要ですぐに使えるタイプもあるため、好みに合わせて選びましょう。

いびき対策用

いびきがひどくて家族に指摘された・出張が多い・睡眠時に無呼吸になるなどの理由で、市販のいびき対策をしたいと思っている方もいるでしょう。
いびき対策にもマウスピースが使用されることがあります。
いびき対策用のマウスピースはスリープスプリントと呼ばれ、基本的には歯科医院で作成してもらいます。
上下の歯が固定されるため、気道が確保されていびきが起こりにくくなるのが特徴です。
いびき対策用のマウスピースにも市販品があります。歯ぎしり対策用と同じように、一度お湯で温めて歯の形に合わせるタイプとそのまま使えるタイプがあります。

ホワイトニング用

歯並びの矯正や歯ぎしり対策だけではなく、歯のホワイトニングに使用されるマウスピースもあります。
マウスピースとホワイトニング剤を使用して自宅で行うホワイトニングホームホワイトニングと呼ばれます。
ホームホワイトニング用のマウスピースは、歯科医院で歯型を取ってを作ってもらうのが一般的です。
歯科医院のホームホワイトニングの効果は、1~2週間で表れてくることが多いでしょう。
ホームホワイトニング用のマウスピースにも市販品があります。ホワイトニング剤も市販されているので、歯科医院に通うことなくホームホワイトニングが可能です。
ただし、効果については歯科医院のホームホワイトニングに劣ることが多いため、本格的に行いたい方は歯科医院でマウスピースを作ってもらう方が良いでしょう。

歯列矯正用

歯並びの矯正のために使用されるマウスピースもあります。
マウスピースで行う歯列矯正は、ワイヤーを使用するブラケット矯正に比べて目立ちにくい点や、外して歯磨きができる点などがメリットです。
一般的には矯正歯科で歯型を取ってもらい、マウスピースを作成します。そしてマウスピースで少しずつ歯を動かすことによって、歯並びが矯正されるのです。
マウスピースのサイズは2週間程度で変えていくのが一般的です。
歯列矯正用のマウスピースにも市販品があります。市販品は矯正歯科で作ってもらうものに比べてフィット感が弱く、効果はどうしても低くなりがちです。

市販品のマウスピースのメリットは?

メリットのイメージ
歯列矯正用・ホワイトニング用・歯ぎしり用などに使用するマウスピースは、歯科医院で作ってもらうものと市販品があります。
市販品のマウスピースを選ぶメリットについてみていきましょう。

歯科医院に行く必要がない

市販品のマウスピースはECサイトやドラッグストアなどで購入できるので、歯科医院に行く必要がない点がメリットです。
例えば歯科医院で歯ぎしり対策用のマウスピースを作る場合、型を取ってマウスピースを作ってもらうのに1週間前後かかるケースが多いでしょう。
そのため、型を取りに行く日と出来上がったマウスピースを取りに行く日に歯科医院に足を運ばなくてはなりません。
歯科医院に行く時間を作らなくてはなりませんし、遠方の場合は交通費がかかってしまいます。
その点、市販品ならインターネットで注文するか、買い物のついでにドラッグストアなどで購入するだけで済むので手軽です。思い立ったときにすぐに始められます

費用が安く済む

歯科医院で作るマウスピースは、審美目的で使用するホワイトニング用などの場合は保険が適用されません。
そのため、比較的高額になるケースも多いでしょう。
市販品のマウスピースの場合は数百円~数千円程度で購入できるものが多く、費用が安く済む点がメリットです。

市販品のマウスピースのデメリットは?

デメリットイメージ
市販品のマウスピースは費用が安い点や購入してすぐに使用できる点などがメリットですが、やはりデメリットもあります
市販品のマウスピースのデメリットをみていきましょう。

歯科医院のものと比べてフィット感が低い

先ほどお話したように、市販品のマウスピースには歯ぎしり対策用・いびき対策用・歯列矯正用、ホワイトニング用などさまざまあります。
どのマウスピースについても、市販品は歯科医院のものと比べてフィット感が劣ります
歯科医院のマウスピースはしっかりと歯型を取ったうえで作成されますが、市販品は一人一人の歯に合わせて作られているわけではないため、フィット感はあまり良くありません。
市販品の中にもお湯などで温めて自分の歯に合わせて形を作れるタイプもありますが、やはり歯科医院で作ったものにはかないません。
歯の形に合わせる時に適切な形にならなかった場合、逆効果になってしまう可能性もあります。
歯科医院のマウスピースのようなフィット感が得られないというデメリットがある点を考慮しておきましょう。

歯科医院のものと比べて効果が得にくい

先ほどお話したように、市販品のマウスピースはフィット感において歯科医院のものに劣ります。
フィット感が良くない分、どうしても効果が出にくいです。
例えばホワイトニング用の場合、フィット感が良くない市販品のマウスピースに薬剤を入れてホワイトニングを行うと、ムラになってしまう>ケースもあるでしょう。
また、歯ぎしり対策用やいびき対策用についても、歯型を取ってきちんと作った歯科医院のものの方が効果を発揮しやすくなります。
市販品のマウスピースは手軽に使えて費用も安く済むのが魅力ですが、より効果を求めるなら歯科医院のマウスピースを選びましょう。

耐久性が低い

市販品のマウスピースの中には数百円で購入できるような価格の安いものもあります。安いマウスピースの中には、耐久性の低いものもあるため注意が必要です。
耐久性が低いマウスピースは使用している時に破れる可能性もあります。
せっかく価格が安くても、すぐに破れてしまっては結局何度も買い替えなくてはなりません。
耐久性の高さを重視するなら、歯科医院で作ったマウスピースがおすすめです。

市販品のマウスピースの価格は?

値段のイメージ
市販品のマウスピースのメリットの一つが、価格の安さです。実際にはいくらくらいなのか気になる方も多いのではないでしょうか。
こちらで、種類別に相場をご紹介します。

歯ぎしり対策用の価格相場

市販品の歯ぎしり対策用マウスピースは、1,000~3,000円くらいのものが多くなっています。
なかには1,000円以下のリーズナブルなものもあるため、気軽に試してみたい方も手に取りやすいでしょう。

いびき対策用の価格相場

市販のいびき対策用のマウスピースは、500円程度から販売されています。一般的には500~3,000円程度の価格帯のものが多いでしょう。
なかには1万円前後のものもあります。
一度試してみたいという方は、数百円のものから試してみるのも良いかもしれません。

ホワイトニング用の価格相場

市販品のホワイトニング用のマウスピースは、1,500~5,000円程度のものが多いでしょう。なかには、ホワイトニング剤がセットになっているものもあります。
LEDライトを照射するタイプのものはもう少し価格が高く、5,000~20,000円くらいです。
どちらのタイプか、ホワイトニング剤は別売りなのかなどの点をよく確認してから購入しましょう。

歯列矯正用の価格相場

市販品の歯列矯正用のマウスピースは、1,000~3,000円程度のものが多いでしょう。歯ぎしり対策用と兼用のものなどもあるため、よく確認してから購入することをおすすめします。
なかには1,000円以下で購入できるものもありますが、あまり安いものは歯科医院で作成するマウスピースに比べて得られる効果が低い可能性が高いでしょう。

市販品のマウスピースはどこで購入できる?

買い物かごの模型
市販品のマウスピースがどこで購入できるのか知りたい方もいるでしょう。
自宅の近所で買えればすぐに使えますし、インターネットでの購入ならプライバシーが守りやすいのが嬉しいですよね。
こちらで、市販品のマウスピースを購入できるところ>をご紹介します。

ネット通販

市販品のマウスピースは、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングなどのECサイトで購入できます。
ECサイトならさまざまなタイプのものが揃っており、価格もリーズナブルなものから数万円のものまで幅広く展開されています。
自宅でじっくりと比較検討したい方・たくさんの商品から選びたい方・店舗で買うのはなんとなく恥ずかしい方は、ネット通販で購入するのがおすすめです。

ドラッグストアで買えるものもある

歯ぎしり対策用やいびき対策用など一部のマウスピースは、ドラッグストアでも購入できます。
実際に手に取ってパッケージに書かれた説明書きなどを読んでから購入できるのがメリットでしょう。買い物ついでに気軽に購入できるのも嬉しいですね。
ただし、自宅の近くのドラッグストアに目的のマウスピースが販売されているとは限りません。
事前にリサーチしておくことをおすすめします。

市販品と歯科医院のマウスピースの違いは?

マウスピースを装着する女性
市販品と歯科医院のマウスピースの大きな違いは、以下のような点です。

  • 歯へのフィット感
  • 費用
  • 効果

歯科医院で作成するマウスピースは、歯科医師が歯型を取って作ってくれるためしっかりとフィットし、高い効果が得られます
市販品の場合は自分の歯に合わせて作られているわけではないため、特に歯列矯正の場合には思ったような効果が得られない可能性が高いでしょう。
また、費用にも違いがあります。市販品は費用が安く済むのがメリットですが、すぐに破れてしまう、効果が得られないなどということになっては意味がありません。
歯科医院で作成するマウスピースも保険適用になるケースなら数千円で作成できることもあるため、安易に市販品に頼らず歯科医師に相談しましょう。

市販品のマウスピースの注意点は?

チェックポイント
市販品のマウスピースのなかには、お湯で温めて柔らかくしてから歯にかぶせ、自分の歯の形にして使用するものもあります。
このときうまく形が作られていないと、かえって逆効果になってしまうことも考えられます。特に、歯列矯正用の場合には注意が必要です。
矯正前よりも状態が悪くなってしまっては大変ですので、歯科医院でマウスピースを作ってもらい、指導を受けた上で歯列矯正を行うのがおすすめです。
また、市販品のマウスピースを使用する場合は保管やクリーニングにも注意が必要です。
不衛生な状態で使用するのは危険ですので、ケース付きのものを購入するのも良いでしょう。
しっかりとパッケージの説明書きを読んで、適切なクリーニング>を行うことも大事です。

市販品のマウスピースについて知りたいなら

マウスピースを眺める女性
市販品のマウスピースは気軽に購入でき、安い費用で取り入れることができるのがメリットです。
しかし、間違った使用方法をしてしまうと逆効果になることもあるため、事前に情報収集をして正しく使用することも大事でしょう。
市販品のマウスピースについて知りたいなら、ぜひMedical Docで情報収集をしてくださいね。

まとめ

笑顔の女性
歯ぎしり対策・いびき対策・歯列矯正などにマウスピースを使ってみたいけれど、歯科医院に通うのは大変だという方にとって、市販品のマウスピースは魅力的でしょう。

市販品なら購入してすぐに使用できますし、費用も比較的安くて済みます。歯科医院に通わなくても良いので、気軽に試すことができます。

ただし、市販品のマウスピースは思ったような効果が得られない可能性がある・使い方によっては逆効果になるなどデメリットもあることを知っておきましょう。

特にホワイトニング歯列矯正の場合、歯科医院でマウスピースを作ってもらい、歯科医師の指導のもとに行うことをおすすめします。

この記事の監修歯科医師