その我慢できない歯の痛み、もしかしたら神経の痛みかも?!
突然やってくる歯の痛み。急な歯の痛みに悩まされた経験がある方も多いかと思います。
しかし一言で歯の痛みといっても、キーンとしみる痛みのものから、ピリッとした痛みを感じるもの、ズキズキと奥から痛みを感じるものまでさまざま。それぞれの痛みには、神経まで至った虫歯、歯が割れている、知覚過敏などそれぞれの原因があり、対処法・治療法なども異なってきます。
痛みの原因とともに、その中でも「ズキズキする痛み」の治療方法について、Medical DOC編集部がお届けします。
目次 -INDEX-
いろいろな歯の痛みの正体と原因
「歯が痛い」というと、虫歯や歯周病を考える方が多いかと思いますが、原因はそれだけとは限りません。どのような痛みかによって、どんな病気・症状が考えられるか、ある程度の推測ができます。主な痛みの症状と、それに対し考えられる病気を挙げてみましょう。
キーンとしみる痛み
キーンとしみる痛みを感じる時は、初期の虫歯・歯周病・知覚過敏といった病気の可能性があります。知覚過敏は過剰な噛み合わせの力などなんらかの原因により、歯のエナメル質が剥離や磨耗し、象牙質がむき出しになることで起こります。沁みる、キーンとするといった痛みの主となります。知覚過敏で歯の神経を刺激つづけると、神経も炎症を起こします。早めの通院により、症状を抑え、象牙質がさらにむき出しになることを防ぐことができます。
押されるような痛み
何か押されているような嫌な感覚の痛みの時は、ものが挟まっている、歯が割れているといった可能性があります。ものが挟まることにより周囲の歯、組織などが押されて痛みが出ることがあります。また、歯が割れている時にはぎゅっと押されているような痛み、キーンとしみる痛み、ズキズキする痛み全てが現れることがあります。いずれにしても、しっかりした歯科医院の診断が必要となります。
ズキズキする痛み
歯の痛みの中でも最も嫌な痛み「ズキズキする痛み」の原因は、重症の虫歯、歯周病による炎症などが考えられます。ここでいう重症の虫歯とは、歯の神経の部分まで虫歯に侵されて、歯髄炎をおこした可能性のある虫歯のことです。神経が虫歯に侵されているときには、神経を抜く、ということもありますので、痛み止めなどで痛みをごまかすことなく、少しでも早く歯科医院にいくことをおすすめします。
神経まで侵された虫歯の治療について
ズキズキする痛みは歯髄炎の可能性が高くなります。歯髄炎の場合、どんな治療が必要となるのでしょうか?また、歯髄炎とはどういった状態なのでしょうか?
歯の神経組織の炎症、歯髄炎とは
歯髄炎とは、歯の奥にある歯髄という神経組織が炎症を起こした状態のことです。歯髄炎になる原因は以下のことが考えられます。
細菌感染
虫歯で神経まで侵された場合、歯周病の炎症が神経まで届いた場合に起こります。そのほかにもいくつかの原因が考えられますが、最も多い原因はやはり「虫歯」です。
なんらかの外的刺激
歯が割れている・ヒビが入っているといったことのほか、歯ぎしりや歯科治療の際の削る時など、刺激によって起こることがあります。
根管治療
根管治療とは、簡単にいうと歯の根っこ部分まで治療することです。
虫歯で神経まで侵された歯の根管治療を行う時には、まず、炎症を起こした神経組織を取ります。それから歯の中に虫歯の細菌が残らないように根っこの先まで丁寧に除去、その後、歯の中を洗浄・消毒を行い、最後に細菌が侵入できないように、根っこ用の詰め物を根っこの先まで緊密に詰めます。
そして、もう一度その歯で噛めるように、根っこの上に土台をつくり、最後にかぶせものをする治療方法のことです。かぶせものは銀歯だったり、セラミックだったり、患者さんが選択できます。
歯の根っこ、奥の方の治療となりますので、見えづらく、また根っこは曲がりくねっていますので、治療は難易度が高く、回数もかかりますが、虫歯の細菌が残っていると、根っこの中で細菌が増え、痛みが再発してしまうので、きちっと最後まで治療を終えることが大事です。また、レーザーやマイクロスコープ、専用の歯を削る機器、特別な薬剤などを使って治療する歯科医院もあります。
ドックズベストセメント治療
ドックズベストセメント治療とは、虫歯を削って取り除くのではなく、歯の中で細菌を殺菌する治療方法のことです。
まず、患部の汚れを洗浄します。その上でドックズベストセメントという練ったものを充填し、上から封鎖します。ドッグズベストセメントに含まれる銅イオンと鉄イオンの殺菌力により、虫歯に侵された歯であっても神経を抜かなくてもよい可能性が高まります。
3Mix法
3つの抗菌剤によって、虫歯の細菌を殺菌する方法です。細菌に感染した歯を全部削り取らずに、まずは薬により殺菌してから、神経手前の歯を残して詰めるので、虫歯に侵された歯であっても神経を抜かなくてもよい可能性が高まります。結果的に歯の寿命も長くなります。
歯が痛くなった時の対処法として考えられるもの
痛みの原因がわかったとしても、急にやってくる痛みにはどう対応するのがよいのでしょうか?考えられる方法を2つ挙げてみます。
痛み止めを服用
急な痛みの場合、自宅にある痛み止めを飲む方法があります。痛み止めには色々な種類がありますので、もしドラッグストアなどで購入する場合は薬剤師さんと相談してから購入、服用するようにしてください。
患部の冷却
親知らずが痛いときや、歯茎が腫れて痛いときは、炎症で患部も熱をもっていたりするので、冷やすと楽になることもありますが、虫歯から神経が炎症を起こしているときには、刺激を加えることになり、かえって症状を酷くする場合があります。
突然歯が痛くなることのないよう予防ケアを取り入れよう!
「歯が痛い」というのは、時には頭痛も伴うこともあり、とても不快なものですね。痛み止めで痛みは取れても、それは一時的なもので治ったことにはなりません。忙しくても、少しでも早く歯科医院を受診することをおすすめします。
歯の痛みの原因はさまざまで、最悪の場合には抜歯が必要なものもあります。早期発見ならば、簡単な治療で終わることもありますが、歯の奥の神経まで虫歯が至っている歯髄炎や歯が割れているといった場合には、さらに治療が長引くことも考えられます。
どんな病気でも早期発見・早期治療が大切です。また、歯の場合には日頃のお手入れや、定期的に歯医者さんに通うことも、お口の中の病気を未然に防ぐことに役立ちます。次回からは定期検診を積極的に受けて、虫歯・歯周病などを予防しましょう。
歯の痛みでおすすめの歯医者さん 関西編
白石デンタルクリニック
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