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インプラントの寿命はどのくらい?長持ちさせるポイントやメンテナンスについて解説

 公開日:2025/04/28
インプラントの寿命はどのくらい?長持ちさせるポイントやメンテナンスについて解説

インプラントは、失った歯を補うための治療として注目されている治療法です。自然な噛み心地や見た目を求めてインプラントを選択する患者さんも少なくありません。 ただし、インプラント永久的なものではなく寿命があり、また日頃のお手入れや習慣によりインプラントの寿命は変化します。 この記事では、インプラントの寿命や長持ちさせるためのポイント、歯科医院でのメンテナンスについて詳しく解説します。

白鳥 裕一

監修歯科医師
白鳥 裕一(白鳥歯科・矯正歯科)

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2008年 日本大学松戸歯学部 卒業
2009年 歯科臨床研修医過程 修了
2009年 日本大学松戸歯学部 歯科矯正学講座 入局
2014年 白鳥歯科・矯正歯科 開院

インプラントの寿命

インプラントの寿命 インプラントの寿命は、一般的に10年〜15年程度とされています。ただし、これはインプラントそのものが破損するまでの期間とは限りません。 インプラントの寿命は、埋入した部位や歯茎、歯槽骨の状態などにより変化します。さらに、インプラント治療を始めた時点で部分的に歯を失っていた(部分欠損)か、すべての歯を失っていた(無歯顎)かによってインプラントの寿命が変わる可能性もあります。

部分欠損の場合

部分欠損とは、歯が1本または数本失われている場合を指します。 インプラントの寿命の目安となるのが、埋入から10年後まで残存したインプラントの割合です。部分欠損の残存率は上顎が91%前後、下顎は96%前後といわれています。 上顎の方が残存率が低いのは、上顎のすぐ上には上顎洞(じょうがくどう)と呼ばれる空洞があり、インプラントを埋め込む骨の量や硬さが下顎に劣ることがあるからです。

無歯顎の場合

無歯顎とは、すべての歯を失った状態を指します。 無歯顎のインプラント10年残存率は、上顎は80%前後、下顎は97%前後です。下顎は部分欠損の場合とほぼ差がありませんが、上顎は部分欠損よりも10%ほど残存率が低下します。 なお、こうした残存率の差は顎骨の量や質のほか、治療を始める際に歯周病が治療できているかなどによっても変化するものです。このように、インプラントの寿命には複数の要因が関わっています。

参照:日本歯科医師会 テーマパーク8020『インプラント』より

ブリッジや入れ歯との寿命の違い

ブリッジや入れ歯との寿命の違い インプラントは歯を失った箇所に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を被せる治療法です。天然歯と同じような噛み心地を手に入れることができ、審美的にも回復させることが可能です。また、周囲の歯を削る必要がないというメリットもあります。一方デメリットは外科的手術が必要になることや治療期間が長いことなどが挙げられます。自費診療となるため、歯1本あたりの費用相場は300,000~600,000円(税込)程です。 失った歯を補う場合、インプラント以外の選択肢としてブリッジや入れ歯などの治療方法があります。治療方法ごとに異なる特徴があり、寿命にも違いがあるため、治療方法を選択する際には確認のうえ自分に合ったものを探しましょう。

ブリッジの寿命

ブリッジとは、両隣の歯を支え(支台歯)にして歯を失った部分に人工歯を固定する方法です。外科的手術を伴わないためインプラントよりも治療期間が短く、治療費がかからない点がブリッジのメリットです。ただし、ブリッジは支台になる歯にも被せ物をするため、健康な歯を削る必要があります。ブリッジの平均寿命は7〜8年程度とされており、使用を続けられなくなる原因としてはブリッジそのものの破損のほか、支台歯のむし歯や歯周病が挙げられます。 ブリッジの費用相場は、保険診療だと約20,000〜30,000円(税込)です。

入れ歯の寿命

入れ歯には、部分入れ歯と総入れ歯があります。部分入れ歯の場合は残っている天然歯を支えにして固定し、総入れ歯の場合は入れ歯を歯茎に吸着させるように固定するため、安定感の面ではほかの方法に劣る可能性が高いでしょう。メリットは取り外しができること、治療期間が短いことなどがあります。デメリットは、手入れが必要であることや硬いものは食べづらいことなどが挙げられます。費用相場は、保険の場合総入れ歯で10,000円(税込)程、部分入れ歯で5,000円(税込)程です。 入れ歯の寿命は一般的に3〜5年程度といわれています。入れ歯が寿命を迎えるのは、破損のほか人工歯そのものが摩耗したり、歯茎が痩せて入れ歯が合わなくなったりといった場合です。 特に保険適用となる治療では使用できる材料にも制限があり、天然歯よりもやわらかいレジン(プラスチック)を使用することが多く摩耗も早いと考えられます。

インプラントを長持ちさせるポイント

インプラントを長持ちさせるポイント インプラントはブリッジや入れ歯と比べて寿命が長い傾向があります。しかし、前述のとおりインプラント自体の耐久性や、お口のなかの状況により使い続けるのが難しくなる場合もあるでしょう。 では、どのようなポイントに気を付ければインプラントを長持ちさせられるのでしょうか。

毎日のセルフケアをしっかり行う

インプラントは人工物のためむし歯にはなりませんが、インプラントのまわりに汚れが溜まると歯茎が炎症を起こすことがあります。こうした炎症をインプラント周囲炎と呼び、症状が進行すると歯槽骨が溶けるように減少します。これを歯槽骨の吸収といい、吸収が進むと歯槽骨でインプラントを支えられなくなり、インプラントが脱落するリスクがあります。 インプラント周囲炎を予防してインプラントを長持ちさせるためには、毎日の丁寧なセルフケアが重要です。

定期的に歯科医院でのメンテナンスを受ける

セルフケアはお口の健康を保つ大きなカギとなりますが、それだけでは十分に落とせない汚れもあります。そのため、毎日のセルフケアに加えて歯科医院で定期的なメンテナンスを受けることも大切です。 メンテナンスでは、歯科医師や歯科衛生士によるクリーニングとチェックが行われるため、お口の清潔を保つだけでなくトラブルの早期発見も期待できるでしょう。

歯ぎしりや食いしばりなどの癖に注意する

食事を咀嚼する際に歯にかかる力は10~20kgとされていますが、奥歯を食いしばった場合に歯にかかる力は成人男性で60kgほどになるといわれています。そのため、歯ぎしりや食いしばりの癖があると、自分の歯はもちろんインプラントや歯槽骨にも過度な負担がかかります。こうした負担もインプラントの寿命を縮める原因になります。もし歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、起きている間は上下の歯を触れない程度に離すことを意識するほか、就寝中はマウスピースを装着するとよいでしょう。

喫煙を控える

煙草に含まれるニコチンは毛細血管を収縮させ、一酸化炭素は血中のヘモグロビンと結びつき酸素の運搬を妨げるといわれています。そのため、喫煙者は歯周辺の血行が悪くインプラント周囲炎のリスクが高いほか、インプラント埋入後の傷の治りが悪かったりインプラントが歯槽骨と結合しにくかったりする傾向があります。 いずれもインプラント治療の失敗やインプラントの寿命を縮めることにつながるため、インプラント治療をするときだけでなく治療後も禁煙を続けましょう

歯科医院でのメンテナンス

歯科医院でのメンテナンス ここまで、インプラントを長持ちさせるために患者さん自身ができることと歯科医院でできることについてまとめてきました。そのなかで歯科医院でのメンテナンスについて触れましたが、メンテナンスとは具体的にどのようなことをするのでしょうか。ここからは、メンテナンスについて解説します。

クリーニング

専用の器具を使って、歯磨きでは落としきれない歯垢(プラーク)や歯石を除去する作業です。歯垢は細菌の集まりであり、除去することでお口のなかの炎症や感染のリスクを抑える効果が期待できます。 炎症の原因を減らすことで、インプラントを長持ちさせることや残った自分の歯を守ることにつながるでしょう。

噛み合わせのチェック

噛み合わせが悪いと、顎に負担がかかるだけでなく特定の歯にだけ強い力がかかることもあります。もしインプラントに強い力がかかり続けていると、インプラント自体が破損する可能性もあるでしょう。 また、インプラントは埋入時のお口のなかの状態に合わせた位置に埋め込みますが、残っている自分の歯の状況が変わると噛み合わせが悪いと感じる場合もあります。噛み合わせを定期的にチェックすると、こうしたトラブルの早期発見につながります。

顎骨の状態のチェック

インプラントの寿命に大きく関わっているのが、インプラントを支えている歯槽骨の状態です。 歯槽骨は、歯を失った状態が長く続いたり、炎症を起こしたりすることで吸収され減少していきます。そのため、インプラントの埋め込み前はもちろんですが、埋め込み後も定期的にX線検査や歯科用CTによる検査で歯槽骨を含めた顎骨の状態をチェックすることが大切です。

インプラント周囲炎のチェック

インプラント周囲炎は、インプラントの寿命を縮める要因となります。セルフケアやクリーニングにより予防すると同時に、早期発見して適切に進行を食い止めることが重要です。 定期的にチェックして、炎症がインプラント周囲の粘膜に限局しているインプラント周囲粘膜炎の段階で発見することで、症状を改善できる可能性が高まるでしょう。もし感染の兆候が見られた場合には、セルフケアの強化や洗浄、インプラントの調整など原因に応じた対応を行います。

歯磨き指導

ここまで繰り返してきたとおり、インプラントを長持ちさせるためにはセルフケアが欠かせません。しかし、患者さん自身は丁寧にケアしているつもりでも、うまく磨けていない場所もあるでしょう。 そのため、メンテナンスの際にはお口のなかの状態をチェックしたうえで、より適切なセルフケアができるように歯磨き方法の指導を行います。

インプラント治療は白鳥歯科・矯正歯科にご相談を

白鳥歯科・矯正歯科 インプラントの寿命や、インプラントを長持ちさせるためにできることについて解説してきました。 最後に、インプラント治療を検討している方に埼玉県上尾市の白鳥歯科・矯正歯科を紹介します。

なるべく天然歯を残すために診査診断を重視

白鳥歯科・矯正歯科は、できるだけ削らず自分の歯を残すことを重視している歯科医院です。 自分の歯を残すためにはお口の異常を早期発見することが大切なため、初診時には唾液検査やX線検査、歯科用CT検査、口腔内写真の撮影などを行います。 また、痛みに配慮した治療を重視するとともに、マイクロスコープを用いることで精密な治療も実現しています。

豊富な手術経験による高度な技術で難症例やセカンドオピニオンにも対応

白鳥歯科・矯正歯科は、豊富な経験と高度な技術により難症例にも対応しています。 インプラントでは、さまざまな患者さんに対応できるよう、骨再生治療を取り入れています。これにより、骨量不足の方でも治療できる可能性があるそうです。 また、複数の歯科医師による連携診療を行うことで、高度な技術が求められる治療にも対応しています。 セカンドオピニオンの相談も受け付けているため、過去にインプラント治療が難しかった方も相談してみてはいかがでしょうか。

一生を通じてお口の健康を支える地域のかかりつけ医

白鳥歯科・矯正歯科 白鳥歯科・矯正歯科は、「守る、治す、輝く」の3つの柱を中心に、むし歯や歯周病治療、予防治療、矯正治療審美治療インプラント治療まで幅広い診療内容に対応しています。 また、治療にあたってはインフォームドコンセントを徹底し、検査結果や治療方針の丁寧な説明を心がけているそうです。 白鳥歯科・矯正歯科は、どのようなライフステージの方でもワンストップで治療できる地域のかかりつけ医を目指されています。

「何かあったら、なるべく同じ歯科医院で相談や治療を続けたい」と考えている方は、白鳥歯科・矯正歯科でインプラント治療を受けてみてはいかがでしょうか。

白鳥歯科・矯正歯科の基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数

JR東大宮駅よりバス 団地入口停留所 徒歩1分
埼玉新都市交通伊奈線 沼南駅 徒歩10分

埼玉県上尾市瓦葺934-1

診療時間
9:00~18:00
※受付時間は17:30まで

【費用(税込)】
インプラント:1本 476,300円
エールガイド:1個 58,300円
インプラント埋入手術:1本 242,000円
上部構造(アバットメント+セラミッククラウン):1本 165,000円
入れ歯用ロケーターアタッチメント:1装置 33,000円
【治療期間】3~6ヶ月
【治療回数】3~5回

この記事の監修歯科医師