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細菌性腸炎(細菌性急性胃腸炎)の症状や原因、治療方法について

細菌性腸炎(細菌性急性胃腸炎)(読み方:さいきんせいちょうえん(さいきんせいきゅうせいいちょうえん))とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
もりのぶ小児科 森 伸生 医師

細菌性腸炎(細菌性急性胃腸炎)とは

細菌性胃腸炎は食中毒として起こることが多く、夏期は特に注意が必要です。腹痛、下痢が主症状で、嘔吐は原因菌により異なりますが、伴ってもウイルス性胃腸炎よりは軽度なことが多いです。発熱もしばしばみられ、血便をよく伴います

引用:加古川医師会
http://www.kakogawa.hyogo.med.or.jp/memo/no-195-「細菌性胃腸炎」

もりのぶ小児科 森 伸生 医師監修ドクターのコメント
細菌性腸炎は、サルモネラ菌、カンピロバクター菌、病原性大腸菌(O157)などが代表的な病原体で、夏から初秋にかけて多く発症する傾向があります。細菌性腸炎では、サルモネラ菌、カンピロバクター菌、病原性大腸菌O157などに汚染された食べ物が十分に調理されていない場合や、料理する人の手洗いが不十分な場合などに食品を介して経口感染します。特に夏から初秋にかけては、バーベキュー、キャンプ等の、食中毒が起きるリスクのある行動が増えます。調理時のまな板や包丁を介しても感染することがあります。その他、家族内で感染することもあります。そのため、便の処理、特に乳幼児ではおむつ交換などでは衛生的な対応に注意する必要があります。症状としては、発熱、下痢、嘔吐などが見られます。便には血便が混じることもあります。細菌性腸炎にならないようにするには。十分加熱されたものを食べる、新鮮なものを食べる、生食の喫食を控えるといったことが有効です。

細菌性腸炎(細菌性急性胃腸炎)の症状

頻度が高いのは、鶏卵や食肉につくサルモネラ菌による腸炎で、8~48時間の潜伏期のあと、悪心、腹痛、下痢が出現します。カンピロバクター腸炎もよくみられ、おもに鶏肉が感染源で、かぜのような症状が先行します。腸炎ビブリオは魚介類が原因となることが多く、10~18時間の潜伏期のあと、発症します。細菌がつくり出す毒素によって発症するもの代表がブドウ球菌で、感染経路となる食物はさまざまで、潜伏期間は短時間(1~5時間)です。
O-157はベロ毒素を産生する腸管出血性大腸菌の一種で、汚染された食品や水による経口感染、人から人への感染によります。下痢だけでなく血便もみられるのが特徴で、ベロ毒素により急性腎障害、溶血性貧血をおもな症状とする溶血性尿毒症症候群をおこすこともあります。

引用:寿製薬
https://ssl.kotobuki-pharm.co.jp/guide/guide03-12

もりのぶ小児科 森 伸生 医師ドクターの解説
細菌性腸炎の症状としては、発熱や嘔吐、頻回の下痢が現れ、便には血液などが混じり血便が伴うことがあります。また、頻回の下痢により水分が失われるため、脱水症状にも注意が必要です。症状が重い場合は、合併症が生じることもあります。有名な合併症として、病原性大腸菌O157感染症の溶血性尿毒症(HUS)や、サルモネラ腸炎の敗血症や脳症などの重篤な合併症が知られています。

細菌性腸炎(細菌性急性胃腸炎)の原因

大きく分けて、細菌やウイルスが腸管の粘膜に感染することで発症するものと、細菌がつくり出す毒素によって発症するものがあります。

引用:寿製薬
https://ssl.kotobuki-pharm.co.jp/guide/guide03-12

細菌性腸炎(細菌性急性胃腸炎)の検査法

細菌性腸炎の診断は便や腸液を培養して検出する。結果がわかるまで2-3日必要である。 培養の陽性率はあまり高くないため、培養が陰性でも感染性腸炎は否定できない。

引用:日本大腸肛門病学会
http://www.coloproctology.gr.jp/aboutsickness/archives/10

もりのぶ小児科 森 伸生 医師監修ドクターのコメント
細菌性腸炎の検査方法としては、便の培養検査があります。この検査で原因細菌の特定を行います。検査が判明するまでは5日から7日間程度かかりますので、症状などで細菌感染が疑われ、症状が強いときや合併症を伴う時は、検査結果を待たずに適切な治療の開始が大事です。

細菌性腸炎(細菌性急性胃腸炎)の治療方法

感染性腸炎は一般的には自然治癒傾向が強いため、治療の原則は対症療法であり、抗菌薬は必要ないことが多い。下痢に伴う脱水には点滴による輸液を行う。
下痢止めや鎮痙薬は腸管内容物の停滞時間を延長し、毒素の吸収を助長する可能性があり原則的には使用しない。整腸剤や乳酸菌製剤は腸内細菌叢を回復させるために投与する。

引用:日本大腸肛門病学会
http://www.coloproctology.gr.jp/aboutsickness/archives/10

もりのぶ小児科 森 伸生 医師監修ドクターのコメント
細菌性腸炎の治療方法としては、症状が軽い場合は、嘔吐時や下痢時の食事療法や、整腸剤投与があります。食事に関しては、スープやおかゆ等が消化によく、刺激のあるものは避けたほうがいいです。症状や病気の程度が重いとき、合併症を伴っている危険性がある場合などは、抗生剤も投与します。
なお、腸が炎症を起こしているので、腸の動きを止めるタイプの止痢剤は原則不要です。脱水症状が出た場合は、経口補水液の補給も有効です。水分や栄養補給ができます。ただし、症状が重い場合や合併症がある時は入院する必要があります。


この記事の監修ドクター

サンプル太郎 医師 サンプルクリニック 院長もりのぶ小児科 森 伸生 医師

PROFILE

●経歴
関西医科大学医学部卒業
関西医科大学小児科学教室入局
関西医大付属病院、関連病院などで研修
国立感染症研究所 研修
北里生命科学研究所 研究
厚生労働省 医系技官(人事交流)
国際医療研究センター 小児科勤務
中野こども病院 病棟医長
●専門資格
日本小児科学会 専門医
日本感染症学会 専門医
医学博士
●研修・研究学・院外活動
国立感染症研究所 FETP 4期生、北里生命科学研究所
●院外活動
日本小児科学会 社会保険委員会