目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 歯科TOP
  3. インプラントTOP
  4. インプラントコンテンツ
  5. インプラントの安全性やリスク|インプラント治療で失敗しない歯科医院の選び方

インプラントの安全性やリスク|インプラント治療で失敗しない歯科医院の選び方

 公開日:2025/06/03
インプラントの安全性やリスク|インプラント治療で失敗しない歯科医院の選び方

インプラント治療は、失った歯の機能と美しさを取り戻すための選択肢のひとつです。
天然の歯のようにしっかり噛めるだけでなく、見た目も自然で会話や食事のストレスが減るといわれています。

しかし、手術を伴う以上「本当に安全なのか」「失敗のリスクは?」といった不安を感じる方も少なくありません。成功のカギは、治療の仕組みを正しく理解し、自分に合った歯科医院を選ぶことです。

本記事では、インプラントの基礎から安全性やリスク、信頼できる医院の選び方まで、後悔しない治療のために知っておきたいポイントを解説します。

徳山 (洪) 性文

監修歯科医師
徳山 (洪) 性文(医療法人社団湖秋会 吉祥寺セントラルクリニック)

プロフィールをもっと見る
1995年 松本歯科大学 卒業
大阪医科大学 研修医
2004年日本顎咬合学会 咬み合わせ認定医取得
2006年UCLA 歯周病インプラントコース終了
SJCD 歯周・補綴コース終了
JIADS インプラントアドバンスコース終了
日本歯科審美学会・日本臨床歯周病学会・OJ 所属
2008年吉祥寺セントラルクリニック 入社
2012年日本口腔インプラント学会会員
2017年OSSTEM IMPLANT AIC 指導歯科医師
2020年歯学博士号取得

インプラント治療の流れ

インプラント治療の流れ
インプラント治療は、複数のステップを経て慎重に進められます。ここでは、初回カウンセリングから治療後のメンテナンスまで、全体の流れをわかりやすく解説します。各工程の目的とポイントを理解しておきましょう。

カウンセリング

インプラント治療は、まずカウンセリングから始まります。歯科医師が歯を失った原因や持病(糖尿病や高血圧など)、喫煙歴など患者さんの悩みや希望を丁寧にヒアリングし、治療の流れや期間、費用相場を説明します。カウンセリングでは、自分のお口の状態と問題点や治療のメリット・デメリットについても詳しく説明されます。
インプラント治療のメリットは、しっかり噛めるようになることや周囲の歯を削る必要がないことなどが挙げられます。デメリットは外科手術が必要になることや、治療期間が長くなることなどです。費用は歯科医院や使用する素材によって異なりますが、相場は1本あたり300,000〜500,000円(税込)程です。疑問点があれば遠慮せずに質問し、十分に納得したうえで治療を開始することが大切です。

検査や診断

カウンセリング後は、口腔内の状態を詳しく調べる検査と診断が行われます。歯科用CTやレントゲン撮影を用い、顎骨の厚みや質、神経や血管の位置を立体的に確認します。むし歯や歯周病がある場合は、その治療を先に行います。さらに、上顎洞の位置や残っている歯の状態、噛み合わせの問題なども調べ、検査結果をもとにインプラントの本数や埋入位置、手術方法を決定します。
このプロセスは治療の成功率を大きく左右するため、非常に重要です。

インプラント1次手術

一次手術は、局所麻酔で痛みを抑えた状態で人工の歯根(チタン製)を顎骨に埋め込みます。手術時間は1本あたり30分〜1時間程で、術後は腫れや痛みがあることがありますが、適切な痛み止めや抗菌薬で数日〜1週間で落ち着くでしょう。
手術は、歯茎を切開して顎骨を露出させます。次にドリルで骨に穴を開けてインプラント体を埋入し、必要に応じて歯茎を縫合します。
この手術によって、インプラント体が骨としっかり結合するための準備が整います。

治癒期間

一次手術後は、インプラント体と骨が結合する「オッセオインテグレーション」という過程が始まります。この治癒期間は一般的に2〜6ヶ月程度で、部位や骨の状態によって異なります。期間中は仮歯で日常生活を送ることが可能なケースもあり、食事や見た目の不安も軽減されます。ただし、極端に硬いものを噛まないよう注意し、痛みが続いたり腫れが引かないなどの場合は、すぐに歯科医院へ連絡しましょう。
骨結合を成功させるための重要な時期です。しっかりと結合させることが、インプラントを長持ちさせるためのカギとなります。

インプラント2次手術

骨との結合が確認された後、インプラント体の上部を露出させるための小手術を行います。インプラント体の上部を覆っている歯肉を切開または小さく取り除き、ヒーリングキャップと呼ばれる装置を装着して歯茎の形を整えます。この手術は1次手術に比べて負担が少なく、短時間で終了することがほとんどです。手術後は、1〜2週間程で歯茎が治癒し、最終段階へと進みます。

人工歯の装着

歯茎の形が整ったら、最終的な人工歯(上部構造)を装着します。素材にはセラミックジルコニアなどがあり、見た目の自然さや耐久性によって選択されます。人工歯の製作と装着は、精密な型取りから始まり、噛み合わせや周囲の歯とのバランスも細かく調整され、快適に使えるよう仕上げられます。
装着後は自分の歯と同じように噛めますが、数日間は違和感を覚える可能性があるでしょう。

メンテナンス

インプラントを長く健康に保つためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。治療後は、自宅でのケアとして歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスを用いた清掃を徹底してインプラント周辺の炎症を予防し、定期メンテナンスで骨や歯肉の状態をチェックしましょう。また、プラークや歯石の除去、噛み合わせの確認と調整なども重要です。インプラントは適切なメンテナンスを続けることで10年以上、場合によっては一生使い続けられる可能性があります。

インプラントの安全性は?

インプラントの安全性は?
インプラント治療は、適切な診断と技術に基づいて行われれば、高い成功率を誇る安全性の高い治療法です。日本口腔インプラント学会の治療指針によると、適切な処置と管理により、インプラントの残存率は10年で92〜95%と報告されています。(参照:日本口腔インプラント学会『歯科インプラント治療指針』)
また、インプラント体に使われるチタンは、人工関節にも用いられるほど生体親和性に優れ、体内で拒絶反応を起こしにくく骨と強固に結合しやすいといわれています。
ただし、インプラント治療にはリスクもあります。手術時に神経や血管を損傷するリスク、術後に感染症やインプラント周囲炎を起こすリスクなどが挙げられます。また、糖尿病や重度の歯周病、喫煙習慣のある方は、治療成功率が下がる傾向があります。
そのため、安全に治療を進めるには、信頼できる歯科医院で十分なカウンセリングと精密な検査を受けることが重要です。治療後も定期的にメンテナンスを行い清潔な口腔環境を維持することで、リスクを最小限に抑えることができるでしょう。
インプラントは安全に長く使える治療である一方で、患者さん自身の協力やアフターケアも成功には不可欠です。正しい知識と準備をもとに、安心して治療を受けましょう。

インプラント治療で起こり得るリスク

インプラント治療で起こり得るリスク
では、具体的にインプラント治療にはどのようなリスクがあるのでしょうか。リスクを正しく理解して、術後のトラブルを回避し治療を成功へと導きましょう。

腫れや痛み、神経損傷

インプラント手術後は、一時的に腫れや痛みが出るのが一般的です。これは体の自然な反応であり、通常は数日で改善します。
しかし、下顎にインプラントを埋入する際に神経の近くに位置する場合は注意が必要です。神経に触れると、しびれや感覚麻痺が長期にわたって残ることがあります。精密な診断と歯科医師の技術によりリスクは大きく軽減できますが、不安がある方は事前に神経の位置と治療計画についてよく確認しましょう。

インプラント周囲炎など細菌感染

インプラント治療後に注意すべきリスクのひとつに、インプラント周囲炎があります。インプラント周囲炎とは、お口の中の細菌がインプラント周辺に侵入することで炎症を起こし、骨が溶けてしまう歯周病に似た症状です。症状が進行すると、インプラントが脱落する可能性もあります。原因はプラーク(歯垢)の蓄積による細菌感染であることが多く、定期的なメンテナンスと丁寧なセルフケアが予防のカギになります。早期発見が大切なため、歯肉の赤みや出血などの気になる症状があれば、すぐに歯科医院を受診しましょう。

骨と結合しないなど脱落や破損

インプラントは骨としっかり結合することで安定しますが、まれに骨との結合が不十分でインプラントが安定しない、あるいは脱落・破損するケースもあります。これは骨の質や量、喫煙、全身疾患(糖尿病など)の影響を受けることがあります。術後の強い力や噛みしめもリスク因子となります。治療前の骨量確認と、結合期間中の適切なケアが必要です。場合によっては、骨造成術を行うことで成功率を上げられるでしょう。

上顎洞の損傷

上顎にインプラントを埋入する際、過度に深く入れると上顎洞に達してしまうことがあります。上顎洞とは頬の奥にある空洞で、骨の高さが足りないとインプラントがこの空洞に突き抜けてしまうことがあり、副鼻腔炎やインプラントが副鼻腔内に入り込むなどのトラブルを引き起こすことがあります。
リスクへの対応として、歯科用CTによる詳細な術前診断が欠かせません。上顎は下顎に比べて骨が薄く、骨質も劣ることが多いため、より慎重な処置が必要です。リスクが高い場合は、サイナスリフトなどの骨造成手術が検討されることもあるでしょう。経験豊富な歯科医師のもとで、慎重に計画することが重要です。

リスクを避ける歯科医院の選び方

リスクを避ける歯科医院の選び方
インプラント治療の成功と安全性は、豊富な経験を持つ歯科医師が在籍している、信頼できる歯科医院を選ぶことが大切です。
まずは、歯科医師のインプラント治療の経験や症例を確認しましょう。過去の症例数が多く、治療の結果を丁寧に説明してくれる歯科医師は、それだけ技術が安定しているといえます。
また、治療前に歯科用CTによる撮影など精密な検査を行い、骨の状態や神経の位置をしっかり確認してくれるかも重要です。術前シミュレーションを行うことで、神経損傷や上顎洞への誤挿入といったリスクも大きく減らせます。
さらに、カウンセリングの丁寧さも信頼できる歯科医院かを見極めるポイントです。治療のメリットだけでなくデメリットやリスク、費用、術後の注意点まで詳しく説明してくれる歯科医院だと、安心して治療を受けられるでしょう。
インプラント治療は一度きりの通院で終わるものではなく、定期的なメンテナンスが必要です。そのため、長期的なフォロー体制が整っているかも確認しましょう。治療後のケアや定期検診の案内があるかどうかも、歯科医院選びの大切なポイントです。

こうしたポイントを意識して歯科医院を選ぶことで、インプラント治療を安全・安心に受けることができるでしょう。

インプラント治療は医療法人社団湖秋会 吉祥寺セントラルクリニックにご相談を

医療法人社団湖秋会 吉祥寺セントラルクリニック
医療法人社団湖秋会 吉祥寺セントラルクリニックでは、充実した設備と万全のサポート体制を兼ね備えたインプラント治療を提供しています。
院長をはじめインプラント治療の豊富な経験を持つ歯科医師が在籍し、高度な技術と専門知識で患者さん一人ひとりに安全性の高い治療を行われています。
まずはお口に関する悩みを気軽に相談してみたいという方にもおすすめのクリニックです。以下では、医療法人社団湖秋会 吉祥寺セントラルクリニックの特徴を紹介します。

インプラント治療の経験が豊富な歯科医師による治療

医療法人社団湖秋会 吉祥寺セントラルクリニックの徳山院長は、インプラント治療、特にCGF(次世代フィブリンゲル)を用いた骨造成を伴う難症例に精通しており、多くの講習会やセミナーで講師を務められています。また、日本口腔インプラント学会に所属し、日本顎咬合学会 咬み合わせ認定医などの資格をお持ちで、高度な技術と専門知識を活かして患者さん一人ひとりに適した安全性の高い治療を行っています。
ほかにも専門的な技術を持つ歯科医師が複数名在籍し、専門性を活かしたチーム医療体制を整えられています。インプラント治療歯列矯正など各分野の専門性を活かし、歯科技工士も含めた多職種連携で治療にあたることで、患者さん一人ひとりに対してさまざまな角度からの検査と診断で適切な治療を提供しているそうです。
チーム医療の強みを活かし、術前の精密診断から術後のケアまで万全のサポート体制を構築しているので、治療後も安心感を持って通い続けられるのではないでしょうか。

顎骨が薄いなどの難症例にも対応

医療法人社団湖秋会 吉祥寺セントラルクリニック
インプラント治療では、顎骨が薄かったり量が足りない場合、治療を受けられないことがあります。しかし、医療法人社団湖秋会 吉祥寺セントラルクリニックではそのようなケースの場合、骨再生療法やコンピュータガイド手術システムを活用したインプラント治療を提供しています。CGF(成長因子)を用いた再生医療で、患者さん自身の血液から治癒や修復を促進する成分を抽出し、骨補填剤と混合して骨を増やしたい場所に使用して骨の再生を促進します。CGFを用いると、従来難しかった症例でもより安全性が高く、予測性の高いインプラント治療が可能になるそうです。
医療法人社団湖秋会 吉祥寺セントラルクリニックではこのような難症例にも積極的に対応し、これまで治療が難しかった患者さんにインプラント治療の可能性を広げられています。

歯科技工士常駐のラボ併設で短期集中治療

医療法人社団湖秋会 吉祥寺セントラルクリニックは院内に技工所を併設し、熟練した歯科技工士が常駐しています。これにより、通常2週間程度かかる技工物の制作期間を3〜5日程度に短縮することが可能で、さらに歯科医師と技工士が密接に連携しながら治療を進められるため、患者さんの口腔内状態や要望を直接確認しながら精度の高い人工歯を製作できるといいます。このような体制により、短期間でより質の高いインプラント治療を提供し、患者さんの治療期間の負担軽減にも貢献しています。

インプラント治療に関して高い専門性を持つチーム医療で、カウンセリングから長期的なメンテナンスにも注力しているので、安心してインプラント治療を受けられるのではないでしょうか。

医療法人社団湖秋会 吉祥寺セントラルクリニックの基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数

京王井の頭線 吉祥寺 徒歩1分

東京都武蔵野市吉祥寺本町1-4-18 ジョージフォーラムビル5階・3階

インプラント診療時間
10:00~14:00
15:00~18:00

★:15:00~17:00
▲:土曜日は月1回診療
通院中の患者さんの予約受付時間:10:00~13:30/15:00~17:30
カウンセリングの予約受付時間:10:00~13:00/15:00~17:00
学会等で急遽休診になる場合があります
歯科診療、矯正歯科診療は診療時間が異なります

【費用(税込)】
 インプラント治療(手術費込) 440,000円 ※通常のジルコニアセラミック歯
 組織を増やす治療
 - ソケットリフト 1歯分 121,000円
 - サイナスリフト 1ブロック 302,500円
 - 抜歯即日スピードインプラント 1歯分 71,500円
 - GBR法 1歯分 187,000円
【治療期間】3ヶ月〜1年
【治療回数】2回

参考文献

この記事の監修歯科医師