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眼が少し「かすむ」「まぶしい」・・・眼科を受診したほうがいい?

眼を酷使することが多い現代人は、多少なりとも眼が「かすむ」「まぶしい」という経験をしたことがある方が多いのではないでしょうか。その症状は病気の可能性があるのか、症状があったら眼科を受診したほうがよいのか。そんな疑問を、しんかい眼科クリニックの院長、新海篤先生にご解説いただきました。

監修医師
新海 篤(しんかい眼科クリニック 院長)

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獨協医科大学卒業後、獨協医科大学越谷病院に臨床研修医として勤務。同病院の眼科助教を経て、国際医療福祉大学熱海病院の眼科講師を務める。2018年11月に、静岡県熱海市にしんかい眼科クリニックを開院。日本眼科学会眼科専門医、日本抗加齢医学会専門医、光線力学療法(PDT)認定医、視覚障害者用補装具適合判定医師、身体障害者福祉法第15条指定医師、ボツリヌストキシン療法認定医。

 

ドライアイが原因の場合は、生活改善で効果があることも

編集部編集部

眼が少し「かすむ」「まぶしい」というときは、眼科を受診したほうがいいでしょうか?

新海先生

どちらの症状も、「ドライアイ」や「白内障」の可能性があります。いずれも不快な症状ですし、眼にとってはよくありません。まずは眼科を受診していただいて、原因をはっきりさせてから、それぞれの症状に合った治療をすることが望ましいですね。

編集部編集部

ドライアイの場合、原因は何でしょう?

新海先生

ドライアイは、眼が乾燥することで視界がかすんだり、まぶしいと感じます。その原因は、最近はパソコンやスマホの使い過ぎがほとんどですね。集中しているときは、まばたきの回数が減るため、つねに角膜が空気に触れた状態となって涙が蒸発し、乾燥しやすくなります。

編集部編集部

であれば、まばたきに気をつければ大丈夫でしょうか?

新海先生

初期のころでしたら、それだけで改善することもあります。パソコンやスマホを使うときは、日ごろから適度に眼を休めたり、意識してまばたきしたりすることが大切です。

編集部編集部

ドライアイになりやすい年齢や体質はありますか?

新海先生

年齢と共に涙の分泌量や質は低下していきますので、ドライアイは高齢になればなるほど多くなります。また、若くても眼が乾燥しやすい体質や環境にあると発症します。また、コンタクトレンズをしている方はドライアイになりやすい傾向があります。実は涙には、一番外側から油層、水層、ムチン層の3層があり、そのバランスが大切です。ところが、コンタクトレンズを使っているとこのバランスが崩れやすくなるのです。

編集部編集部

それ以外にも原因はありますか?

新海先生

向精神薬などの薬の影響で、ドライアイになる方もいらっしゃいます。あとは、シェーグレン症候群という涙腺と唾液腺に対する自己免疫性疾患で、強いドライアイを生じる事があります。

編集部編集部

ドライアイになったときに、自分でできる改善方法はありますか?

新海先生

パソコンやスマホの使い過ぎが原因の場合は、まずは使用時間を減らします。コンタクトレンズが原因の場合も、できるだけ使用時間を減らしましょう。また、空気の乾燥はドライアイの症状を悪化させますから、エアコンを使っている場合は風が直接眼に当たらないようにする、加湿器を使用して空気の乾燥を防いでみるなど工夫してみてください。最近は、ドライアイ専用のメガネがありますから、それを使用していただくという手もあります。また、眼を蒸しタオルなどで暖めることも効果的です。


 

目薬は、眼科でドライアイのタイプに合ったものを処方してもらおう

編集部編集部

ドライアイの改善には、市販の目薬ではダメでしょうか?

新海先生

ドライアイと一口にいっても、涙が出にくい方、涙が蒸発しやすい方、涙の3層のバランスが悪い方など、いろんなタイプがあります。そのため、それぞれ治療用の目薬の種類も違ってきますから、様々な成分が少しずつ入った市販薬では、ピンポイントで治療することができません。また、市販の目薬には防腐剤が使われているため、ドライアイの場合は症状を悪化させてしまうこともあります。できれば早めに眼科を受診していただき、ドライアイの原因を検査で確認したうえで、その原因に合った目薬を処方してもらったほうが、治りが早く安全です。

編集部編集部

目薬以外の治療法はありますか?

新海先生

基本的には、涙液の補充や、涙の成分の循環を促進させるお薬など、目的に合わせた点眼薬による治療がメインです。ただ眼の乾燥がひどく、目薬では効果が不十分な場合は、「涙点プラグ」という方法で治療することもあります。

編集部編集部

涙点プラグとは、具体的にどのような治療をするのでしょう?

新海先生

涙は、目頭のところにある涙点という穴から排出され、口のほうに流れていきますので、この涙の穴を涙点プラグで物理的に蓋をすることで、涙が排出されないようにします。それにより涙を眼にとどまらせ、乾燥を防ぐのです。


 

白内障や硝子体混濁が原因の場合は、まずは眼科に相談を

編集部編集部

白内障の場合も「かすむ」「まぶしい」と感じるのはなぜでしょう。

新海先生

白内障とは、虹彩のすぐ下にありレンズの役割をする水晶体が、加齢や糖尿病などが原因で、白く濁ってしまう病気です。そのため、目に見えるものすべてが、すりガラスを通したようにかすんで見えます。また、白く濁った眼に光が当たると散乱するため、まぶしく感じられます。まぶしさの程度は人によりまちまちですが、中には、診察室の灯りでもまぶしいと訴える方もいらっしゃいます。

編集部編集部

白内障が原因の場合、改善方法はありますか?

新海先生

白内障の手術をすることが最善の策です。初期の場合は目薬を使って進行を遅らせる方法がありますが、「かすむ」「まぶしい」といった症状が改善するわけではありませんから、最適な根治療法としては、手術となります。手術は、最近は日帰りでできますから、まずは眼科に相談に行ってみてください。

編集部編集部

「かすむ」「まぶしい」という症状は、ドライアイと白内障以外に原因があることはないのでしょうか?

新海先生

硝子体混濁(しょうしたいこんだく)」の場合も、白内障と同様に「かすむ」「まぶしい」という症状を訴えられることがあります。硝子体とは、眼の奥の内腔をうめる透明なゼリー状の成分です。水とコラーゲンからできていて、眼の部分に衝撃が加えられたときにクッションのような役割を果たしています。この透明な硝子体が、混濁して白く濁ることを硝子体混濁といいます。原因としては、ぶどう膜炎という自己免疫性疾患による炎症などがあります。硝子体混濁の場合も、早めに眼科を受診して治療していただきたいと思います。


 

編集部まとめ

眼が「かすむ」「まぶしい」、という症状は、ドライアイか白内障の可能性があるようです。ドライアイは、眼が乾くことで起こりますが、現代においてはほとんどがパソコンやスマホの使いすぎで、まばたきの回数が減ることが影響しているとのこと。納得です。ドライアイの主な治療法は目薬ですが、こうしたドライアイのタイプによって、治療に効果的な目薬の成分は異なります。そのため、市販薬ではなく、タイプに合った目薬を処方してもらうことが、治療への近道といえます。

白内障の場合は、目薬には進行を遅らせる効果しかなく、治療のためには手術が不可欠です。いずれにしても、「かすむ」「まぶしい」という症状がある場合は、原因を突き止めるために、早めに眼科を受診するのがベストのようです。


 

医院情報

しんかい眼科クリニック

しんかい眼科クリニック
所在地 〒413-0015 静岡県熱海市中央町17-15
アクセス 東海道本線・伊東線「来宮駅」より車で5分
診療科目 眼科

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