マウスピース型矯正のメリットは?費用や治療におけるルールも合わせて解説
審美性への意識が高まるなかで、歯列矯正の需要が高まっています。
そこで注目されつつあるのが、マウスピース型矯正です。
この記事ではマウスピース型矯正のメリットや治療費用、注意すべきルールを解説します。歯列矯正を検討する際の参考にしてみてください。
監修歯科医師:
大西 正嗣(名古屋あおい歯科・矯正歯科)
2003年愛知学院大学歯学部 入学
2009年愛知学院大学歯学部 卒業
2009年歯科医師国家試験合格
2009年医療法人スワン会 臨床研修医
2010年ステーション歯科 勤務
2011年岡崎エルエル歯科・矯正歯科 開院
2016年名古屋あおい歯科・矯正歯科 開院
目次 -INDEX-
マウスピース型矯正のメリット
歯並びは、人の印象を左右するパーツだと言えます。そのため、性別・年齢を問わず歯列矯正に関心を持つ方が増加傾向にあるそうです。
マウスピース型矯正は歯列矯正の治療法の1つで、審美性の高さおよび手軽さの点で需要が高まっています。マウスピース型矯正にはどのような魅力があるのか、大きな3つのメリットを確認してみましょう。
取り外し可能な装置で目立ちにくい
従来の歯列矯正の基本は固定式であったのに対し、マウスピース型矯正は取り外し可能な装置を用いて治療を行います。患者さんが自由に取り外しできるため、食事中あるいは外出時など装着しておけない場合にすぐに外せる点は大きなメリットだと言えるでしょう。
さらに、マウスピース型矯正で用いられる装置は透明の薄いプラスチック素材でできています。装着していても目立ちにくく、見た目を気にせず歯並びを整えられる点も優れています。
営業職・接客業など人と接する機会が頻繁にあり、周囲に歯列矯正を知られたくない方も治療を受けやすいのではないでしょうか。
違和感や痛みが少ない
歯列矯正では歯そのものに力を加えて移動させ、歯列を調整していく必要があります。この際に重要な歯を支える歯槽骨は、年を重ねるごとに硬くなっていきます。そのため、成人の歯列矯正は硬い歯槽骨を動かすためにより強い力が必要となり、治療中に違和感または痛みを感じる方もいます。
しかし、マウスピース型矯正は歯をゆっくりと少しずつ動かしていく特性を持っており、過剰な痛みが生じにくい治療法です。
コンピュータで歯に対する力の加わり方を計算しているため、必要以上に力が加わる心配がありません。
日常生活やスポーツへの制限が少ない
装置を自由に取り外しできる特性から、マウスピース型矯正では一般的な食事の制限はほとんどありません。当然、極端に硬い食べ物や残留物が生じやすい粘着性の高い食べ物は、治療中の歯のために控えるべきです。
とはいえ固定式の装置とは異なり禁止される食事は少ないため、食事を十分に楽しめるでしょう。また普段と同じように歯磨きができ、歯列矯正装置によって生じやすい磨き残しが原因のむし歯を避けられます。さらに普段からスポーツを習慣にしている方も、マウスピース型矯正なら治療中にスポーツを制限する必要はありません。
スイミング・ヨガのように人と接触しないスポーツであれば、装置を装着したまま楽しめます。ただしもともとマウスガードを使用するボクシングあるいはラグビーのように、口腔内が傷付いたり歯を食いしばったりする激しいスポーツの場合は注意が必要です。
マウスピース型矯正用のマウスピースは薄いため、マウスガードの代わりにはなりません。スポーツをする時間は付け替えるようにしてください。
マウスピース型矯正にかかる費用
マウスピース型矯正による治療を検討するにあたり、気になるのは費用でしょう。歯列矯正は自由診療となり、費用全額を患者さん本人が負担しなければなりません。
ここからは、部分矯正を行う場合と全体矯正を行う場合の費用相場をそれぞれ解説します。
部分矯正
マウスピース型矯正で前歯のみなどの部分矯正を行う場合、費用相場は約200,000〜500,000円(税込)です。患者さんの歯並びの状態やどれくらいの範囲で行うかによって、費用は変わります。
診察料ならびに診断するための検査などの費用は別途かかることがあります。また、治療中に行うマウスピースの調整料、治療後の後戻りを予防するための保定装置料が基本料に組み込まれているかどうかは、歯科医院ごとに異なります。カウンセリングの際に質問しておくと良いでしょう。
全体矯正
マウスピース型矯正で全体矯正を行う場合の費用相場は、800,000〜1,000,000円(税込)程です。
全体矯正では治療範囲が広く動かす歯が多いため、治療期間が約1〜3年かかります。その分通院回数が増え、調整料がかかる場合もあるでしょう。また、治療中に治療計画の立て直しが必要になった場合は、さらに費用がかかる可能性があります。
マウスピース型矯正の治療におけるルール
マウスピース型矯正で自分の希望の歯並びを手に入れるには、治療上のルールをきちんと守ることが大切です。
歯科医師の指示に従い治療を進めれば、マウスピース型矯正のメリットを十分に感じられるでしょう。治療完了まで守るべきルールを紹介します。
1日に決められた時間は装着する
固定式の歯列矯正装置が常に歯に力を加えるのとは対照的に、取り外し可能なマウスピース型矯正は装置を装着していないと治療が行えません。一般的に、短くても1日18時間以上の装着が必要で、20時間以上の装着が推奨されています。
治療を効果的に進めるために、歯科医院で規定されている装着時間を守りましょう。患者さん自身が歯列矯正の目的を明確に持ち、目標期間の目安を意識しながら治療に望むことが大切です。
定期的にマウスピースを交換する
マウスピース型矯正では治療前の歯列から希望する歯列状態まで段階的に調整するために、わずかに形の異なるマウスピースを複数個作成します。そしてこれらを定期的に交換し、少しずつ歯を動かしていきます。
つまり、マウスピースを交換しなければ希望の歯列状態には到達しません。反対に自己判断で交換時期を早めてしまうと、歯および周辺組織にダメージを与える恐れがあります。
治療計画に基づき順調に歯を動かすには、マウスピースの交換時期を適切に守ることも重要です。
マウスピース型矯正の注意点
ここまで取りあげてきたように、マウスピース型矯正はルールを守って治療に取り組めば、普段の生活および治療を両立しやすい治療法です。
ただし、すべての患者さんに向いているわけではありません。マウスピース型矯正を選択する前に考慮しておきたい注意点をお伝えします。
症例によっては適応が難しいことがある
マウスピース型矯正は、適応が難しい症例がある点がデメリットです。特に重度の不正咬合で歯を大きく移動させなくてはならない場合は、対応が難しい傾向にあります。
とはいえ、治療する歯科医院によって適応できるケースもあるため、まずは検査をして確認してみるのがよいでしょう。
以下は、マウスピース型矯正に限らず歯列矯正のみで対応するのが困難な症例です。
- 顎の骨格に問題がある
- 埋伏歯がある
このような症例で無理に歯列矯正を行うと、口腔内の状態を悪化させる危険があります。ほかの治療法で改善策を考える必要があるでしょう。
ルールを守らないと治療計画通りに治療が進まない可能性がある
前述したように、マウスピース型矯正による治療を順調に進めるにはルールの遵守が不可欠です。マウスピースの装着時間ならびに交換時期のルールを破ると、当初の治療計画通りに治療を進めるのが難しくなります。
例えば毎日の装着時間が短いうえに交換を遅らせていると、歯が十分に動かず治療期間が長引いてしまうでしょう。また交換時期を早めたり適切に装着していなかったりすると、口腔内の状態が悪化し治療を中断しなければならなくなる可能性もあります。
マウスピースのお手入れが必要となる
マウスピースは、天然歯と同様に表面に食べかすが付着します。食事中は外して歯磨きをしていたものの、取り切れなかった歯垢(プラーク)が付着するケースもあるでしょう。
放置すると歯もマウスピースも不潔になるため、1日1回は洗浄しお手入れする必要があります。マウスピース専用の洗浄剤などを使い、ぬるま湯で隅々まで洗浄しましょう。乾燥させる際は清潔な乾燥用のケースに入れるか、風通しのよい場所で乾燥させます。手間がかかるものの、適切な洗浄・乾燥を行って大切に使用してください。
マウスピース型矯正なら名古屋あおい歯科・矯正歯科にご相談を
マウスピース型矯正を検討中なら、名古屋市東区葵にある名古屋あおい歯科・矯正歯科を受診してみてはいかがでしょうか。一般歯科をはじめ歯列矯正にも力を注ぎ、幅広い歯科治療を行っている歯科医院です。以下に、名古屋あおい歯科・矯正歯科の特長を紹介します。
多くの矯正治療症例から患者さんに適切な治療を提案
名古屋あおい歯科・矯正歯科は多くの歯列矯正に対応しており、豊富な治療経験があります。その豊富な経験から、それぞれの患者さんに合わせた適切な治療を提案されています。
患者さん一人ひとりのカウンセリングを重視し、各治療法のメリット・デメリットを丁寧に説明する取り組みも大切にされています。オーダーメイドスマイルを届けたいとの思いで、患者さん自身が納得して治療を受けられるよう配慮されているといいます。
矯正治療中のホワイトニングや充実のアフターケアも提供
歯列矯正治療は治療そのものに長い期間がかかるだけでなく、装置を外した後にも定期的なメンテナンスおよびアフターケアが必要です。そのため、治療を検討している歯科医院のアフターケアが充実しているかどうかをチェックするとよいでしょう。
名古屋あおい歯科・矯正歯科では、歯列矯正治療中にホームホワイトニングを受けられるサービスを実施されています。歯列矯正を行いながらホワイトニングもでき、見た目もよりきれいな仕上がりが期待できます。
治療後は効果を持続させ後戻りを抑えるために、装置を外してから2年程メンテナンスが実施されます。それでも起こってしまう時間の経過による後戻りの再治療は、調整料のみで対応しているため、治療後も相談しやすいでしょう。
口元の健康と美しさを追求する豊富なメニュー
歯列矯正をしたいという気持ちは同じでも、患者さんはそれぞれ異なる悩みや希望を持っています。その希望をできる限り実現するには、扱っている治療のメニューが豊富な歯科医院を選択するのが重要なポイントです。
名古屋あおい歯科・矯正歯科では、歯列矯正のメニューのみでも大きく分けて4種類の治療法から選択できます。マウスピース型矯正の場合はインビザライン(※)を採用し、ライト・モデレート・コンプリヘンシブのうち患者さんに適したパッケージを使用します。パッケージごとに費用が異なり、なるべく患者さんの負担にならない良心的な治療費が設定されています。
名古屋あおい歯科・矯正歯科では、その他の審美治療のメニューも充実しているため、口元の健康ならびに美しさを追求したい患者さんの力になってくれるでしょう。
(※) 未承認医薬品などであるため医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。
名古屋あおい歯科・矯正歯科の基本情報
アクセス・住所・診療時間・費用・治療回数・治療期間
東山線 新栄町駅より徒歩1分
愛知県名古屋市東区葵1丁目25-7 AOI FA BLDG 2F
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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10:00〜13:30 | ● | ● | ● | ● | ● | ★ | − | ★ |
15:00〜19:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ▲ | − | ■ |
★…10:00~13:00
▲…13:30~15:30
■…14:00~17:00
【費用(税込)】
インビザライン(マウスピース型矯正)
〈ライト〉両顎480,000円/片顎430,000円
〈モデレート〉全顎600,000円
〈コンプリヘンシブ〉全顎780,000円
【治療回数】月に1回
【治療期間】約2〜3年
参考文献