入れ歯が合わない・痛い場合はどうしたらよい?入れ歯が痛い場合の対処法を解説
公開日:2025/01/31

入れ歯が合わなくなって痛みがある場合には、早めに歯科医院に相談しましょう。 合わなくなった入れ歯を使い続けていると、お口だけでなく、全身の健康状態にも大きな影響を与える可能性があります。 お口の健康は全身の健康寿命にも大きく関わるため、合わない入れ歯を使い続けることはおすすめできません。 本記事では、入れ歯が合わなくなる原因や合わない入れ歯のリスク、ほかの治療方法などを解説します。

監修歯科医師:
小野里 元気(おのざと歯科)
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日本歯科大学新潟歯学部 卒業
【所属学会・資格】
日本口腔インプラント学会 口腔インプラント専門医
新潟再生歯学研究会 理事
日本先進歯科医療研究会 会員
日本臨床歯科CADCAM学会 会員
日本歯周病学会 会員
日本臨床歯周病学会 会員
群馬歯周治療研究会 会員
デンツプライシロナ株式会社 ライブデモ講師
【所属学会・資格】
日本口腔インプラント学会 口腔インプラント専門医
新潟再生歯学研究会 理事
日本先進歯科医療研究会 会員
日本臨床歯科CADCAM学会 会員
日本歯周病学会 会員
日本臨床歯周病学会 会員
群馬歯周治療研究会 会員
デンツプライシロナ株式会社 ライブデモ講師
目次 -INDEX-
入れ歯が合わなくなる原因は?
高齢になると、自分の歯を失い入れ歯を使用する方が増えてきます。入れ歯を使用している方は多いですが、約半数の方が「入れ歯が合わない」と感じているといわれています。
合わない入れ歯は食事や発音の際に不便を感じることが多く、使用感の悪さから入れ歯を使わなくなってしまう方も少なくありません。しかし、入れ歯を使わないでいると、歯並びが乱れたり顎骨が変形したりして、さらに入れ歯が合わなくなってしまいます。
入れ歯は患者さん一人ひとりのお口に合わせて作られているので、本来はぴったりと合うものです。
それが合わなくなってしまう原因は、主に以下の3つがあります。
- 骨の変化
- 入れ歯の摩耗
- 入れ歯の汚れ
骨の変化
歯は顎の骨を土台として支えられており、入れ歯も顎骨に合うように製作します。骨は硬くて安定したイメージを持つ方は少なくないでしょう。しかし、実際には常に分解と再生を繰り返しています。全身の骨は約3年サイクルで新しい細胞に入れ替わります。 骨は分解と再生を繰り返しながら少しづつ変形する場合があり、顎骨の形状や歯並びが変化して、入れ歯が合わなくなってしまうケースがあるのです。入れ歯を使わないでいると、周りの歯や骨の形が変化し、さらに合わなくなってしまいます。入れ歯の摩耗
入れ歯は丈夫な素材で作られていますが、使用を繰り返すたびに少しづつ摩耗していきます。 入れ歯は、歯の役割をする義歯と、義歯を支える土台である義歯床もしくは歯に引っかけるバネ(クラスプ)で構成されています。義歯が摩耗によって変形すると、噛み合わせが変化し、咀嚼時に違和感が生じることが少なくありません。また、義歯床が摩耗して土台が安定しなくなり、入れ歯がグラグラと揺れることもあります。入れ歯の汚れ
入れ歯は毎日の洗浄によって清潔な状態を保つことが不可欠で、汚れによって合わなくなってしまうこともあります。むし歯や口腔疾患の原因となる細菌のなかには、義歯床の素材を変形させてしまうものも少なくありません。 入れ歯に付着した細菌が増殖して歯や歯茎に侵入し、むし歯や歯周病を起こして入れ歯が合わなくなることもあります。また、唾液に含まれるカルシウムが義歯床やバネに沈着すると、歯石のようになって安定性が損なわれます。入れ歯が合わない場合に出る症状
入れ歯が合わなくなってくる時期は、自分の歯の残り具合・入れ歯の位置・顎の骨の状態・生活習慣病などの全身状態によって大きく異なります。患者さんごとに入れ歯の使用状況は違うため、作った入れ歯が何年で合わなくなるかを一概に予想することはできません。
しかし、入れ歯の使用中に以下のような症状が出てきたら、入れ歯が合わなくなっている可能性があります。
- 食べ物を食べるときに痛みが出る
- 入れ歯が外れやすくなる
- しゃべりにくくなる
食べ物を食べるときに痛みが出る
入れ歯が合わなくなると、まず起こるのが食事の際の痛みや不快感です。 義歯床と歯茎の間に隙間ができると、その隙間に食べ物の破片が入り込み、噛むたびに痛みを生じます。また、入れ歯が歯茎に当たっていると、その部分に口内炎や潰瘍ができやすくなり、辛いものや熱いものがしみるようになります。 入れ歯が合わないと食事がおいしく感じられず、食事量が減って栄養不良となるケースも少なくありません。入れ歯が外れやすくなる
義歯床は、歯茎に密着して摩擦力によって支えられているため、入れ歯が合わなくなると外れやすくなります。 特に上の顎に装着した入れ歯は、口を開けた際に落下するケースが少なくありません。下顎の入れ歯は、グラグラと揺れたり浮いた感覚になったりして、慢性的に違和感が生じます。しゃべりにくくなる
歯は食べ物を噛むだけでなく、スムーズに発音するためにも不可欠です。 入れ歯が合わなくなると歯並びが乱れ、歯の隙間から空気が漏れて発音がしにくくなります。入れ歯をはじめて装着したときにも発音のしにくさを感じることはありますが、数週間で慣れることがほとんどです。 使い慣れた入れ歯なのにしゃべりにくさを感じた場合は、入れ歯が合わなくなっている可能性が高いでしょう。入れ歯が痛いまま使い続けるリスク
入れ歯を作るには、歯科医院への通院の手間や費用面などの患者さんにも負担があります。入れ歯が合わなくなっていると感じても、通院が面倒でそのままにしてしまう方も少なくないでしょう。しかし、合わなくなった入れ歯を使い続けていると、お口の状態はさらに悪化してしまいます。
また、お口だけでなく全身の健康状態にも大きな影響があります。例えば、入れ歯が痛いと食事が億劫になるため、食事量が減って栄養不良となるケースが少なくありません。また、やわらかい食べ物ばかりを好むようになり、咀嚼機能が低下して誤嚥性肺炎などのリスクが高まります。しっかり噛むことは消化器への負担軽減だけでなく、脳に刺激を与えて認知症予防にも有効です。
ほかにも、入れ歯を痛いまま使い続けていると、以下のようなリスクがあります。
残っている歯の負担が大きくなる
部分入れ歯は、合わないまま使い続けると残っている歯の負担が大きくなります。 部分入れ歯は残っている歯にバネ(クラスプ)をかけて支えています。入れ歯が合わなくなって不安定になると、バネがかかった歯への負担が大きくなり歯を失ってしまうことも少なくありません。 入れ歯のバネがかかる歯を鉤歯(こうし)または維持歯といい、鉤歯はほかの歯に比べて特に喪失リスクが高い歯といわれています。自分の歯を少しでも長持ちさせるためにも、入れ歯のメンテナンスは欠かせません。粘膜に潰瘍ができやすくなる
入れ歯が合わなくなって歯茎や口腔粘膜の特定の部位に当たるようになると、その部位に口内炎や潰瘍ができやすくなります。慢性的な痛みが生じて生活の質を低下させるだけでなく、細菌感染により重大な病気へ進行していくことも少なくありません。 新潟大学の研究によると、口腔がんの一種である扁平上皮がんの再発率は、入れ歯の周辺ではほかの部位の3倍となっています。口腔粘膜で慢性的な潰瘍が生じていたり、不衛生な入れ歯による細菌繁殖が、口腔がんのリスクを高めると考えられています。顎骨が吸収されやすくなる
骨は常に分解と合成を繰り返しており、分解が合成を上回って骨が退縮してしまうことを骨吸収といいます。入れ歯が合わなくなると骨に刺激が加わらなくなり、顎骨が吸収されて縮んでしまいます。顎骨が変形することでさらに入れ歯が合わなくなり、ほかの健康な歯の歯並びも変わってしまうケースも少なくありません。 骨吸収の速度は、糖尿病など代謝性疾患のある方ではさらに早くなるといわれています。入れ歯が合わない・痛い場合はインプラント治療
合わなくなった入れ歯を使い続けていると、お口だけでなく全身の健康状態に大きな影響があるため、早めに歯科医院に相談しましょう。
合わない入れ歯の対策は、入れ歯の修理や作り直しがありますが、インプラント治療も選択肢のひとつです。入れ歯の使用感に満足できない場合は、インプラント治療も検討してみましょう。
インプラント治療の概要やメリット・デメリットを解説します。
インプラントとは?
インプラントとは、顎の骨に金属製の土台を埋め込んで、人工歯を装着する治療方法です。入れ歯が合わなくなったことで、インプラントに切り替える患者さんは少なくありません。 骨に土台を埋め込む手術が必要になりますが、一度装着すれば入れ歯よりも長く快適に使用できることがほとんどです。インプラント治療のメリット・デメリット
インプラント治療の大きなメリットは、土台を骨に埋め込むため、安定感が高いことです。自分の歯に近い感覚で使用でき、食事や発音の快適性が大きく向上します。また、隣の歯にかけるバネが不要であるため、ほかの歯に負担がかかりません。 デメリットは、入れ歯のように取り外しての洗浄ができないため、毎日の歯みがきを怠るとインプラント周囲炎などのリスクが高まることです。また、インプラント治療は保険適用外であるため、費用が高くなります。部位や材料によっても異なりますが、インプラント治療の費用は1本あたり300,000~400,000円(税込)が相場です。インプラント治療を受ける歯科医院の選び方
インプラント治療には高い技術と経験が必要になるため、治療を受ける歯科医院選びは重要です。 インプラント手術を行う設備が整っていて、インプラント治療の豊富な経験を持った歯科医院が在籍している歯科医院を選ぶことが大切です。指標の一つとして、日本口腔インプラント学会 口腔インプラント専門医という資格があります。この資格は、日本口腔インプラント学会が指定した研修を修了して認定を受けている歯科医師に与えられるもので、インプラント治療の豊富な経験と知識を持っているといえます。 インプラント治療を受ける歯科医院を選ぶ際は、確認してみるとよいでしょう。入れ歯が合わずに痛くてお困りならおのざと歯科にご相談を
入れ歯が合わなくなってしまいお困りの方は、JR上越線・両毛線 新前橋駅前のおのざと歯科に相談してみてはいかがでしょうか。
おのざと歯科では、入れ歯治療やインプラント治療など多くの治療に対応し、患者さん一人ひとりの事情に合わせた適切な治療方法を提案しています。
どのような治療が適しているのかわからない場合でも、親身に相談に乗ってくれる歯科医院です。
日本口腔インプラント学会 口腔インプラント専門医の院長によるインプラント治療
おのざと歯科院長の小野里先生は、日本口腔インプラント学会 口腔インプラント専門医の資格をお持ちで、豊富なインプラント治療の経験を有しています。 骨が少なかったり歯周病だったりと、過去にインプラント治療が難しいとされた患者さんのインプラント治療にも対応しているといいます。ほかにも、入れ歯が合わず悩んでいる方の治療も行っています。 ほかにもさまざまな症例に対応できる体制を整えていて、むし歯や歯周病の治療が必要な方でもおのざと歯科で治療を完結できるそうです。先進的な機器やリラックスできる院内環境で患者さんの負担を軽減
おのざと歯科では、インプラント治療に必要な事前検査から手術・埋入ガイドや人工歯の製作までを、ワンストップで行える設備を揃えています。外部に発注する手間がかからないため、患者さんの通院期間を大きく短縮できるのが強みだそうです。
院内はリラックスできる落ち着いた雰囲気の内装となっており、患者さんの負担軽減を第一に考えた歯科医院です。
また、インプラント治療をするエリアと一般治療をするエリアが分かれているため、手術の際に周りを気にすることなく安心感を持って治療を受けられるでしょう。
各分野の専門の歯科医師によるチーム医療で質の高い歯科治療を提供
おのざと歯科には、インプラントだけでなく根管治療や矯正歯科、口腔外科などの専門の歯科医師が在籍しており、患者さんの治療内容に合わせて歯科治療を提供されています。 チーム医療によって各治療ごとに質の高い医療を提供し、さまざまな症例にも対応できる体制となっています。 入れ歯が合わなくなってお困りの方は、どのような治療が適しているのか、おのざと歯科に気軽に相談してみてはいかがでしょうか。おのざと歯科の基本情報
アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数
JR上越線 新前橋駅 徒歩2分
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:00~14:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | - | ★ |
| 16:00~20:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | - | - |
※学会・出張などで変則的に休診することがあります 休診日などの細かな情報はInstagramを確認してください 【費用(税込)】 インプラント治療基本料金
診査診断料:50,000円
埋入手術:1本あたり 250,000円
上部構造:150,000〜250,000円
骨造成:100,000〜300,000円
【治療期間】半年~1年 【治療回数】2~6回
参考文献



