歯並びがいい人の特徴を紹介!歯並びがいい人のメリットや歯並びが悪くなる原因も解説
歯並びが良いと、歯がきれいに見えるだけでなく、第一印象にも関わるため清潔感を覚えられるなどのメリットがあります。
また、見た目だけなく口内環境の悪化も防げるため、ご自分にとってもメリットは大きいです。
特に、これから矯正を考えている方などは、歯並びが良いことでどのような特徴があるかなど具体的に知りたいと思っているのではないでしょうか。
そこで本記事では、歯並びが良い人の特徴をご紹介します。歯並びが良い人のメリットや歯並びが悪くなる原因も解説するので、参考にしてください。
監修歯科医師:
古田 博久(歯科医師)
目次 -INDEX-
歯並びがいい人の特徴を紹介
歯並びが良い人の特徴には次のようなものが挙げられます。
- 正中が合っている
- 歯同士が重なっていない
- 歯がまっすぐ生えている
それぞれの特徴を詳しくご紹介します。
正中が合っている
歯並びが良い人の特徴の1つが、正中が合っている点です。正中とは、顔の中心の軸のことを表します。
歯並びや噛み合わせが良くない状態の1つである不正咬合などの場合は、上下の前歯の中心がずれていたり、顔の中心とずれていたりします。
前歯の中心や顔の中心とずれておらず、正中が合っている状態は、非常にきれいな歯並びといえるでしょう。
歯同士が重なっていない
歯並びが良い人の特徴としては、歯同士が重なっていないことも挙げられます。
顎のサイズと歯のサイズや本数のバランスが取れていない場合、きれいに顎の中に全ての歯が入りきらないことがあります。
その場合、叢生と呼ばれる歯同士が重なってしまうような、歯並びになるケースがあるのです。
特に、上の前歯が重なって生えるようなケースでは、歯が重なることで出っ歯や八重歯になることも少なくありません。
歯同士が重なっておらず歯と歯が前後したり八重歯になったりせずに、きれいなアーチ状を描いている歯状態が歯並びが良い人の特徴といえるでしょう。
歯がまっすぐ生えている
歯がまっすぐ生えている点も、歯並びが良い人の特徴の1つです。歯の生え方には、まっすぐ以外に、ねじれたり斜めに生えたりすることがあります。
一見きれいなアーチ状の歯並びに見えても、ねじれや斜めの歯があることもあるのです。しかし、まっすぐ生えていると、歯列が垂直に整って非常に美しく見えます。
また、まっすぐ生えた歯は、適切な噛み合わせが行われて口内環境や顎の健康も正常に保ちます。
歯並びがいい人のメリット
これから矯正を考えている方であれば、歯並びが良い人のメリットも知りたいと思う方はいるでしょう。
メリットは非常に多数あります。ここでは、メリットの中でも特に大きなポイントをご紹介します。
清潔感がある
歯並びの良い人のメリットは、清潔感がある点です。きれいに歯並びが整っていると、清潔感や知性を感じられます。周囲から好印象を持ってもらえるでしょう。
また、歯並びが良いと、口元の印象も変わります。例えば出っ歯などの場合は、歯があたっているために、口元も突出してしまうことがあります。
そして、これらが気になって自然に笑えないと感じる方も少なくありません。自信を持って笑えなくなると、周囲からも感じ取れるものです。
歯並びが良くなると、自信を持って笑えるようになるため、好印象を抱きやすくなります。
虫歯・歯周病のリスクが低い
虫歯や歯周病のリスクが低い点も、メリットの1つです。歯並びが良いと、重なっている歯などがないため、歯磨きをしやすいです。
そのため、磨き残しが発生する可能性も低く、虫歯になりにくくなります。また、口がきちんと閉じられるため、唾液がいきわたりやすく虫歯や歯周病を防げます。
唾液の抗菌作用もきちんと働いてくれる可能性が高いです。虫歯や歯周病のリスクが低い点は、大きなメリットといえるでしょう。
しっかり咀嚼できる
しっかりと咀嚼できる点も、メリットに挙げられます。咀嚼は、唾液の分泌に大きく関わる要素です。
食事の際に、しっかりと咀嚼ができると、脳に刺激が伝わって唾液の分泌量が増えます。唾液には、抗菌作用があるため、口内の筋の侵入を防ぎ繁殖防止につながります。
このように、唾液は免疫力に大きく関係するため、しっかりと咀嚼できる点は免疫力アップにつながるのです。
歯並びが悪くなる原因
歯並びが悪くなるには原因があります。原因が把握できれば、今後歯並びの悪化を防ぐことにもつながるでしょう。
また、原因を知っておくことで、矯正を受けるかどうかの判断材料にできます。予防や矯正を行うか判断するためにも、ここでは歯並びが悪くなる原因をご紹介します。
歯の生え方
歯並びが悪くなる原因の1つが、歯の生え方です。歯が斜めに生えているなど、まっすぐに生えないケースが歯並びを悪化させてしまいます。
歯の向きなど生え方は、遺伝的なものも関係しますが、普段の習慣やクセによって変化する可能性もあるため注意が必要です。
例えば、子供の頃の指しゃぶりを長期にわたって行っていた場合には、出っ歯になる可能性を高めます。
下唇を噛むクセなども出っ歯に関係するクセです。また、今ある歯の向きを変えるだけでなく、永久歯が斜めに生えてきたという症例もあります。
歯の生え方が、原因となるケースが非常に多いことがわかるでしょう。
骨格
骨格も、歯並びが悪くなる原因の1つです。特に関係があるのが、顎の骨格です。顎のサイズが小さいと、必要な歯が全て顎の中にきれいに入りきりません。
入りきらない場合は、歯並びがきれいに並ばず、前後にずれるような叢生と呼ばれる歯並びになりやすいです。
顎の大きさは、遺伝的なものもありますが、幼少期の食事にも大きく影響します。柔らかいものばかりを食べていると、顎の発達が十分でなくなり引き起こすケースもあるのです。
また、上顎と下顎のバランスによっても、歯並びの悪化が引き起こされます。
例えば、上顎前突や下顎前突などは、どちらかの顎が飛び出し過ぎや後ろに下がり過ぎによって引き起こされるケースです。
日常生活のクセ
歯並びが悪くなる原因には、日常生活のクセも挙げられます。クセには次のような、さまざまなものがあり、自覚なしで行っている方も多いのではないでしょうか。
- 舌クセ
- 口呼吸
- 片方ばかりで噛む
- 頬杖を付く
- 爪を噛む
先述した指しゃぶりなどは、子供の頃のクセですが、大きくなってからでもさまざまなクセが挙げられます。
舌クセは、口の中で歯を押すように力を加えるなどのクセです。力は弱くとも、継続して力を加え続けると、徐々に歯並びに影響を与えます。
口呼吸は、歯が倒れて並びや向きを悪くする原因となります。代表的な歯並びとしては出っ歯や開咬などです。ひどくなると、歯肉炎や歯周病などを引き起こす可能性があります。
片方ばかりで噛み続けるのも良くありません。噛み合わせがずれてしまい、歯並びの悪化を招きます。
その他にも、頬杖を付いたり爪を噛んだりといったクセは、長年続けることで歯並びを悪化させる可能性が高いです。
歯並びをよくするための方法
歯並びを悪化させる原因をご紹介しましたが、歯並びを良くするための方法はないのでしょうか。
結論からいうと、最も効果のある方法は矯正です。また、クセを見直すことも効果のある方法です。それぞれの方法について詳しく解説します。
歯列矯正
歯並びを良くするための方法の1つが、歯列矯正です。矯正は、矯正器具を装着して歯並びを改善する方法で、主に次のような方法があります。
- ワイヤー矯正
- マウスピース矯正
ワイヤー矯正とは、歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーを通して力を加えて歯を動かす方法です。
ブラケットやワイヤーは、金属製であるため目立つ点が挙げられますが、幅広い症例に対応できる点が特徴です。また、ワイヤー矯正には、次のような種類があります。
表側矯正は、歯の表側にブラケットとワイヤーを装着するのに対して、裏側矯正は歯の裏側に装着します。
そのため裏側矯正は、表側矯正よりも目立ちにくい点がメリットです。
一方で、裏側装着のために高い技術が必要なため、費用が高額になったり適応できる症例が限られたりといった特徴もあります。
ハーフリンガル矯正は、上の歯を裏側矯正にして下の歯を表側矯正にする方法です。下の歯のみを表側矯正にすることで、矯正器具に舌が接触するのを防げます。
マウスピース矯正とは、透明な樹脂製などのマウスピースを装着して矯正する方法です。透明で薄い形状であるため、見た目が目立ちにくい点が特徴です。
また、自由に取り出せる点もメリットに挙げられます。食事や会話で気になる際には、取り外せるため、笑顔の時に気になるなどを防げるでしょう。
しかし、自由に取り外しが可能だからといっても、しっかりと装着時間を守らなければなりません。
1日20時間以上は装着しなければ、矯正期間の長期化や、正しい効果を得られないなどのリスクがあるため注意が必要です。
さらに、マウスピース矯正の場合は、適応できる症例がワイヤー矯正に比べると少ないです。
歯並びを良くするためには、それぞれの矯正方法の特徴を把握し、ご自分の歯の状態に合わせた適切な方法を選択する必要があります。
クセを見直す
歯並びを良くするには、クセを見直すことも大切です。歯並びの悪化は、先述したようなさまざまなクセによって引き起こされます。
そのため、現状よりも悪化させないように、クセを見直しましょう。とはいえ、習慣で身に付いてしまった無意識のクセを直すのは、簡単ではありません。
周囲から指摘を受けながらなど、工夫をしながら徹底して改善に向けて取り組みましょう。
また、クセの見直しは、あくまでも悪化を防ぐための方法であると認識しなければなりません。
歯並びを改善するには、適切な力を加えて矯正が必要となるため、合わせて行うかをしっかりと考えましょう。
歯並びは何歳で決まる?
歯は生後半年前後で乳歯が生え始め、6歳前後から永久歯に生え変わりが始まります。その後、12歳頃までの間は、乳歯と永久歯は混ざり合っている時期となります。
そして、一般的には12歳~13歳頃には永久歯のみの歯となります。歯並びが悪くなる要素は、どのステージにもあります。特に幼少期には、前述のような指しゃぶりや舌のクセによっても、歯並びが悪くなる可能性を高めてしまいます。
歯並びが悪いけど可愛い人の特徴は?
歯並びが悪くても、可愛いと感じるタイプはあります。例えば、八重歯などが挙げられます。
笑顔の時に少し見える八重歯は可愛いと感じる人は多いです。特に日本人の場合は、顎の小さい人が多い傾向です。
そのため、顎の中に永久歯が全てきれいに並ぶスペースがない方も少なくありません。歯が重なってしまうような歯並びとなり、八重歯となってしまう方も多いのです。
しかし、可愛いと思うにも個人差があります。八重歯をかわいいと感じるのは、日本人独特の文化とも言えます。特に海外では八重歯に好意的なイメージを持たない傾向があるため注意が必要です。
いい歯並びを手に入れたいなら
歯並びが良い人には特徴があります。これらの特徴を把握できれば、ご自分の歯並びを照らし合わせられるでしょう。矯正が必要かどうかも判断できるのではないでしょうか。
また子供の歯並びが気になっている場合は、良い歯並びの特徴を踏まえるとともに、メリットも踏まえて矯正をするか検討すると良いでしょう。
良い歯並びを手に入れるなら、専門の歯科医に相談しましょう。ご自分だけでは気づけない、歯並びの悪化を招くクセや具体的な矯正方法などを教えてもらえます。
編集部まとめ
歯並びは、口元の印象を大きく左右する要素です。歯並びが良い人の特徴を押さえたら、ご自分や子供の歯並びが良いかどうかや、矯正が必要かを判断できるでしょう。
また、今後歯並びを悪化させないように取り組むことも大切です。無意識に行ってしまうクセを直すだけでも、歯並びの改善につながります。
ご自分の歯並びの状態の把握や、矯正を行うかの判断をするためには、歯科医に相談しましょう。悩みや矯正についての適切なアドバイスをもらえます。
参考文献