インプラントは本当に痛い?治療中・治療後の痛みを減らす方法や治療のポイント
更新日:2025/11/06

「インプラント治療=痛い」というイメージを持っている方はいませんか? 歯茎を切開して骨に人工の歯根を埋め込む手術と聞くと、不安になるのは自然なことです。しかし、実際には麻酔や医療機器の進歩により、痛みは大きく軽減されています。 本記事では、インプラント治療の痛みがどの場面で起こりやすいのか、その原因や対処法、安心して治療を受けるためのポイントを詳しく解説します。

監修歯科医師:
沼澤 秀之(医療法人社団博山会 沼澤デンタルクリニック)
プロフィールをもっと見る
2001年3月 東京歯科大学卒業
2005年3月 東京歯科大学大学院卒業 歯学博士号取得
2005年4月 インプラントセンター21勤務
2008年 沼澤デンタルクリニック 院長就任
2011年 日本ヘルスケア歯科学会 オピニオンメンバー
2015年 東京歯科大学水道橋病院 臨床研修指導医
2005年3月 東京歯科大学大学院卒業 歯学博士号取得
2005年4月 インプラントセンター21勤務
2008年 沼澤デンタルクリニック 院長就任
2011年 日本ヘルスケア歯科学会 オピニオンメンバー
2015年 東京歯科大学水道橋病院 臨床研修指導医
目次 -INDEX-
インプラントはなぜ「痛い」?
インプラントは失った歯を補う治療で、顎骨に人工歯根を埋め込み人工歯を被せます。審美性に優れ快適な噛み心地を得られますが、外科手術が必要で治療期間が長くなる傾向にあります。また、保険適用外の治療であるため、治療費は1本につき300,000〜500,000円(税込)程かかります。
インプラント治療が「痛い」と感じられる背景には、外科手術に対する不安や、治療後の身体の反応があります。ここでは、手術中・手術後の痛みについて整理してみましょう。
手術中の痛みが心配される理由
多くの患者さんが不安に思うのは「手術中の痛み」です。 歯茎を切開し、顎骨に穴を開けるという説明を聞くと、強い痛みを想像してしまうでしょう。しかし実際には、手術時には局所麻酔や静脈内鎮静法を用いるため、痛みはほとんど感じません。とはいえ針が刺さるときのチクッとした感覚や麻酔が効くまでの違和感は多少あることがあり、これが「痛そう」というイメージにつながっています。手術の流れと痛みが出やすいポイント
手術は、歯茎の切開から骨のドリリング、インプラント埋入、縫合といった流れで進みます。 麻酔下であれば痛みはほぼありませんが、骨を削る際の振動や圧迫感を不快に感じる方もいるでしょう。また、麻酔が切れた直後や術後数日間は、傷口の炎症や腫れに伴う痛みが出ることもあります。治療後に生じる腫れや違和感の原因
手術直後には、身体が傷口を治そうとする自然な反応として炎症が起こります。その結果、腫れや軽度の痛み、違和感を感じやすくなります。通常は2~3日でピークを迎え、1週間ほどで落ち着くケースが多いです。 ただし、術後のセルフケア不足や感染がある場合は痛みが長引くこともあるため、適切なケアと医師の指導が重要です。インプラント治療中の痛みを抑える方法
インプラント手術は「痛そうで怖い」というイメージを抱く方が多いですが、実際には麻酔や鎮静法の進歩によって痛みを抑えた治療が可能になっています。
ここでは、インプラント治療中に用いられる代表的な方法を詳しく解説し、患者さんが少しでも安心して治療に臨めるようにポイントを整理していきます。
局所麻酔と全身麻酔の違い
インプラント手術で一般的に行われるのは局所麻酔です。歯茎や骨に針を刺す瞬間にわずかな刺激を感じることはありますが、麻酔が効き始めれば手術中の痛みはほとんど感じません。局所麻酔のメリットは、身体への負担が少なく、日帰り(※)で治療を受けられる点にあります。 一方で、歯科恐怖症が強い方や長時間の手術が予想される場合には、全身麻酔が検討されることもあります。全身麻酔は完全に意識がなくなるため、治療中の不安や緊張を感じることはありません。ただし、設備や人員の整った医療機関でのみ対応でき、術後は安静や観察が必要になります。 (※)術前の検査、術後の経過観察が必要です。静脈内鎮静法とは?
局所麻酔と併用されることの多い方法に「静脈内鎮静法」があります。点滴から鎮静薬を投与することで、うとうととしたリラックス状態に導き、不安や恐怖心を和らげる方法です。完全に眠ってしまうわけではなく、医師の声かけには反応できるレベルなので、全身麻酔に比べて身体への負担も軽いのが特徴です。手術中の記憶が曖昧になることも多く、「気がついたら終わっていた」と感じる患者さんも少なくありません。歯科医師やスタッフによる心理的サポート
痛みを抑えるのは麻酔や鎮静だけではありません。治療を受ける患者さんが安心できるように、歯科医師やスタッフによる声かけや説明といった心理的サポートも重要です。手術前に丁寧に治療の流れを説明して不安や疑問を解消してくれるだけでも、痛みの感じ方は大きく変わります。リラックスした気持ちで臨むことで、麻酔の効きが良くなる場合もあります。 このように、医学的な方法と心理的なケアを組み合わせることで、インプラント手術中の痛みは軽減できるのです。インプラント治療後の痛みや腫れを抑える方法
インプラント手術は外科処置である以上、術後に多少の痛みや腫れが伴うことは避けられません。しかし、近年は医療技術の進歩やセルフケアの工夫によって、その負担を大幅に軽減することが可能になっています。ここでは、治療後に快適に過ごすための方法や注意点を解説します。
先進的な機器による低侵襲な手術
従来のインプラント手術では、歯茎を大きく切開する必要があり、術後の腫れや痛みが強く出るケースが少なくありませんでした。しかし現在は、歯科用CTによる撮影やシミュレーションソフトを活用し、事前に骨の状態を精密に把握したうえで、なるべく小さい切開でインプラントを埋入する低侵襲手術が広がっています。さらに近年では、歯ぐきを大きく切開せずに行う「フラップレスインプラント手術」も取り入れられています。 あらかじめCT画像で骨の厚みや神経の位置を確認し、小さな穴からインプラントを埋入することで、出血や腫れを抑え、術後の痛みを軽減しやすいのが特徴です。ただし、すべての症例に適応できるわけではなく、骨量や歯ぐきの状態を精密に診断したうえで判断する必要があります。 また、超音波機器や専用のドリルを用いることで、骨や歯茎へのダメージを抑えることができ、術後の回復も早まります。 このように、新しい機器と技術を導入している歯科医院を選ぶことが、治療後の負担を軽減する大きなポイントです。術後のセルフケアと生活上の注意点
術後の痛みや腫れを抑えるためには、患者さん自身のセルフケアも欠かせません。手術直後は血流を抑えるために患部を冷やすことが有効で、激しい運動や長時間の入浴は避ける必要があります。また、食事は柔らかいものを中心にし、患部に直接刺激が加わらないよう配慮することが大切です。 歯磨きについても、専用のうがい薬や柔らかい歯ブラシを使用し、清潔な環境を保ちながら傷口を守ることが求められます。 こうした細やかなセルフケアを続けることで、回復がスムーズになり、不快症状の軽減にもつながります。痛みが長引く場合の原因と対処法
通常、術後の痛みや腫れは数日から1週間ほどで落ち着きます。しかし、強い痛みが長引いたり、膿や発熱を伴う場合は、感染やインプラント周囲炎などのトラブルが起きている可能性があります。こうした場合は我慢せず、早めに歯科医院を受診して適切な処置を受けることが重要です。抗生物質や消炎鎮痛剤の追加投与が行われることもありますし、早期対応によって大きな問題に発展するのを防げます。 このように、インプラント治療後の痛みや腫れは、新しい技術と適切なセルフケア、そして早期の対応によってしっかりとコントロールできます。安心して治療を受けるためには、術後のサポート体制が整った歯科医院を選びましょう。安心感を持ってインプラント治療を受けるためのポイント
インプラント治療は高度な外科処置を伴うため、「安全に受けられるのか」「治療後も長く使えるのか」といった不安を抱く方も少なくありません。実際に、治療の結果を大きく左右するのは歯科医院の環境や体制、そして治療後のサポート体制です。ここでは、安心感を持ってインプラント治療を受けるために重要なポイントを整理して紹介します。
専用オペ室と感染対策で清潔な治療環境
インプラントは顎骨に人工歯根を埋め込む外科手術であるため、清潔な環境が重要です。 専用のオペ室を備えている歯科医院では、治療器具や空気中の細菌対策が徹底されており、感染リスクを大幅に低減できるでしょう。さらに、滅菌された手術器具の使用や、ディスポーザブル(使い捨て)用品を活用することで、患者さんが安心して手術を受けられる体制を整えていることが期待されます。 こうした環境は、痛みや腫れを抑えるだけでなく、長期的なインプラントの安定性にも直結します。骨が少ないケースや難症例に対応できる専門性
インプラント治療の中には、骨の量が不足していたり、神経や血管が近くにあるなど難易度の高い症例も存在します。このようなケースでは、骨造成(ソケットリフトやサイナスリフト)、GBR法(骨誘導再生法)などの高度な技術が必要となります。 豊富な臨床経験を持つ歯科医師は、症例ごとにリスクを見極め、適切な方法を提案してくれるため、安心して治療を任せられるでしょう。加えて、歯科用CTやシミュレーションソフトを駆使した精密な診断で、より正確で安全性の高い手術計画を立ててくれることも大きな安心材料です。インプラントを長持ちさせるアフターフォロー
インプラントは手術で埋め込んだら終わりではなく、その後のメンテナンスが欠かせません。治療直後はもちろん、数年先まで安定して機能させるためには、定期的な検診やクリーニングで歯周組織の健康を維持することが大切です。特に、インプラント周囲炎と呼ばれる炎症は放置するとインプラントが脱落するリスクもあるため、早期のチェックと予防処置が重要になります。歯科医院によっては、専門の歯科衛生士が患者さんごとのリスクに応じたケアを提案してくれる体制を整えていることもあり、長期的な安心感につながるでしょう。さらに、日常生活での歯磨き指導や食生活のアドバイスを受けることで、患者さん自身もインプラントを守る意識を高められます。 このように、清潔な治療環境、難症例への対応力、そして治療後の丁寧なアフターフォローは、安心してインプラント治療を受けるための大切な条件です。歯科医院選びの際には、これらの体制がしっかり整っているかどうかを確認し、自分に合った信頼できる歯科医院を選ぶことが、満足度の高い治療につながります。インプラント治療なら沼澤デンタルクリニックにご相談を
インプラント治療は、手術や痛みへの不安から踏み出せない方も多い治療です。しかし、治療環境や技術、歯科医院のサポート体制によって、その不安は大きく軽減できます。
沼澤デンタルクリニックでは、患者さん一人ひとりの負担を抑える取り組みと、精度の高い治療を提供する体制が整っています。ここでは、沼澤デンタルクリニックの特長を整理し、安心して治療を受けられるポイントを紹介します。
静脈内鎮静法や低侵襲な治療で患者さんの不安を軽減
インプラント手術では、手術中の痛みや緊張が大きな心理的負担になります。沼澤デンタルクリニックでは、必要に応じて静脈内鎮静法を導入しており、リラックスした状態で手術を受けられる体制を整えています。そのため、局所麻酔だけでは緊張や不安が残る方でも、鎮静下で落ち着いた状態で治療を受けられます。 また、低侵襲手術を心がけており、切開や骨への負担を抑えることで、術後の痛みや腫れを軽減しているそうです。症例に応じてフラップレスインプラント手術にも対応しており、切開を抑えることで術後の腫れや痛みの軽減が期待できます。適応の可否は術前検査にもとづいて丁寧に判断されています。 こうした配慮によって、初めてのインプラントでも安心して治療を受けられるよう、心理的な負担を減らした治療の提供に努められています。先進的な医療機器と手術環境で安心感のある治療を提供
沼澤デンタルクリニックは、先進的な歯科用CTや診断用ソフトを活用した精密診断を行うことで、骨の厚みや神経の位置を正確に把握しています。これにより、適切なインプラントの位置や角度を事前にシミュレーションでき、手術の精度と安全性が向上しているといいます。
また、専用オペ室での治療は感染対策が徹底されており、清潔な環境で手術を受けられることも大きな特徴です。器具の滅菌や空気清浄、スタッフの手指衛生の徹底など、細部まで配慮された環境は、患者さんが安心して治療に臨める要素となるでしょう。
難症例にも対応できる専門性の高いインプラント治療
顎骨が少ないケースや、既往歴によって難易度が高い症例にも、沼澤デンタルクリニックは柔軟に対応可能です。骨造成やサイナスリフト、GBR法といった高度な外科的処置を取り入れ、患者さん一人ひとりに適切な治療計画を立てています。 経験豊富な歯科医師が、リスクや治療の流れを丁寧に説明し、患者さんの理解と納得を得たうえで治療を進める体制は、信頼性の高い治療環境を作り出しています。さらに、術後の定期的なメンテナンスや口腔衛生指導によって、インプラントの長期的な安定性を確保しており、治療後も安心して日常生活を送ることができるようサポートしています。 静脈内鎮静法や低侵襲手術、先進的な機器を用いた精密診断、難症例への専門的対応、そして術後フォローまで、沼澤デンタルクリニックではインプラント治療に関する不安や疑問をしっかりサポートしています。初めての方でも安心して治療に臨める体制が整っているため、長く快適に使えるインプラント治療を希望する方は相談してみてはいかがでしょうか。沼澤デンタルクリニックの基本情報
アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数
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参考文献




