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小児矯正と成人矯正はどう違う?メリットと注意点をわかりやすく解説

 公開日:2025/07/31
小児矯正と成人矯正はどう違う?メリットと注意点をわかりやすく解説

矯正治療は子どものうちに始めるべきか、それとも大人になってから行うか、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。 小児矯正と成人矯正には、それぞれ異なるメリットや注意点があります。本記事では、矯正治療の基本から年齢ごとの特徴、治療を始める適切なタイミングについて解説します。自分やお子さんにとって、よりよい治療選択のヒントにしてみてください。

岩田 将

監修歯科医師
岩田 将(岩田デンタルオフィス)

プロフィールをもっと見る
神奈川歯科大学 歯学部 歯学科 卒業
神奈川歯科大学 附属病院 臨床研修 修了
神奈川歯科大学 生体管理医学薬理学 大学院
神奈川県内 勤務
千葉県内 勤務
医療法人聖徳会 田中歯科クリニック 勤務
2016年 岩田デンタルオフィス開業
2017年 神奈川歯科大学 特任講師 就任

矯正治療とは?目的と基本

矯正治療とは?目的と基本 矯正治療は、歯並びを整えて審美面の改善を行うものですが、実はそれだけではありません。 歯列矯正を始める理由は人それぞれですが、治療を行うことによって得られる共通のメリットが存在します。ここでは矯正治療を行う本当の目的や、始める年齢による違いを解説します。

矯正治療の本当の目的

矯正治療の目的は、歯列や噛み合わせを改善し、口腔機能と身体の健康を守ることです。 歯並びや噛み合わせを正しく整えることで、見た目の印象がよくなるだけでなく、顎の筋肉や骨がバランスよく成長することにつながります。しっかり噛めるようになると食事しやすく、消化が促進されることで胃腸への負担も軽減します。さらに、発音の改善や顎関節症の予防にも効果があるとされています。ほかにも歯が磨きやすくなることでむし歯や歯周病のリスクも減るでしょう。 こうした見た目や機能面の改善は、子どもだけでなく大人にとっても大きなメリットとなります。

小児矯正と成人矯正の違い

口腔機能の正常化を目指す歯列矯正ですが、時期によって方法や目的も変わります。 まず小児矯正は、次のような方法で行います。

  • 顎骨の成長コントロール
  • 永久歯の萌出誘導
  • 習癖の除去と筋機能訓練
小児矯正の目的は、永久歯が正しく噛み合うように導くことです。そのために顎骨の成長をコントロールしたり、永久歯が正しい位置から生えるように誘導したりします。また、指しゃぶりや舌癖など歯の生え方に影響が出るような癖を改善するのも矯正の一つです。 成人矯正の場合、骨格の成長や永久歯の生え揃えが完了しているため、歯を動かす範囲に制限があったり、顎との関係性や歯並び、歯周病などのリスクを考慮したりする必要があります。 小児矯正と成人矯正では、アプローチや治療計画が異なることを理解しておくことが大切です。

矯正治療の費用相場は、小児矯正の第1期矯正治療が200,000〜400,000円(税込)、第2期矯正治療が250,000〜700,000円(税込)、成人矯正が500,000〜1,500,000円(税込)程です。

小児矯正のメリットと注意点

小児矯正のメリットと注意点 小児矯正は、子どもの成長過程を活かした治療ができる点が大きな特徴です。永久歯が生え揃う前から矯正を始めることで、骨格の成長をコントロールし、将来的な歯並びや噛み合わせのトラブルを未然に防ぎます。 ただし、治療の効果を引き出すには保護者の方の理解と協力も欠かせません。ここでは、小児矯正の具体的なメリットと注意点について解説します。

顎の成長をコントロールできる

小児矯正のメリットの一つとして、顎の成長が活発な時期に治療できることがあります。成長の力を利用しながら、上顎と下顎のバランスを整えたり歯が並ぶスペースを確保したりすることで、将来的に抜歯や大がかりな外科的処置を回避できる可能性が高まります。また、歯並びだけでなく、顔貌全体のバランスを美しく整えることにもつながります。

習癖や呼吸の改善

指しゃぶりや口呼吸、舌の位置異常などの悪習癖は、子どもの歯並びや顎の発達に影響を与える可能性があります。小児矯正ではこうした習癖を早期に発見し、必要に応じて改善を促す指導を行います。 呼吸方法や舌の動かし方などを整えることで、結果的に全身の健康や集中力の向上につながることもあります。このように、矯正治療は単に見た目を整えるだけでなく、日常の身体機能を正すチャンスにもなり得ます。

保護者の協力が必要

小児矯正を成功させるには、子ども自身の意識だけでなく保護者の方の協力が欠かせません。特に、取り外し式の矯正装置を使用する場合は、毎日の装着状況や清掃状態の確認が重要です。また、定期的な通院や食生活への配慮も必要となるため、家庭でのサポート体制が整っていることが望ましく、親子で治療に取り組む姿勢が治療の効果につながるといえるでしょう。

成人矯正のメリットと注意点

成人矯正のメリットと注意点 成人矯正は、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや口腔機能の改善を目的に行います。目立ちにくく負担の少ない矯正装置も増え、大人になってからでも始めやすい環境が整っていますが、年齢を重ねることで生じるリスクや注意点もあります。 ここでは、成人矯正のメリットと気をつけるべきポイントを紹介します。

目的意識を持って治療できる

成人矯正は健康面や審美面など理由はさまざまあり、多くの場合は自分の意志で行います。見た目のコンプレックスを改善したい、噛み合わせを整えてしっかり咀嚼したい、将来の歯の健康を守りたいなど、治療に対して目的意識を持っているため、モチベーションを維持しやすい傾向にあります。また、治療の選択肢についても理解を深めたうえで、自分に合った方法を選ぶことができます。

負担が少なく目立ちにくい矯正治療も

成人矯正では、ライフスタイルや職業を考慮して目立ちにくい矯正装置を選ぶことも可能です。これらの矯正装置を選ぶことで、人前に出る機会が多い方や接客業の方でも安心して矯正治療を始めることができるでしょう。矯正治療を始める際は、自身に合った治療法と治療計画、通院頻度、フォロー体制などについて、歯科医師と事前にしっかり相談することが大切です。

歯周病リスクや治療の難易度が高まる点に注意

歯と歯周組織が健康であれば、矯正治療は何歳からでも可能です。しかし年齢を重ねてお口のなかの状態が悪くなっていくほど、治療の難易度は高くなります。場合によってはむし歯や歯周病などの治療が完了していないと、歯列矯正ができない場合もあるでしょう。 また歯周病がある場合、歯周病に配慮した治療を行わなければ悪化する可能性もあります。お口のなかの環境を良好に保った状態で歯列矯正を行うことが、成人矯正では重要です。

矯正治療はいつ始めるべき?

矯正治療はいつ始めるべき? 小児矯正と成人矯正それぞれのメリットや注意点を解説しました。矯正治療は、いつ治療を始めるかよりも、なぜ治療を始めるかが重要です。 健康面や治療期間を重視する場合は、小さい頃から矯正治療を進めていくのが有効です。小児期は顎骨が成長途中であり、歯の位置をコントロールしながら骨格を整える治療が可能になります。特に受け口や出っ歯など、骨格に関係する歯並びの問題は、成長期にしかできないアプローチで改善できるケースが多いため、早期の相談が大切です。 大人になってからでも矯正治療は可能ですが、歯周病やむし歯、詰め物・被せ物の状況など、治療の難易度が増すケースもあるため、始める前にはしっかりと検査を受けることが欠かせません。また、成人矯正を始める理由は、健康面に加えて審美面の要素も大きく関わってくるでしょう。2020年に日本臨床矯正歯科医会が行ったアンケートによると、歯並びで第一印象が左右されるかという質問に対し、72.6%がそう思うと答えています。このことからわかるように、人に好印象を与える目的で歯列矯正を行うケースも少なくありません。また、歯並びが美しいとよい結果が期待できそうな場面として、以下のような回答が挙げられました。

  • お見合い
  • 入社試験の面接
  • デート
  • 商談などビジネスシーン
歯並びや噛み合わせの状態、年齢、成長の有無などによって、適切な治療開始のタイミングは人それぞれ異なります。矯正治療を「始めたい」と思ったら、まずは専門の歯科医院に相談してみることをおすすめします。 (参照:日本臨床矯正歯科医会『矯正歯科治療に関する意識調査』)

矯正治療なら岩田デンタルオフィスにご相談を

岩田デンタルオフィス 矯正治療を検討している方へ、東京都中野区にある岩田デンタルオフィスを紹介します。 岩田デンタルオフィスは地域密着を心がけている歯科医院です。上質な空間での高品質な歯科医療をコンセプトとしており、リラックスして治療を受けられる環境を整えています。ここからは、岩田デンタルオフィスの特徴を解説します。

幅広い年齢層に対応した矯正治療専門の診療体制

岩田デンタルオフィスは、小児から成人まで幅広い年齢層の矯正治療に対応しています。年齢や症例に応じた適切なタイミングで矯正治療が行われており、全体矯正はもちろん八重歯一本だけの部分矯正も可能です。 小児矯正ではムーシールド拡大床など年代によって使い分けながら、お子さんに合った歯列矯正治療を提案しています。成人矯正では見た目や機能性を重視した治療法を提案しており、患者さんごとに適切な選択肢を提示してくれます。目立ちにくい矯正装置の取り扱いもあるため、目立つ矯正には抵抗がある方も安心して治療を受けることが可能です。 患者さんの生活スタイルや希望を尊重しながら治療計画を立ててくれるため、無理なく治療を継続できるのではないでしょうか。

精密検査と丁寧なカウンセリング

矯正治療は、事前の診断が重要です。岩田デンタルオフィスでは顎骨の状態や歯の位置関係、噛み合わせのバランスなどを確認するために、口腔内スキャナーや歯科用CTなどの先進的な設備を使用した精度の高い検査を行っています。 また一人ひとりの患者さんに対し的確な処置を短時間で行えるよう、丁寧なカウンセリングを行い治療方法を相談します。何通りかの治療計画を提案し、患者さんの希望する治療方法を選択するインフォームド・コンセントを大切にされています。 患者さんとのコミュニケーションを大切に、地域密着のかかりつけ医院を目標として診療されているので、安心感を持って治療を任せることができるでしょう。

上質な空間でレベルの高い歯科診療を提供

岩田デンタルオフィス 医院内は白を基調とした明るく洗練された空間で、歯科医院独特の緊張感を和らげてくれる設計になっています。プライバシーに配慮した個室の診療室も用意されており、人目を気にせず落ち着いて治療を受けられる環境が整っています。 高品質なのは環境だけではありません。岩田デンタルオフィスは矯正治療だけでなく、むし歯や歯周病治療、予防治療、インプラントまで幅広い診療を行っており、総合的に口腔内の健康をサポートしています。矯正治療中のトラブルや治療後のメンテナンスまでワンストップで対応可能です。

岩田デンタルオフィスは、患者さんの「今より少しでもお口の状態をよくしたい」「長年のコンプレックスを解消したい」という思いに寄り添いながら、一人ひとりに合った治療を提案しています。矯正治療を検討する際は、岩田デンタルオフィスへ相談してみてはいかがでしょうか。

岩田デンタルオフィスの基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数

東京メトロ丸ノ内線 中野坂上駅 徒歩5分

東京都中野区中央2-48-2 岩田ビル2階

診療時間
9:30〜13:00
15:00〜19:30
★:15:00〜17:00

【費用(税込)】 第1期治療(子どもの矯正治療)   ムーシールド(マウスピース型矯正) 55,000円  第2期治療(大人の矯正治療)   表側矯正 770,000円(調整料3,300円) 【治療期間】  小児矯正 1期治療 1年~3年 2期治療 1年~2年  表側矯正 非抜歯矯正 1年半~2年 抜歯矯正 2年~2年半  マウスピース型矯正 部分矯正 3ヶ月〜1年 全顎矯正 1年半〜3年 【治療回数】  小児矯正 12~60回  表側矯正 調整 18~30回  マウスピース型矯正 3〜36回  (※歯並びによって大きく異なります。)

この記事の監修歯科医師