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CAD/CAM冠の耐用年数はどのくらい?寿命の目安や長持ちさせるケア、交換のタイミングを解説

 公開日:2026/05/10
CAD/CAM冠の耐用年数はどのくらい?寿命の目安や長持ちさせるケア、交換のタイミングを解説

最近、歯の被せ物でCAD/CAM冠を選ぶ方が増えています。保険適用のため費用を抑えて白い歯にすることができ、とても魅力的な選択肢ですね。しかし、金属に比べると強度が劣るなどのデメリットもあり、耐用年数に不安がある方も多いのではないでしょうか。
この記事では、CAD/CAM冠を長持ちさせるためのケア方法、交換時期を見極めるポイントについてQ&A形式でわかりやすく解説します。

松浦 京之介

監修歯科医師
松浦 京之介(歯科医師)

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歯科医師。2019年福岡歯科大学卒業。2020年広島大学病院研修修了。その後、静岡県や神奈川県、佐賀県の歯科医院で勤務。2023年医療法人高輪会にて勤務。2024年合同会社House Call Agencyを起業。日本歯科保存学会、日本口腔外科学会、日本口腔インプラント学会の各会員。

CAD/CAM冠の耐用年数の目安

CAD/CAM冠の耐用年数はどのくらいですか?

 
耐用年数は、一般的にはおよそ5~7年と言われています。

ただし、無意識に強い力がかかる歯ぎしりや食いしばりのクセがある場合や、口の中の衛生状態が悪い場合は、負担がかかるため耐用年数は短くなります。一方で、歯科医院で定期的にメンテナンスを受け、ご自身でも丁寧にケアを行っていれば7年以上良好な状態を保つことも可能です。

CAD/CAM冠の耐用年数に影響を与える要因を教えてください

 
CAD/CAM冠は、銀歯などの金属冠に比べると強度が劣ります。そのため、かみ合わせが強い、歯ぎしりをする、硬い食べ物を食べるなどといった行為はCAD/CAM冠に強い力がかかり、破損の原因になります。

また、日々のお手入れは大切です。プラーク(歯垢)を放置すると、CAD/CAM冠と歯の間に虫歯ができる「二次カリエス」のリスクが高まります。土台となる歯が虫歯になれば、せっかくCAD/CAM冠を取り付けても虫歯の治療のためにやり直しが必要となってしまいます。

CAD/CAM冠は何が原因で壊れますか?

 
CAD/CAM冠は、プラスチックとセラミックスを混ぜ合わせた素材です。そのため、金属に比べると壊れやすく、強い力がかかると割れたり外れたりしやすい性質があります。

歯ぎしりや食いしばりのある方は破損してしまうリスクがあります。せんべいやあめ、氷などの硬い食べ物を噛む行為はCAD/CAM冠に負荷をかけてしまい破損のリスクが高まるため、なるべく避けるよう意識しましょう。

CAD/CAM冠を長持ちさせるためのケア方法

CAD/CAM冠を長持ちさせるためのケア方法

CAD/CAM冠を長持ちさせるために日常で気をつけることはありますか?

 
一番気をつけていただきたいのは、強い力をかけないことです。CAD/CAM冠は強い力がかかると摩耗したり壊れたりしやすいため、注意が必要です。

歯ぎしりや食いしばりで無意識に力がかかると、CAD/CAM冠が壊れてしまうリスクにつながります。このような場合は、たとえば寝るときはマウスピースを装着して保護すると効果的です。また、硬い食べ物はなるべく食べないようにすると、傷つけてしまうリスクが下がります。

さらに、着色しないよう気をつけることも大切です。コーヒーや紅茶、タバコなど着色性の高いものによって、表面が変色しやすくなります。着色性の高いものを口にした後は早めに口をゆすぐ、できるだけ摂取を控えるなど気にかけることで、白く美しい状態を長く維持することができます。

CAD/CAM冠のケアに適した歯磨き方法やグッズを教えてください

 
自分の歯と同じように、プラークをしっかり落とすことが大切です。CAD/CAM冠そのものは虫歯になりませんが、土台の歯が虫歯になるとCAD/CAM冠が外れる原因になります。

歯の間は汚れがたまりやすいため、フロスや歯間ブラシを活用しましょう。また、研磨剤が入った歯磨き粉で毎日歯磨きすると、CAD/CAM冠の表面に細かい傷がついてしまうおそれがあります。研磨剤の少ない歯磨き粉を使用しましょう。

定期検診を受けるとCAD/CAM冠の耐久年数は延びますか?

 
CAD/CAM冠を長持ちさせるためには、定期検診はとても大切です。CAD/CAM冠の適合状態やかみ合わせのバランスを定期的にチェックすることで、早めに異常を発見し長持ちさせることができます。加えて、歯医者での歯のお手入れは、プラークをきれいに落とすことで汚れがつきにくい環境を維持することができます。

CAD/CAM冠の交換が必要なサインと放置するリスク

CAD/CAM冠の交換が必要なサインと放置するリスク

CAD/CAM冠の交換が必要なサインを教えてください

 
見た目や舌触りに違和感が出てきたら、交換のサインかもしれません。
  • CAD/CAM冠がぐらついている感じがする場合
  • 食べ物が詰まりやすくなった場合
  • 色が黄ばんできて見た目が気になる場合
  • CAD/CAM冠の周囲に虫歯や黒ずみが見える場合

このようなサインが出てきたら、定期的な健診が必要です。

交換せずに放置すると、どのようなリスクがありますか?

 
まだ外れていないからと放置してしまうと、大切な歯そのものを失うかもしれません。
土台の歯が虫歯だった場合、気づかないうちに虫歯が進行してしまうリスクがあります。

また、小さなヒビや割れを放置すると他の歯や歯茎を傷つけてしまったり、噛み合わせがずれてしまうことで顎の痛みにつながってしまうことがあります。

交換が必要かどうか判断できない場合はどうすればよいですか?

 
交換が必要かをご自身で判断するのは難しいため、迷ったら歯科医院でチェックを受けましょう。歯科医院では、小さなヒビや割れ、虫歯や接着の剥がれなどのCAD/CAM冠の状態を詳しく確認してもらうことができます。

なお、定期検診に通っていれば、そもそもご自身で判断する必要はありません。大きなトラブルになる前に適切な交換のタイミングを提案してもらえるためです。自分では気付けないような初期の異常も見つけてもらえることができるので、定期検診でチェックを受けるのが一番安心です。

CAD/CAM冠の交換の流れ

CAD/CAM冠の交換はどのような流れで行いますか?

 
基本的には最初に取り付けたときと同じような流れですすみます。

まずは今ついているCAD/CAM冠を丁寧に外します。歯に残った接着剤をきれいに掃除し、もし虫歯があればその治療を行います。

次に歯の型取りを行い、新しい冠を作ります。

出来上がった冠の噛み合わせをしっかり確認し、専用の接着剤でしっかりと固定します。

CAD/CAM冠を交換する際、保険は適用されますか?

 
はい、適用されます。

CAD/CAM冠は、現在保険の対象となっており、前歯から奥歯まですべての歯で使用することができます。ただし、奥歯(第二、三大臼歯)は条件付きで保険適用が可能です。

なお、前回の装着から2年以内に同じ歯をやり直す場合は、原則無料で再装着ができます。ただし、対象外の場合や保険のルールが変わる場合があるため、交換の前に確認することをおすすめします。

交換の際にかかる費用の目安を教えてください

 
保険適用(3割負担)の場合、1つの歯につきおよそ6,000~8,000円程度です。この費用には、新しいCAD/CAM冠の材料費・型取り・装着の技術料が含まれます。前歯や大臼歯など、治療する歯によって価格が多少異なります。

編集部まとめ

CAD/CAM冠は、見た目が白く自然で、費用を抑えて治療ができる魅力的な治療法です。長持ちさせるには、過度な力をかけないよう気をつけること、日々の丁寧な歯磨きでプラークを落とすこと、そして何より定期検診を欠かさないことが重要です。
また、少しぐらついている、食べ物が詰まりやすくなったなどの小さな違和感がある場合は、早めにかかりつけの歯科医院を受診しチェックを受けましょう。

この記事の監修歯科医師