大腸ポリープ切除は日帰りでできるって本当なの?

公開日:2021/02/03

大腸のポリープ切除と聞くと、長期の入院が必要なイメージです。スケジュールの調整などが大変で、気になるのになかなか切除ができないと困っている人も多い印象を持ちます。しかし、「亀戸内視鏡・胃腸内科クリニック」の丸岡先生によると、大腸ポリープの切除は日帰りでできるとのこと。日帰り手術の実態や術後の過ごし方について、詳しい話をうかがってきました。

丸岡先生

監修医師
丸岡 大介(亀戸内視鏡・胃腸内科クリニック 院長)

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山口大学医学部卒業。千葉大学医学部附属病院、鹿島労災病院、千葉市立海浜病院にて内科医として勤務。その後、千葉大学医学部附属病院にて、内視鏡センター、消化器内科などで経験を積み、2020年、東京都江東区に「亀戸内視鏡・胃腸内科クリニック」を開院。内視鏡検査や治療を中心とした診療に従事してきた経験を活かし、安定した、質の高い診療をおこなう。医学博士。千葉大学医学部附属病院非常勤講師。日本内科学会認定内科医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本消化管学会胃腸科専門医。

基本的には日帰りでの切除が可能

基本的には日帰りでの切除が可能

編集部編集部

大腸ポリープの切除は、日帰り手術で終わりますか?

丸岡先生丸岡先生

よほど大きなポリープでなければ、基本的に日帰りで切除をおこなっています。当クリニックでは、「コールドスネアポリペクトミー」という治療法を使うことで、日帰り手術を可能にしています。

編集部編集部

コールドスネアポリペクトミーとは、どのような治療法ですか?

丸岡先生丸岡先生

内視鏡検査で見つけたポリープの切除が必要な場合、スネアと呼ばれる金属の輪に病変を引っかけて、周囲の正常粘膜と一緒に取り除く方法です。大腸ポリープを通電して切除する方法もありますが、この方法だとやけどになり、大きな出血の原因になることがあります。大腸ポリープを見つけた際、そのまま切除できるように、検査前にコールドスネアポリペクトミーの治療をおこなうことを、患者さんにご了承していただいています。

編集部編集部

では一方、日帰りで手術できないほどの大きいポリープは、どうするのでしょう?

丸岡先生丸岡先生

入院での切除をおこなうケースとして考えられるのは、やや深いがんが疑われる場合や、かなり大きめのポリープがあった場合です。これらのケースは、日帰りでの手術が難しいですね。なお、病状や病院によりますが、だいたい2~10日ほどで退院できます。

良性でもがんにならないように切除

良性でもがんにならないように切除

編集部編集部

大腸ポリープが見つかった場合、どのような病気が考えられますか?

丸岡先生丸岡先生

まず、大腸ポリープは、「腫瘍性ポリープ」と「非腫瘍性ポリープ」の2つに分けられます。非腫瘍性ポリープの大半は心配がなく、切除をおこなわないことも多いですね。他方、腫瘍性ポリープは良性と悪性に分けられ、悪性はいわゆる大腸がんのことで、良性であっても大腸がんになる可能性があります。

編集部編集部

良性の場合、心配はないのでしょうか?

丸岡先生丸岡先生

良性ポリープでも放っておくと、がんになるリスクを持っています。そのため、内視鏡検査で腫瘍性ポリープが発見された場合は、基本的に良性・悪性問わず切除をおこないます。ポリープを切除することで、大腸がんの発生の抑制と死亡率を低下させることができます。

編集部編集部

大腸の検診は何歳ごろから受けるべきですか?

丸岡先生丸岡先生

40歳を過ぎると、大腸がんのリスクは上がります。男女関係なく、40歳を過ぎたら内視鏡検査を一度受けることをおすすめします。

切除後は検査結果をきちんと聞く

切除後は検査結果をきちんと聞く

編集部編集部

大腸ポリープの切除後に、生活で気をつけるべき点はありますか?

丸岡先生丸岡先生

日帰りだからといって、油断は禁物です。切除当日は安静に過ごし、食事、飲酒、喫煙は制限してください。食事は野菜、果物、乳製品などを避け、炭水化物や肉、魚、豆腐、アルコール類を除く水分の摂取を推奨しています。無理をすると過度の出血など合併症を起こす可能性があり、放置すると血圧低下や心不全の原因になります。切除方法にもよりますが、切除後、3日間はこれらに気をつけて生活してください。

編集部編集部

切除後も通院は必要なのでしょうか?

丸岡先生丸岡先生

切除した大腸ポリープは、病理学的検査をおこないます。それによりきちんと良性か悪性か診断されるのです。結果によって今後のフォローアップが変わってくるため、約2週間後の受診にはきちんと来ていただきたいです。深いがんだった場合などは、追加治療が必要になる可能性もあります。

編集部編集部

定期的な検査も受けた方がいいですか?

丸岡先生丸岡先生

ポリープ切除をおこなった場合、ポリープの種類や数などにもよりますが、翌年から3年後くらいまでには取り残しや新出病変を確認するためにも、検査をした方がいいです。大腸検査で異常がなかった人は、3年に一度くらいのペースで大丈夫だと思います。

編集部まとめ

大腸ポリープが大きかったり、深いがんの可能性が高かったりした場合を除いて、基本的に日帰りでの切除が可能とのことでした。腫瘍性ポリープが見つかった場合は、良性であってもがん化するリスクがあるため、切除をおこないます。切除したポリープは病理学的検査をして、結果により今後のフォローアップが決定します。後日、きちんと診断結果を聞きに行くようにしましょう。

医院情報

亀戸内視鏡・胃腸内科クリニック

亀戸内視鏡・胃腸内科クリニック
所在地 〒136-0071 東京都江東区亀戸2-36-12 エスプリ亀戸4F
アクセス 総武線・東武亀戸線「亀戸駅」 徒歩4分

診療科目 内視鏡内科、胃腸内科、消化器内科、内科