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インプラント治療で歯科用CTによる検査費用はどのくらい?検査の役割と注意点とは

 公開日:2026/02/07
インプラント治療で歯科用CTによる検査費用はどのくらい?検査の役割と注意点とは

インプラント治療の成功には、顎骨の状態や神経、そして血管の位置を正確に把握することが必要不可欠です。
この記事は、その詳細な診断を可能にする歯科用CT検査の役割に焦点をあてます。なぜインプラント治療に歯科用CTによる検査が必須なのか、従来のレントゲンとの違いとはなにか、そして気になる検査費用や保険適用の条件、さらに妊娠中の方や検査当日の注意点まで、患者さんが知っておくべき情報をわかりやすく解説します。

松浦 明

監修歯科医師
松浦 明(歯科医師)

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職場
医療法人 松栄会 まつうら歯科クリニック

出身大学
福岡歯科大学

経歴
1989年福岡歯科大学 卒業
1991年松浦明歯科医院 開院
2020年医療法人松栄会まつうら歯科 理事長就任

資格
厚生労働省認定研修指導医
日本口腔インプラント学会認定医
ICOI (国際インプラント学会)Fellowship認定医

所属学会
ICOI(国際口腔インプラント学会)
日本口腔インプラント学会
日本臨床歯科学会(SJCD) 福岡支部 理事
日本顎咬合学会 会員
日本臨床歯科CAD/CAM学会(JSCAD)会員

インプラント治療における歯科用CT検査の役割

インプラント治療における歯科用CT検査の役割

歯科用CTとはどのような検査機器ですか?

CTとは、Computed Tomographyの略称で、日本語ではコンピュータ断層撮影を意味します。簡単にいえば、CTとは複数の方向からX線で撮影した画像をコンピュータでデータ処理し再構成することで、撮影箇所の断層写真として確認できるというものです。

一般的なX線撮影の場合、撮影は1方向からのみ行われるため、例えば撮影方向からみて骨などの奥にある部分は確認することができず、見落としてしまう可能性があります。また、撮影画像は平面的な内容であるため、正確性の高い位置関係を把握することが困難です。
CTは複数の方向からX線を照射するため、影になって隠れてしまう部分が少ないほか、立体的に位置関係を把握しやすいことから、詳しい検査をしやすい点が特徴です。

具体的にいえば、歯科用CTの検査の場合は、歯が抜けた箇所の骨の厚みや深さ、さらには上顎洞や下顎管までの距離を、0.1ミリ単位という精密さで計測できることに加え、血管や神経の位置なども詳細に把握が可能です。これにより、歯の形状や上顎洞の形態などを立体的なイメージで正しく把握し、安全性の高い治療に役立てることができます。
また、歯科用CTは一般的な医科用のCTと比較して、被曝量がとても少ないのが大きな特徴です。撮影にかかる時間も十数秒という短時間であるため、患者さんの負担が小さく、どなたでも無理なく利用しやすい検査です。

なぜインプラント治療に歯科用CTによる検査が必要なのですか?

インプラント治療を検討する際は、その治療が適用できる症例であるかどうかを慎重に確認する必要があります。インプラント治療の適用には、十分な顎骨の厚みや深さがあるか、神経や血管の走行が施術に際して問題ないか、そして歯周病や感染症がないかといった条件を満たすことが求められます。
しかし、通常のレントゲン撮影だけでは、前述のとおり1方向からの撮影になってしまうため見落としが発生しやすく、位置関係を正確に把握することも難しいため、これらすべての重要な情報を詳しく確認することが困難です。
そのため、歯や歯茎の表面からは確認できない骨の内部構造や状態を詳しく把握するために、歯科用CTによる検査が必要となります。

パノラマレントゲンと歯科用CTの違いを教えてください

歯科用CTと撮影方法などが似ている検査方法に、パノラマレントゲンがあります。
パノラマレントゲンも、歯科用CTの撮影と同じように撮影する機材が顔の周囲を周り、複数方向からX線の照射を行います。
両者の違いは撮影したデータの処理方法で、歯科用CTは撮影したデータを活用して立体的な断層画像として処理するのに対し、パノラマレントゲンは複数の方向からの撮影をつなげた、横に長い2次元の画像として処理します。そのため、パノラマレントゲンで撮影した画像は全体的な顎や歯並びの位置関係を見ることはできますが、奥の歯は手前の歯と重なって写ってしまうことがあるなど、検査しにくい場所が生じたり、直観的に血管や神経などの位置を把握しにくい状態となります。
一方で歯科用CTは、3次元的な画像で出力されるため、歯の一本一本について高い解像度で立体的に、0.1ミリ単位で状態を把握することができます。さらに断面を変えて歯の内部の状態まで見ることができるため、複雑な根幹や歯周病による骨の骨の後退状況なども把握できます。
また、被曝量にも違いがあります。パノラマレントゲンによる撮影はとても少ない0.01〜0.02ミリシーベルトほどで、歯科用CTは0.1〜0.2ミリシーベルトとなっています。いずれもX線を使用した撮影機器であり、歯科用CTはとても少ない被曝量に抑えられていますが、パノラマの方がより少ない被ばく量で撮影が可能です。

CT撮影を複数回行うことはありますか?

歯科用CTによる撮影は、複数回行うことがあります。
例えば、撮影しにくい箇所の撮影を行う場合、一度撮影した後で画像が鮮明に写っていないということが起こりえるため、そのような場合は再撮影を行います。また、治療箇所が広範囲にわたる場合や、一度の受診で複数箇所の検査を行う場合には、同日に複数回撮影することもあります。
歯科用CTの撮影回数には法的な上限は定められていませんが、少量であっても被ばくがあるため、一般的には年に1〜2回程度にとどめることが推奨されています。

インプラント治療における歯科用CT検査の費用

インプラント治療における歯科用CT検査の費用

歯科用CTの検査は保険適用で行えますか?

歯科用CTの検査は、従来のレントゲンでは診断が困難な特定のケースにおいて保険が適用されます。具体的には、埋伏親知らずの抜歯や顎関節症の確認、複雑な根管治療、腫瘍の検査といった場合が含まれます。
保険診療の治療の一環として行う際には保険が適用され、自己負担割合が3割の方で3,000円から4,000円程度となります。
なお、インプラント治療はそもそもが保険適用でないため、歯科用CTによる検査も保険適用外です。自費診療での検査として行われ、歯科医院によって撮影にかかる費用などが異なります。

自費診療の場合の歯科用CTの検査費用はどの程度ですか?

インプラント治療のための検査など、自費診療で歯科用CTの検査を行う場合は、10,000円から20,000円が相場といえます。
ただし、自費診療の場合はクリニックごとに価格を自由に設定できるため、相場よりも高額になる場合もあります。

歯科用CTによる検査に高額療養費制度は利用できますか?

歯科用CTによる検査は、治療を目的として健康保険が適用される検査である場合に限り、高額療養費制度が利用できます。
インプラントのための検査のように、自費診療の場合は利用できません。

歯科用CT検査を受ける際の注意点

歯科用CT検査を受ける際の注意点

妊娠中でも歯科用CTによる検査を受けられますか?

歯科用CTは妊娠中でも問題なく受けることができます。
歯科用CTで撮影する場所はお口周りのみに限定されており、なおかつX線の被曝量がとても少ないため、お母さんや、お腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼすことはありません。 ただし、歯科医院によっては、安全面を考慮し、妊娠中の方の検査を控えているところもあります。

撮影当日の注意点があれば教えてください

歯科用CTを撮影する際の注意点としては、検査前に入れ歯やピアス、ネックレスといった金属類を外しておくことです。ヘアピンやメガネなども外してください。
そして、撮影中は画像にブレが生じないように、数秒間は動かずにじっとしている必要があります。

編集部まとめ

編集部まとめ

歯科用CT検査は、インプラント治療を成功させるために不可欠な精密検査です。骨の厚みや神経の走行を三次元的に把握し、従来のレントゲンでは見えないリスクを回避します。
費用は自費診療の場合で10,000〜20,000円程度が相場ですが、診断の正確性が治療結果に直結するため、必要なものと考えて検査を受けるようにしましょう。
検査の際は、金属類を外し、短い時間ですが動かずにいることが重要です。妊娠中の方も受けられますが、事前に歯科医師に相談しましょう。

この記事の監修歯科医師

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