「ホームホワイトニング」「オフィスホワイトニング」それぞれのメリット・デメリットを解説
自宅でおこなう「ホームホワイトニング」と歯科医院でおこなう「オフィスホワイトニング」。歯のホワイトニングをしたいと思っても、どちらのホワイトニングが自分に合っているのか分からず行動に移せないという方も多いのではないでしょうか。それぞれのホワイトニングにはどのような違いがあるのか、選び方のコツも含めて歯科技工士の黒澤史織さんに解説していただきました。
著者:
黒澤 史織(歯科技工士)
共著者:
石川 聡(つだぬまオリーブ歯科クリニック 院長)
ホワイトニングの原理と種類
編集部
ホワイトニングは、どのような原理で歯を白くしているのですか?
黒澤さん
歯の表面に専用の薬剤を塗って歯の色を決めている色素を化学反応で細かく分解して白くしていきます。薬剤の成分が歯の表面だけでなく歯の内部(象牙質)にまで浸透し、ホワイトニング後は透明感のある明るく白い歯になります。ホワイトニングの方法には、大きく分けて「ホームホワイトニング」と「オフィスホワイトニング」の2種類があります。
編集部
それぞれのホワイトニングについて教えてください。まずは「ホームホワイトニング」からお願いします。
黒澤さん
自宅でおこなうホワイトニングのことをホームホワイトニングといいます。歯科医院で自分専用のマウスピースを作成してもらい、その後は自宅でホワイトニングをおこなっていただきます。ホームホワイトニングで使用する薬剤は低濃度の過酸化尿素で、これをマウスピース内面に塗布して毎日2時間程度マウスピースを装着します。マウスピースを作成するために歯科医院に行く必要がありますが、その後は通院の手間がほとんどいらないため、通院する時間がなくマイペースにホワイトニングをおこないたいという方に向いている方法です。
編集部
オフィスホワイトニングとはどのような方法なのでしょうか?
黒澤さん
歯科医院で、歯科医師または歯科衛生士がおこなうホワイトニングのことをオフィスホワイトニングといいます。歯の表面に薬剤を塗布した後、特殊なライトを照射して白くしていきます。薬剤は高濃度の過酸化水素を使用して、ライトを当てることにより薬剤が活性化するため効果が高まります。
ホワイトニングの選び方
編集部
ホームホワイトニングのメリットとデメリットについて教えてください。
黒澤さん
ホームホワイトニングのメリットは、マウスピースを作成すれば薬剤を購入するだけで何度もメインテナンスが可能な点です。低濃度の薬剤を使用して、徐々に歯の内部(象牙質)から白くしていくので後戻りがしにくく、自然な白さに仕上がります。低濃度の薬剤を使用するので刺激が少なくて知覚過敏になりにくいのもメリットです。デメリットは、薬剤の濃度が低いので、オフィスホワイトニングに比べて白くなるまでに時間がかかる点ですね。また、マウスピースを毎日2時間程装着する必要があるので、マウスピースが苦手な方はオススメしません。
編集部
オフィスホワイトニングのメリットとデメリットについて教えてください。
黒澤さん
メリットは、薬剤の濃度が高いため1回の治療で効果が実感しやすいことです。また、歯科医院で歯科医師・歯科衛生士が治療するため、漂白直前の歯面清掃・漂白後の研磨をおこなってくれたり、知覚過敏発生などのトラブルにも迅速に対応してもらえたりすることもメリットと言えます。デメリットは、数回の来院が必要で、1度の診療にかかる時間(チェアタイム)が長い点がデメリットですね。ホワイトニングできる部位は歯の表側がメインとなり裏側はできません。
編集部
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニング、どちらを選ぶべきなのでしょうか?
黒澤さん
生活スタイルに合わせて選択することが良いと思います。結婚式などの重要なイベントを控えている方には、即効性があるオフィスホワイトニングをオススメします。歯科医院に通う時間がない方はホームホワイトニングで時間をかけて後戻りしにくい白い歯を手に入れるのがいいと思います。
自宅でのホワイトニングの効果を高めるためには?
編集部
ホームホワイトニングの効果を高めるためにできることはありますか?
黒澤さん
ホワイトニングは歯の色素を分解して白くします。この時、歯の表面に着色があると歯よりも先に反応してしまい、歯に届く前に分解してしまいます。そのため、歯科医院に行って歯科衛生士に歯垢(プラーク)や歯石をクリーニングしてもらってからホワイトニングをおこなうようにしてください。
編集部
ホワイトニングの前後にしてはいけないことはありますか?
黒澤さん
ホワイトニング後は歯の表面の薄い膜が剥がれて着色しやすい状態になっているので、1〜2日程度は食事制限が必要になります。控えた方が良い飲食物は、カレー、チョコレート、紅茶、コーヒー、赤ワインなどの色の濃いものです。酸性の飲食物(炭酸飲料や柑橘類)は歯を溶かしてしまうことがあります。紙タバコもヤニが着色原因になるので、控えた方が良いですね。口紅にも気を付けましょう。
編集部
ホワイトニングの効果を長持ちさせるために必要なことは何ですか?
黒澤さん
ホワイトニングが全て終わったら、歯科医院で歯のトリートメントをすることをオススメします。また、後戻りを防止して長持ちさせるにはセルフケアと歯科医院での定期的なメインテナンスが必要です。普段から着色しやすい飲食物をなるべく避けたり、ホワイトニング歯磨き粉を使ったりすることも効果的です。
編集部まとめ
最も効果的な方法は、「歯の表面に付着している色素をきれいに取り、オフィスホワイトニングを行った後にホームホワイトニングを併用するという方法」ですが、「ホームホワイトニングのみでも継続して行うと必ず結果がでる」とのことでした。注意点としては人工の詰め物や被せものは白くならないとのことです。ホワイトニング後のケアについても詳細に学ぶことができました。本稿がホワイトニングを検討する際の一助となれば幸いです。