「胃カメラの鎮静剤」が効かない”5つの原因”とは?対処法も医師が解説!

胃カメラ検査で鎮静剤が効かない理由とは?メディカルドック監修医が、薬剤の量やアルコール摂取などの原因のほか、鎮静剤の種類や特徴について解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「胃カメラ検査で鎮静剤が効かない」人の特徴はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
木村 香菜(医師)
目次 -INDEX-
胃カメラ(胃内視鏡検査)とは?
胃カメラ(胃内視鏡検査)は、上部消化管(食道・胃・十二指腸)の状態を観察する検査です。胃カメラ検査の方法としては、口から内視鏡を入れる「経口内視鏡」と、鼻から内視鏡を入れる「経鼻内視鏡」の2種類があります。
検査に伴う苦痛を和らげるため、鎮静剤が用いられることがあります。今回の記事では、鎮静剤が効かない理由について解説します。
胃カメラ検査の鎮静剤が効かない理由とは?
胃カメラの時に使用する内視鏡の太さは、以下のような違いがあります。
・経口内視鏡:8~9mm
・経鼻内視鏡:5~6mm
内視鏡の太さ自体は、以前に比べると細くなっています。しかし、嘔吐感や痛みなどの苦痛がある場合もみられます。そのような方々に対しては、胃カメラ検査時に鎮静剤を使用します。鎮静剤は麻酔の一種で、眠ったような状態で検査でき、嘔吐症状などの検査中における苦痛を軽減する役割があります。
胃カメラ検査では、患者の不安や苦痛を和らげるために以下の鎮静剤が使われます。
1. ベンゾジアゼピン系
例:ミダゾラム、ジアゼパム
特徴:リラックス効果が高く、眠ったような状態で検査を受けられます。
2. デクスメデトミジン
特徴:呼吸を抑制しにくく、軽い鎮静状態を保つのに適しています。
3. プロポフォール
特徴:効果が速く、深い鎮静が得られますが、呼吸や血圧への影響に注意が必要です。
こうした鎮静剤は、患者の体質や状態に合わせて選ばれます。しかし、以下のような鎮静剤が効かない理由もあるため、注意が必要です。
鎮静剤の量が少ない
鎮静剤は、それぞれの種類ごとに目安量があり、患者の年齢、性別、体重などに基づいて適切な量が投与されます。鎮静剤が適正量よりも少なかった場合は、効果が軽減する場合があります。ただ、効果が低いからといって、過剰に投与してしまった場合は、副作用が出てしまう危険性が高まるため注意が必要です。
鎮静剤の効果が出るまでの時間が足りない
鎮静剤は投与しても、すぐに効果が出るわけでなく、種類によって効果が出るまでの時間に差があります。十分な鎮静状態になる前に検査が始まってしまうと、効果が感じにくい場合があります。鎮静剤の効果を感じない場合は、鎮痛剤が出るまでの時間調整や、薬剤の種類・量の見直しなどを行います。
アルコールをたくさん飲んでいる場合
ベンゾジアゼピン系の薬剤は、脳内に作用する経路がアルコールと同じといわれています 。そのため、日常的にたくさんアルコールを摂取している方の場合、ベンゾジアゼピン系の鎮静剤が効きにくい場合があります。
心理的要因
胃カメラへの強い不安や緊張があると、鎮静剤が効きにくいことがあります。事前に医師に不安を相談しましょう。
薬剤の種類が合っていない
胃カメラの時に使用する鎮痛剤は、先ほどご紹介したようにさまざまな種類があります。鎮静剤にはミダゾラムやプロポフォールなど複数の種類があり、患者ごとに適したものを選ぶ必要があります。各個人に合ったものではない場合は、効果が得られにくくなります。
「胃カメラ検査の鎮静剤が効かない理由」についてよくある質問
ここまで胃カメラ検査の鎮静剤が効かない理由について紹介しました。ここでは「胃カメラ検査の鎮静剤が効かない理由」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
胃カメラの鎮静剤が効かない際はどうすればいいのでしょうか?
木村 香菜 医師
鎮静剤の量が不足している可能性があるため、医師に相談し、適切な量を調整してもらうことが重要です。また、体質的に鎮静剤が効きにくい方もいるため、異なる種類の鎮静剤を組み合わせて使用することが推奨されます。特に、普段から抗不安薬や睡眠薬を服用している方は、鎮静剤が効きにくい場合があるため、医師に一度相談しましょう。
胃カメラの鎮静剤はどれくらいで効き始めるのでしょうか?
木村 香菜 医師
一般的に数分後で効果が現れます。しかし、効き始めるまでの時間には個人差があり、体質や体調、使用する薬剤の種類によっても異なります。なお、鎮静剤の作用時間は約1時間程度です。鎮静剤の効き方に不安がある場合は、事前に医師と相談し、自分に適した方法を選ぶことが重要です。
まとめ 胃カメラで鎮静剤を使用するメリットは多い
胃カメラで鎮静剤を使用すると、患者が持つ検査時の不安感が軽減するだけでなく、医師も余裕を持てるため、検査の質も上がるなど多くのメリットがあります。ただ、鎮静剤は効きにくい場合やデメリットも少なからず存在します。そのため、胃カメラを行う前に、詳細な情報を医師に伝えるようにしましょう。定期的な胃カメラ検査を行うことで、胃がんなど多くの病気の早期発見と治療を行うことができます。
「胃カメラ」の異常で考えられる病気
「胃カメラ」から医師が考えられる病気は9個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
これらの病気は胃カメラ検査によって発見できます。定期的な検査を受けることで、早期発見に繋がります。また、小さな範囲の腫瘍であれば、その場で生検と治療を兼ねて摘出することが可能です。




