インプラント治療の安全性やリスクを解説!失敗しないための歯科医院の選び方も紹介
失った歯の治療法として、インプラントの人気は年々高まっています。
治療後の見た目は自然で美しく、噛む力も天然歯に限りなく近いインプラント治療ですが、安全性が気になる方もいるでしょう。
ここでは、インプラント治療のリスクと対策、安全性、失敗しないための歯科医院選びのポイントなどを紹介します。
監修歯科医師:
横井 宏幸(LION歯科・矯正歯科)
明海大学病院歯周病科 入局・日本歯周病学会 歯周病認定医を取得
在学中はアメリカンフットボール部に所属し、卒業後も社会人リーグでプレー
2014年4月2日 LION歯科・矯正歯科 開院
目次 -INDEX-
インプラントとは
はじめに、インプラント治療の特徴やメリットについて解説します。
インプラントの概要
インプラントは、失った歯を補うための補綴装置(ほてつそうち)の一種です。従来は入れ歯などによる治療が一般的でしたが、インプラントのメリットが広く知られるようになり、失った歯を補う選択肢としてのポジションが確立されつつあります。
インプラント治療の特徴は、顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込む点です。失った歯を歯根から回復できるのは、インプラント治療のみです。入れ歯なども一見すると似たような装置に見えるかもしれませんが、構造が根本的に異なります。入れ歯などは、歯の頭の部分である歯冠(しかん)しか回復できません。
インプラントのメリット
インプラントには人工歯根があることから、次に挙げるようなメリットが得られます。
・自分の歯と同様に噛める
インプラント治療後は、自分の歯と同じように噛むことができます。それは噛んだ時の圧力を人工歯根と顎の骨で受けとめられるからです。おせんべいなどの硬い食べ物も、歯を失う前と同じように食べられます。食生活を普段通りに戻せることは、とても大きなメリットといえるでしょう。
・周囲の健康な歯を守れる
インプラントは、2つの点で残った歯の健康を守りやすくなります。
1つ目は、歯を削る必要がないという点です。インプラントには人工歯根という独立した支えがあることから、残った歯を削って支台歯とする必要がないのです。
2つ目は、治療後の話になります。上段でも述べたように、インプラントは、噛んだ時の力を人工歯根と顎の骨で受けとめることができます。つまり、天然歯と同じように、噛んだ時の力をそれぞれが均等に負担することができるのです。一方、入れ歯などは人工歯根がないことから、噛んだ時の力は残った歯で受けとめます。その結果、残った歯の寿命は短くなってしまいます。
・審美性が高い
インプラントは、天然歯と同じような形の人工歯を装着します。形や色を周りの歯に合わせて製作するため、自然できれいな見た目となります。
・骨が痩せることを防げる
入れ歯などによる治療では、治療後の骨の吸収を避けることは困難です。なぜなら、歯を失った場所に噛んだ時の力がかからないからです。インプラントの場合は、人工歯根を介して骨に圧力がかかり続けるため、顎骨の吸収という現象を抑制できます。
インプラントのデメリット
ここからは、インプラント治療のデメリットをみていきましょう。
・外科手術が必要
顎の骨に人工歯根を埋め込むことになるインプラント治療では、外科手術が必須です。歯茎をメスで切開し、顎の骨にドリルで穴を開ける処置を行います。入れ歯などは、こうした外科的な治療がありません。
・保険が適用されないため高額になる
インプラント治療には原則として保険が適用されません。自由診療となるため、治療にかかる治療費は比較的高額となります。
・治療期間が長い
入れ歯などによる治療は、1〜2ヵ月で完了するのが一般的です。一方、人工歯根が顎の骨に定着するまで3〜6ヵ月程度待たなければならないインプラント治療は、全体を通して半年以上の期間がかかります。インプラントを埋め込む本数が多かったり、顎の骨の再生が必要なケースであったりする場合は、全体で1年近くの期間がかかる場合もあります。
インプラント治療の安全性
インプラントは外科手術を伴うため、安全性に不安がある方もいるでしょう。ここでは、インプラント治療の安全性とインプラント治療が向かないケースについて解説します。
インプラント治療の安全性
インプラント治療は、安全性が確保された状態で実施されます。そのためインプラント治療で大きなトラブルや失敗が起こる可能性は、それほど高くはありません。ほとんどのインプラント症例では、問題なく治療を完結させることができます。ただし、それは検査・診断を正しく行い、適切な方法で治療を実施することが前提です。
全ての治療に共通していえることですが、診断に誤りがあったり、不適切な方法で処置を施したりすれば、大きなトラブルに発展しかねません。特にインプラント治療は外科手術が伴うことから、正しい診断と治療が行える歯科医師、歯科医院を探す必要があります。この点については後段で詳しく説明します。
インプラント治療が向かないケース
インプラント治療は、全てのケースに適応できるわけではありません。以下に挙げるようなケースは、入れ歯など従来法の方が向いているといえます。
ケース1:顎の骨の状態が悪い
インプラント治療の適応を検討するうえで重要となるのは、顎の骨の状態です。加齢や歯周病で顎の骨の状態が悪くなっているケースでは、人工歯根を安全に埋め込めない可能性が高いことから、インプラント治療が向かないといえます。ただし、顎の骨を再生する骨造成が行える歯科医院なら、インプラント治療を安全に実施できる場合もあります。
ケース2:重症度の高い全身疾患にかかっている
糖尿病や高血圧症、骨粗しょう症といった全身疾患にかかっていて、症状を治療でコントロールできないような重症例では、基本的にインプラント治療は向きません。心筋梗塞や脳梗塞にかかったことがあって、血液が固まりにくい薬剤を常用している人も注意が必要です。とはいえ、ケースによってはインプラント治療ができる場合もあるため、まずはカウンセリングなどを受けてみましょう。
ケース3:妊娠中の女性や子ども
妊娠中は、外科手術を行うのが難しいため、妊婦さんにインプラント治療を実施することは難しいです。成長期にインプラントを埋入すると、歯や顎の骨の発育を邪魔する恐れがあることから、子どもに対してもインプラント治療は原則として行いません。
インプラント治療のリスクと対策
インプラント治療には以下のようなリスクを伴います。対策方法と合わせてみていきます。
歯周病菌に感染する
歯周病菌への感染は、口腔ケアを徹底することで予防できます。セルフケアと歯科医院でのメンテナンスをしっかり行うようにしましょう。
インプラントが骨とうまく結合しない
インプラント治療では、チタン製の人工歯根と顎の骨が結合しなければ失敗に終わります。正しい診断と外科処置を実施することで、そのリスクは極力抑えられます。
金属アレルギーを発症する
インプラント治療に使用するチタンは、金属アレルギーが起こりにくい材料です。しかし、ごく稀にチタンアレルギーを持った人もいます。そうしたケースでは、ジルコニアで作られた人工歯根を選択するという方法などが用意されています。
顎の骨の量が不足している
顎の骨の不足は、骨造成で対処できます。
インプラントが破損する
インプラントは、人工歯にあたる上部構造と人工歯根、それらをつなぐアバットメントで構成されています。上部構造やアバットメントが破損した場合は、その部分だけ作り直せるケースが多いです。人工歯根が破損した場合は、埋入処置からやり直さなければなりません。
インプラントが脱落する
インプラントが抜け落ちた場合も基本的に埋入処置からのやり直しで対応します。
インプラント治療の安全性が高い歯科医院の選び方
安全性の高いインプラント治療を行うためには、以下に着目して歯科医院を選ぶと良いでしょう。
サージカルガイドを使用している
サージカルガイドという補助装置を使ったインプラント手術なら、歯茎を大きく切開する必要がなくなります。マウスピース型の装置で、ドリルを固定する穴が空いており、インプラントを埋め込む位置や深さ、角度についてほとんどズレなく処置することが可能です。
歯科用CTを完備している
インプラント治療の安全性を確保するうえで、歯科用CTによる精密検査は欠かせません。
静脈内鎮静法を用いている
インプラント手術への不安感や恐怖心が強い人は、静脈内鎮静法に対応している歯科医院を選ぶと良いでしょう。半分眠ったような心地よい状態で、インプラント手術を受けられます。その結果、手術中の血圧や呼吸の乱れなどを防止しやすくなり、インプラント治療の安全性も高まります。
骨造成に対応している
骨が不足している場合は、骨造成を行える歯科医院を選ぶようにしましょう。
衛生管理を徹底している
インプラント治療には外科手術を伴います。衛生管理が徹底されている点は、安全性の高い歯科医院を選ぶ上で必須条件となります。
豊富な治療経験を持っている
医療は治療経験が豊富であるほど、精度も高まる傾向にあるといえます。過去のインプラント症例をホームページに掲載していたり、カウンセリングで紹介してくれたりする歯科医院は信頼性が高いといえます。
安全なインプラント治療ならLION歯科・矯正歯科に相談を
今回は、インプラント治療の安全性やリスク、失敗しないための歯科医院選びのポイントを解説しました。最後に、安全性の高いインプラント治療を行っているLION歯科・矯正歯科について紹介します。
サージカルガイドを用いた精密なインプラント治療
LION歯科・矯正歯科では、サージカルガイドを用いた精密なインプラント治療を行っています。手術前にインプラントを埋入する位置や角度、深さについて細かくシミュレーションを行えるため、手術時間を短縮できるそうです。手術後の出血や患部の腫れを抑制し、口の中の感染症のリスクを低減することも期待できるといいます。精密にインプラントを埋入できるため、安全性が高く、インプラントをよりきれいに長持ちするように仕上げることが望めるそうです。
歯科用CT完備で安心の治療
LION歯科・矯正歯科では、歯科用CTを用いて検査を行っています。歯や骨などの病変や状態を確認したりと、硬い組織を撮影するために特化した機器で、歯を失った部分の骨の厚みや高さなどを0.1mmという細かい範囲で計測することが可能です。歯の内部を3Dで細かく観察することができるため、従来のレントゲンに比べて、むし歯の進行状況や歯の神経の形状、歯周ポケットの形や深さを緻密に確認できます。
静脈内鎮静法による安静な治療
インプラント治療の安全性は理解できたけれど、それでもなお恐怖心や不安感がなくならないという方には、静脈内鎮静法を併用した安静な状態でのインプラント治療がおすすめです。
LION歯科・矯正歯科では、麻酔科医による静脈内鎮静法による麻酔の投与を行っており、ウトウトと眠っているような状態のうちに手術が受けられるので、安心してインプラント治療に臨めるでしょう。
インプラント治療に不安がある方は、LION歯科・矯正歯科に相談してみてはいかがでしょうか。
LION歯科・矯正歯科の基本情報
アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数
横浜市営地下鉄ブルーライン蒔田駅 徒歩4分
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
9:00〜13:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | - |
14:30〜18:30 | ● | ● | ● | ● | ● | ▲ | △ | - |
▲…14:00〜18:00
△…14:00〜17:00
【費用(税込)】
・インプラント診断料(CT撮影・診断模型等) 27,500円
・ステント 1ブロック 16,500円
・インプラント埋入手術 1次 231,000円
・2次手術 55,000円
・上部構造(セラミック) 臼歯部 110,000円
・前歯部 165,000円
・インプラントのGBR(骨造成術) 71,500円
・ソケットリフト 1歯分 71,500円
・サイナスリフト 片側 165,000円
・プロビジョナルレストレーション(仮歯) 1歯 5,500円
【治療期間】 3〜6ヶ月
【治療回数】 1回〜2回