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食道憩室の原因・症状や治療方法をご紹介

食道憩室(読み方:しょくどうけいしつ)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
町田 宏 医師(まちだクリニック 院長)

食道憩室とは

食道憩室とは、食道の壁がポケット状に外側にふくらんだものをいいます。食道憩室には、食道の蠕動運動の異常によって食道内圧が高まり、押し出されてふくらんだもの(ツェンカー憩室、横隔膜上憩室)と、食道周囲の組織の炎症や癒着が原因で引っ張られてできるもの(ロキタンスキー憩室)があります。

引用:東海大学医学部消化器外科
http://eso-ges.med.u-tokai.ac.jp/outcome/esophageal_diverticula.html

町田宏 医師 まちだクリニック 院長ドクターの解説
食道憩室とは、食道の一部分がポケットのように外側に膨らむ病気です。多くの方は無症状でこの病気にかかっていることに気が付きません。
この病気には先天性のものと後天性のものがあります。また原因によって、内圧性憩室(=ツェンカー憩室)と牽引性憩室(=ロキタンスキー憩室)、横隔膜上憩室に分けられます。
・内圧性憩室(=ツェンカー憩室)
食道の内圧が高まり、押し出されてふくらんだもの。ツェンカー憩室は健康診断で発見されることが多く、無症状の場合は特に治療の必要はありません。
・牽引性憩室(=ロキタンスキー憩室)
食道周辺の組織に炎症が起き、癒着が原因で引っ張られてできるもの。元々の原因になった疾患を特定し、治療することが必要になる場合があります。
・横隔膜上憩室
横隔膜のすぐ上で起こり、通常は運動障害(アカラシアや食道けいれんなど)に伴って生じます。横隔膜上憩室が症状を引き起こすことは稀です。

食道憩室の症状

ツェンカー憩室や横隔膜上憩室は健診で発見されることが多く、無症状の場合は特に治療の必要はありません。しかし、圧力がかかり続けることで次第に大きくなり、異物感、嚥下痛、嚥下困難、胸痛、出血、破裂の原因となることがあります。

引用:東海大学医学部消化器外科
http://eso-ges.med.u-tokai.ac.jp/outcome/esophageal_diverticula.html

町田宏 医師 まちだクリニック 院長ドクターの解説
ほとんどの方の場合は無症状です。人間ドック等でバリウムを飲んだ時などに見つかるときが多いです。しかし、ポケット部が一定の大きさになると、飲み込んだものがうまく落ちていかないとか、ゲップしたときに食べたものが少し上がってくるといった症状が出てくることもあります。もしこういった症状がある場合は、専門の医療機関を受診されるのが望ましいでしょう。

食道憩室の原因

食道憩室にはいくつかの種類があります。原因はそれぞれ異なりますが、いずれも嚥下と筋肉弛緩(しかん)との協調異常に関係していると考えられます。食道憩室の大半は、食道けいれんやアカラシアなどの食道運動障害に伴って起こります

引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/03-消化器の病気/食道の病気と嚥下障害/食道憩室

町田宏 医師 まちだクリニック 院長ドクターの解説
食道憩室には、先天性のものと後天性のものがあります。
後天性のものは憩室ができた場所によって異なりますが、最も多いのは「結核性リンパ腺炎」といわれます。リンパ腺に炎症が起き食道まで広がることによって、憩室ができてしまいます。
その他、食道のけいれんや、アカラシアなどの食道運動の障害、原因が不明の場合もあります。
なお、この病気に関しては、偶然人間ドックや健康診断の時に見つかることが多いです。

食道憩室の検査法

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)やバリウムによるレントゲン(上部消化管造影検査)で診断されます。無症状のかたは検診やドックの検査でみつかることもあります。

引用:千葉大学大学院医学研究院先端応用外科学
http://www.academic-surgery.jp/clinic_01_04.html

食道憩室の治療方法

症状がなければ、一般にはそのままで、治療の必要はありません。炎症、出血、圧迫等による症状があって困る場合には、手術により憩室を切除あるいは形成しますが、手術が必要となることは多くありません。

引用:千葉大学大学院医学研究院先端応用外科学
http://www.academic-surgery.jp/clinic_01_04.html

町田宏 医師 まちだクリニック 院長ドクターの解説
基本的には、食べ物を飲み込むときに障害にならないなど、特に症状がなければ治療せずに様子を見ます。一方症状が重い場合(出血している場合や炎症がひどい場合等)や、憩室が大きい場合は手術により憩室を切除したり、食道に縫い縮めることもありますが、これは非常にまれなケースです。
もしこういった症状が出たり、気になることがございましたら、他の病気にかかっている可能性もあるので、念のため専門の医療機関を受診されたほうがいいでしょう。


この記事の監修ドクター

町田 宏 医師 まちだクリニック院長町田 宏 医師
まちだクリニック 院長

PROFILE

●経歴
昭和41年 沖縄市生まれ
平成3年 昭和大学医学部 卒業
昭和大学藤が丘病院(神奈川県横浜市)外科
亀田総合病院(千葉県鴨川市)外科
横浜旭中央総合病院(神奈川県横浜市)外科
唐沢病院(北海道旭川市)
中頭病院・ちばなクリニック(沖縄県沖縄市) 健康管理センター長
平成26年6月 まちだクリニック 開設
●資格・認定
等医学博士日本外科学会 認定登録医
日本消化器外科学会 認定医
日本消化器内視鏡学会 専門医
日本糖質制限医療推進協会 会員
湿潤療法(モイストケア)を推進する会 会員
●内視鏡検査実績
胃カメラ 22,000件以上
大腸カメラ 7,000件以上