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脱肛の症状・原因・治療方法についてご案内 2018.06.29

脱肛(読み方:だっこう)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長

脱肛とは

「脱肛」とは肛門や直腸粘膜が肛門外に飛び出してしまうという症状です。

引用:ららぽーと横浜クリニック おしりの日帰り手術.jp
http://www.1day-surgery.jp/20171101-2/

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長監修ドクターのコメント
脱肛とは、直腸の下部分(肛門より)が、肛門の外に脱出してしまうことです。最も多い原因が内痔核、いわゆるいぼ痔で、便秘などが原因で、内痔核が進行して起こることが多いといわれています。よく似ている症状に高齢の女性に多い直腸脱があり、専門家でも診断が難しい場合もあります。直腸脱の場合は、骨盤を支える筋肉の衰えが原因の場合があり、老化に伴い悪化する場合が多く、基本的に手術治療が必要になるため、注意が必要です。

脱肛の症状

軽症の間は排便後、自然に戻るか、指で押すと中に引っ込みます。
しかし、次第に習慣性になって戻りにくくなり、悪化すると歩いている時や、立ち上がろうとする時、咳やくしゃみなど、わずかに腹圧がかかっただけで脱出するようになります。
脱出部分は皮膚や下着とすれ合ったりして炎症を起こし、痛みや出血を伴います。いつも脱出していると、粘液がもれ続け、周囲の皮膚がただれてかゆみを起こします。

引用:ヒサヤ大黒堂
https://www.hisayadaikokudo.com/case/case_dakkou.html

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長ドクターの解説
はじめは、排便の際などお腹に力を入れた際に肛門から内痔核が脱出します。その後悪化すると、脱出が継続し、元に戻らなくなってきます。その状態が脱肛といわれており、内痔核の嵌頓とはちがう状態です。

脱肛の原因

「痔核」は「イボ痔」ともいわれ、肛門を閉じるクッション部分がうっ血して腫れあがり、排便時に出血するものです。放置すると痔核が肛門の外に脱出する「脱肛」を引き起こします。

引用:洛和会音羽病院
http://www.rakuwa.or.jp/otowa/shinryoka/koumon.html#jikaku

脱肛の検査法

脱肛の診断には、安静時だけでなく「怒責診(トイレで力んだ状態での診察)」が重要です。力んだときだけ脱肛が起きる方は、そのときの肛門の写真をスマホなどで撮影して、持ってきていただけると助かります。

引用:洛和会音羽病院
http://www.rakuwa.or.jp/otowa/shinryoka/koumon.html#jikaku

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長監修ドクターのコメント
上述のとおり、直腸脱や内痔核嵌頓など他の疾患との鑑別が大切です。診察時には脱出していないこともあり、また脱出していないと、正確な診断は難しいため、脱出しているときの形状、大きさなどが大切になります。可能であれば、撮影などで写真を持参いただくと、診察の助けになります。

脱肛の治療方法

軽度の状態で受診していただければ、外用薬や内服薬で症状を抑えることができますが、出血が続いたり違和感や脱出が続いたりする場合には手術治療が必要となります。
近年、痔核を切除せず注射で硬化させる治療法(ジオン注治療)もあり、病態によって選択できます。

引用:みつわ台総合病院
http://www.mitsuwadaibyoin.or.jp/department/surgery-special2.html

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長監修ドクターのコメント
まずは保存的治療:①生活指導で便秘の予防(運動、飲水、排便習慣の是正など)や排便時のいきみをしないように指導すること、必要であれば便をやわらかくする内服薬を処方いたします。②内痔核に対し、内服薬や肛門からの軟膏を処方します。保存的治療で7~8割の方は改善しますが、それでも改善しない場合やご本人の不快感が強い場合、再燃を繰り返す場合には外科手術をお勧めします。


この記事の監修ドクター

寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長寒河江 三太郎 医師 厚木胃腸科医院 院長

PROFILE

平成19年 北里大学医学部医学科卒業。
平成19年 北里大学医学部医学科卒業。国際親善総合病院にて初期研修後、慶應義塾大学一般・消化器外科教室入室。
平成21年 稲城市立病院 外科。
平成22年 平塚市民病院 外科。
平成23年 慶應義塾大学病院 一般・消化器外科。
平成27年6月 厚木胃腸科医院院長。
日本消化器内視鏡専門医。日本外科学会専門医。日本医師会認定産業医。日本禁煙学会認定指導医。