親知らずは抜歯するべき?しないほうが良い?
誰もが一度は親知らずに悩まされたことがあるのではないでしょうか?
親知らずがあることは分かっていても痛みをほとんど感じない場合、抜歯する必要があるのかどうか迷ってしまいます。
また、親知らずを抜こうと決めていながら、抜歯する痛みが怖くてなかなか踏み出せない方もいらっしゃるでしょう。
しかし、親知らずは必ず抜歯しないといけないという訳ではありません。
むしろ、親知らずを抜歯せずに残しておいたほうが良いという場合もあるのです。
そこで今回は、親知らずを抜歯するメリットやデメリット、抜歯する際の痛みなど、親知らずの抜歯についてMedical DOC編集部がお届けします。
この記事の監修ドクター:
喜島 裕剛 歯科医師 きじま歯科医院 院長
目次 -INDEX-
親知らずとは?
親知らずが生える人と生えてこない人がいる
親知らずは第3臼歯とも言われていて、上下左右大臼歯の一番奥に生えてきます。
親知らずが生えてくるのは、大体平均10代後半〜20代前半頃です。
しかし、まれに30代〜40代頃に生えてくる場合もあります。
親知らずは、必ず上下左右1本ずつ計4本生えてくるという訳ではありません。
中には、1本も親知らずが生えてこないという方もいて、その割合は4人に1人といわれています。
また、4本の内の数本のみが生えてくる場合もあります。
親知らずは痛い?
「親知らずは痛い」という声を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
親知らずは歯肉を押し上げて生えてくるため、その時に歯肉を噛むことで、痛みを伴います。
また、親知らずの周りに食べカスや歯垢などの汚れが溜まってしまうと、歯茎が炎症を起こし、強い痛みを感じる場合があります。
ひどくなると、発熱や大きな腫れを伴う場合もあります。
その他、親知らずの生え方によっては、対抗する歯茎を噛んでしまったり、隣の歯へ強い圧力がかかることによる痛みを感じたりすることがあります。
親知らずは、抜歯した方が良いと言われる理由
虫歯や歯周病になりやすい
親知らずが横向きや斜めに生えている場合は歯ブラシが入りにくく、食べカスや汚れが詰まりやすくなります。
歯ブラシで歯を十分に磨けないと、汚れを取り除くことができず、虫歯や歯周病を引き起こしてしまう原因となります。
また、親知らずの歯だけではなくその隣の歯も虫歯になってしまいます。
その他、親知らずの周りに溜まった汚れが原因で強い口臭を発生させる場合もあります。
したがって、親知らずは抜いておいた方が良いと言われています。
顎関節症になる恐れがある
親知らずが原因で噛み合わせが悪くなると、顎の負担も偏ってしまい、顎関節症を引き起こす場合があります。
顎関節症が酷くなると、頭痛、腰痛、肩こりなどを引き起こすケースもあります。
顎関節症の主な症状として、顎の痛み、口を大きく開けられない、口を動かす時に顎からカクカクやジャリジャリといった音がなる、などが挙げられます。
これらの症状が見られる場合、早めに受診することをおすすめします。
親知らずの治療方法
親知らずを抜歯するまでの流れ
親知らずを治療するのにかかる時間は、親知らずの生え方にもよりますが、30分~60分程度です。
まずは、レントゲンやCTを撮影して親知らずの検査を行います。
検査では、親知らずの生え方や骨の状態などを見て治療の計画を立てていきます。
親知らずを抜歯した方が良いと判断された場合、麻酔をしてから専用の器具で抜歯を行います。
親知らずの生え方によっては、骨を削ったり歯を割ったりした後に、歯を歯茎から引き離します。
歯を抜いた後は消毒し、糸で傷口を縫います。
予後観察も含めた治療完了までの目安は、歯を抜いてから約1~2 週間後といったところでしょう。
てから歯を歯茎から引き離します。歯を抜いた後は、糸で傷口を縫います。抜糸まで消毒を行い、歯を抜いてから約1週間後といったところでしょう。
親知らず治療にかかる費用
親知らず治療にかかる費用は、親知らずの生え方によって変わります。
親知らずが真っ直ぐに生えている場合の治療費は、3,000円ほど。
横向きに生えているなど歯茎を切開する必要がある場合は、5,000円前後。
完全に親知らずが歯茎の中に埋まっている場合、5,000円~7,000円ほどの治療費がかかります。
親知らずを抜歯する際の痛みはある?
親知らずを抜歯する際は、麻酔の注射が痛いと思われている方も多いかと思います。
しかし、表面麻酔を塗ってから注射針を刺しますので、痛みはほとんどありません。
まず、歯茎に表面麻酔をして、その上から注射針で局所麻酔を行います。
こうすることで、注射針が歯茎に刺さる痛みを和らげてくれます。
治療中は局所麻酔が効いているため、ほとんど痛みは感じられません。
しかし、麻酔が十分に効いておらず少しでも痛みが感じられるようなら、その旨を医師に伝え、適切な処置を取ってもらいましょう。
親知らず抜歯後の痛みや腫れ
親知らずを抜いた後に多い症状は、治療箇所が大きく腫れ上がるケースです。
この腫れは、大体3~5日程でおさまります。
しかし、激しい運動を行ったりお風呂に長くつかったりすると血行が良くなるため、痛みを感じやすく、また、歯を抜いた日にうがいをしてしまうと傷が治るスピードを遅くしてしまいます。
そのため、歯科医師から「抜歯後はできるだけ安静にするように」と伝えられます。
痛みや腫れを和らげるためには、治療箇所を冷やすと良いでしょう。
ビニール袋などに氷を入れて、夜寝るときくらいまで休み休み冷やすことが大切です。
親知らずを抜いた次の日は、たとえ腫れていても冷やさないようにしてください。
親知らずを抜いた後の腫れは、抜いた場所が治っていくときの反応です。
抜歯当日は、冷やしても良いですがその次の日からは冷やすと血行が悪くなってしまって、逆に治りを妨げる事に影響します。
だから冷やすのは歯を抜いた日だけにしてください。
まれに、抜歯から1週間以上痛みが続く場合もあります。
抜歯後は治療した部分に穴ができますが、通常この穴は血液で覆われ、自然治癒力を高めます。
しかし、ドライソケットといって血液で覆われずに骨がむき出しになる場合もあります。
強い痛みが長く続く場合は、このドライソケットになっている可能性が高くなりますので、早めに受診されることをおすすめします。
ドライソケットにならないためには、1日に何度もうがいをし過ぎないことが大切です。
親知らずの抜歯は出来るだけ早めに!
ここまで、親知らずについてご紹介してきました。
親知らずが気になる方は、すぐに抜歯が必要かどうか受診することをおすすめします。
親知らずは必ずしも抜歯を前提としません。
しかし、歯科で抜歯が必要と判断された場合は、できるだけ早めに治療を始めましょう。
親知らずが原因で虫歯や歯周病を発症していたり、炎症を起こしていたりする場合、放置しておくと親知らずに隣接した歯も失なってしまう恐れがあります。
抜歯する痛みが不安な方も多いかと思いますが、治療中は麻酔を行い、治療後は痛み止めを飲んだり冷やしたりすることで、痛みを抑えられます。
ただし、抜歯後の腫れは大体3~5日続きますので、仕事や学校が休みの時に治療することをおすすめします。
まずは、歯科を受診して、じっくりと親知らずの治療計画を立てましょう。
親知らずは、口内環境を破壊する一因になり得ます。
親知らずの頭が出てきた時点で、一度、歯科医院の診断を受けてみてはいかがでしょうか。
記事でもさまざまなリスクに触れていますが、私なりに危惧している点は「かみ合わせ」の問題です。
親知らずが歯全体を横から圧迫することで歯並びを乱し、いままでのように食事をすることができなくなるかもしれません。
また、親知らずが原因となる虫歯で多いのは、親知らずの一つ手前にある奥歯です。
もし抜歯ということになれば、対抗する歯が伸びすぎてきたり、歯並び全体が歯の抜けた方向へずれてきたり、「かみ合わせ」を狂わせる結果になりかねません。
こうしたリスクを、影響が出ない段階で確認しましょう。
監修ドクター:喜島 裕剛 歯科医師 きじま歯科医院 院長
親知らず治療でおすすめの歯医者さん 近畿編
きじま歯科医院
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