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インプラントを埋め込みやすい顎の骨の形状とは?骨が不足している場合の治療方法も解説!

 更新日:2023/12/18
インプラントを埋め込みやすい顎の骨の形状とは?骨が不足している場合の治療方法も解説!

インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込む治療法で、歯を失った際のその他の治療法とは大きく異なります。
歯は頭の部分である歯冠と根っこの部分である歯根で構成されており、喪失歯の治療としてその両方を回復できるのがインプラントです。ただし、インプラントは、顎の骨の状態によって処置の可否や難易度が変わります。
本記事では、インプラントを埋め込みやすい骨の形状や骨不足が見られる場合の治療方法などについて解説します。

山口 義

監修歯科医師
山口 義(うれしの・山口歯科医院)

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青雲高等学校 卒業
九州大学歯学部 卒業
長崎大学総合歯科診療部 勤務
福岡県、佐賀県内の歯科医院に勤務 
以降、分医長などを経て
2022年4月 うれしの・山口歯科医院 開業

インプラントとは

インプラントの構造と種類
まずは、そもそもインプラントとはどのような治療法なのか、構造や種類も含めて解説します。

インプラントとは

インプラントとは、失った歯を補うための治療法です。専門的には補綴治療(ほてつちりょう)と呼ばれます。インプラント人工歯根の埋入手術を伴う点で従来の補綴治療と大きく異なり、チタン製の人工歯根(インプラント体)を顎の骨に埋め込んだうえで、被せ物を装着します。

インプラントには歯根があることから、見た目が自然で美しい、硬いものでもしっかり噛める、顎の骨の吸収が起こりにくい、適切なメンテナンスで装置の寿命が長くなるなどのメリットがあります。保険が適用されず、外科手術が必要である点は、インプラントのデメリットに感じるかもしれません。費用相場は1本あたり300,000~500,000円(税込)程となります。

インプラントの構造

インプラントは、インプラント体と上部構造、アバットメントの3つのパーツで構成されています。

インプラント
インプラント体は、顎の骨に埋め込む人工歯根です。フィクスチャーと呼ばれることもあるパーツで、一般的には純チタンやチタン合金で作られています。
チタンは金属アレルギーのリスクが少ない金属なので、顎の骨に埋めても問題ないケースがほとんどです。インプラント体はネジのような形をしており、専用のドリルで顎の骨に埋入します。

・上部構造
上部構造は、インプラント体、アバットメントの上に取り付けられるインプラントの被せ物です。人工歯と呼ばれることもあります。
食事などの際に直接的にものを噛む役割を持っており、丈夫な素材が使用されます。ものを噛む機能性だけを満たせば良いのではなく、露出している部分のため、審美性も求められます。一般的に、色味などを調整して、周囲の歯となじむ上部構造が用いられます。

・アバットメント
アバットメントは、インプラント体と上部構造を連結するための装置です。
治療後は、外から見えることはほとんどありません。アバットメントの材料には、チタン合金やジルコニアなどが使われます。

インプラントの種類

インプラントにはいくつかの種類がありますが、ここでは現在主流となっている「ツーピースタイプ」をご紹介します。

ツーピースタイプは、アバットメントとインプラント体が分離している種類のインプラントです。
基本的には、インプラント体の埋入とアバットメントの装着を2回に分けて手術する必要がありますが、アバットメントが故障した際に修理がしやすいです。アバットメントの形態などで角度の調整ができるため、上部構造を欠損部に適合しやすくなるというメリットもあります。

インプラントを埋め込む顎の骨の形状

インプラントを埋め込む顎の骨の形状
次に、インプラントを埋め込む顎の骨の形状について説明します。インプラント治療の要となる部分なので、正しく理解する必要があります。

インプラントを埋め込みやすい顎の骨の形状

前述したように、インプラントは歯を失った部分に人工歯根を埋め込む治療法です。そのため、土台となる顎の骨には充分な厚みと高さが必要です。

顎の骨は、「骨量」「骨密度」「骨質」の3つの要素で評価されます。
骨量は、顎骨の外形などを総合的に評価する際に用いられる要素で、骨全体に含まれるミネラル成分と器質成分とを足した量を指します。
骨密度は、単位体積当たりのミネラル量のことで、骨の強度に関係しています。
骨質も骨密度と同様、骨の強度に関係している要素で、骨梁の微細構造、石灰化度、コラーゲン線維などの構成成分の割合や質で決まります。
十分な骨量と骨密度、そして正常な骨質を備えている顎の骨がインプラントを埋め込みやすい状態といえます。

インプラントを埋め込みにくい顎の骨の形状

骨量と骨密度が不足していて、骨梁の微細構造や石灰化度、コラーゲン線維などの構成成分の割合や質が正常でない場合は、顎の骨がインプラントの埋入に適していない状態と診断される可能性が高いです。具体的には、外傷などで破折した歯根を放置して、その周囲骨が炎症性骨硬化を起こしてしまったケースや、噛み合わせの異常などで持続的に過剰な刺激が加わって骨組織が硬化してしまったケースなどでは骨の代謝が悪くなっているため、インプラントを埋め込みにくい状態であるといえます。

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)のような骨の密度を大きく低下させる疾患を患っている場合にも注意すべきでしょう。また、根尖病変や重症化した歯周病がある場合も、インプラント治療を行う前にそれらの疾患を改善しておくことが重要です。

インプラントと全身疾患の関係性

インプラントと全身疾患の関係性
インプラント治療では、以下のような全身疾患がある場合は、手術が失敗するリスクがあるため十分な注意が必要といえます。

骨粗鬆症への影響

骨粗鬆症の治療に用いられている薬剤には、インプラント治療顎骨壊死(がっこつえし)のリスクを伴うものがあります。専門的には、薬剤性顎骨壊死と呼ばれる病気で、そのメカニズムは完全には解明されていません。そのため、骨粗鬆症の治療中でインプラントを埋入する場合は、事前に内科と歯科の連携が必要となります。場合によっては、手術前に薬剤の種類を変更するなどの対応が求められます。また、骨粗鬆症を患っていると骨密度が低下することから、インプラント体の定着が悪くなる点にも注意しなければなりません。

糖尿病への影響

糖尿病はインスリンの効果が弱くなったり、インスリンの分泌量が低下したりすることで、高血糖の状態が続く病気です。高血糖の状態だと、手術した部位が感染症にかかりやすくなってしまうため、糖尿病の方はインプラント治療受けられない場合があります。

また、仮にインプラント治療を受けられたとしても、高血糖の状態が続くとインプラント周囲炎になるリスクが高まります。インプラント周囲炎が進行すると、埋入したインプラント体が抜け落ちてしまうこともあるので注意が必要です。

ただし、糖尿病にかかっている方が絶対にインプラント治療を受けられないということではありません。日常的に血糖値をコントロールして、口の中の環境を良好な状態に保つことができていれば、インプラント治療を受けても問題ない場合もあります。

骨が不足している状態のインプラント手術

骨が不足している状態のインプラント手術
何らかの理由で顎の骨が不足している場合は、以下の方法で治療することができます。

GBR法(骨組織誘導再生法)

骨が不足している部分に、骨補填材や人工骨などを設置して、骨の再生を図る方法です。いろいろな部位に適応できます。

ソケットリフト法

上顎の奥の骨が不足しているケースに適用される骨造成術です。骨の不足が軽度の症例の場合に施されます。インプラント体を埋め込む方向からアプローチして、骨補填材や人工骨などを填入します。

サイナスリフト法

ソケットリフト同様、上顎の骨を再生させるための骨造成術です。骨不足が中等度から重度の症例に用いられます。顎の側面からアプローチして、骨補填材や人工骨などを填入します。歯茎をメスで大きく切開して、顎の骨に穴を開ける必要があるため、ソケットリフトよりも患者さんの負担が大きくなります。

遊離自家骨移植術(ボーン・グラフト)

患者さんの顎の骨とは別の部位から骨を採取して、顎の骨が不足している部分に移植する方法です。自分の骨を使うため、拒絶反応が起こりにくいです。

インプラント治療を安全に行うための先進設備

インプラント治療を安全に行うための先進設備
インプラント治療を安全に実施するには、次に挙げる先進設備が有用です。

歯科用CT

歯科用CTを使うことで、顎の骨の状態を三次元的に検査することができます。骨の幅、深さ、奥行きを正しく把握できるため、インプラント体をより安全に埋入することが可能です。また、顎の骨の柔軟性や骨密度も確認することができるため、それに応じてインプラントの定着にかける時間を調整するなどの適切な対応が可能になります。

サージカルガイド

コンピューターを用いて、インプラント体を埋め込む角度や深さ、位置をシミュレーションした内容を記録した装置をサージカルガイドといいます。マウスピースのような形をした装置で、手術の際に装着することでシミュレーション通りにインプラント体を埋入することができます。
サージカルガイドは、事前の精密検査と診断を基に策定した治療計画を参考にして製作するため簡単に作れるものではありませんが、インプラント治療の質を高めるために有用です。

口腔内スキャナー

口腔内スキャナーとは、口腔内にかざすだけで、歯や歯並び、口腔粘膜などの口の中の状態に関する情報を得られる機器です。インプラント治療では、上部構造の設計・製作に活用できます。
従来の粘土状の印象材を用いた歯型採取では、歯を覆うように取り付けてから数分待ち、それを元に石膏模型を作製しており、嘔吐反射など患者さんに負担がかかるものでした。口腔内スキャナーを使用することで、印象材を使用することなく短時間で精密な歯型を採得することができます。

骨の状態に合わせたインプラント治療ならうれしの・山口歯科医院に相談を

ここまで、インプラントの構造や種類、インプラントを埋め込みやすい骨の形状、インプラントと全身疾患の関係性、骨が不足している状態のインプラント手術、インプラント治療を安全に行うための先進設備について説明してきました。
インプラント治療を検討されていて、骨の状態に不安がある方は、うれしの・山口歯科医院に相談してみてはいかがでしょうか。うれしの・山口歯科医院は、骨の状態に適した安全なインプラント治療を提供する歯科医院です。

骨の量と質に合わせて適切なインプラントを選択

うれしの・山口歯科医院では、患者さんの顎の骨の量と質に合わせて適切なインプラントを選択することを徹底されています。日本製と米国製のインプラントメーカーによるインプラントを取り揃え、精密な検査を行ったうえで患者さんの希望やライフスタイルに合わせてインプラントを選定し、治療計画を策定されているそうです。

インプラント治療のための先進的な機器を完備

うれしの・山口歯科医院インプラント資料
うれしの・山口歯科医院では、歯科用CTやサージカルガイドなどの先進的な機器を導入しており、精密な検査と診断、難症例などの手術に活用しています。
上部構造の型取りは、iTero(アイテロ)という口腔内スキャナーを用いて行うため、従来のシリコーンゴム印象材を使った歯型の採得に比べて患者さんの負担を軽減できるそうです。施術者がモニターを確認しながら口の中をスキャンするため、歯型採得の失敗がほとんど起きないといいます。

コミュニケーションを大切にし、将来を考えた診療

うれしの・山口歯科医院治療
うれしの・山口歯科医院は患者さんとのコミュニケーションを大切にし、診療の説明を充分に行ったうえで基本に忠実な診療を行っています。
子どもからお年寄りまで幅広い年齢の患者さんに対応しており、患者さんの10年、20年先のお口の健康を考えた治療を提供することを大切にされています。口の中でしっかりと食べ物を噛み砕くことが健康寿命の延伸にもつながると考え、患者さんの健康を守る最前線に立っていることを意識して、日々の診療にあたられているそうです。

一本でも多くの歯を守り健康な歯を維持したいと考えている方は、予防を重視した診療を行っているうれしの・山口歯科医院に相談してみてはいかがでしょうか。

うれしの・山口歯科医院の基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数

西九州新幹線 嬉野温泉駅 車5分

佐賀県嬉野市嬉野町大字下宿乙2124-3

診療時間
9:30〜12:30
14:30〜19:30

▲…訪問診療
△…9:30〜13:00/14:00〜17:00
【費用(税込)】220,000~352,000円
【治療期間】2~3ヶ月 
【治療回数】4回 

この記事の監修歯科医師