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「喉の奥に赤いできもの」ができる原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

「喉の奥に赤いできもの」ができる原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

喉の奥の赤いできもので、身体はどんなサインを発している?Medical DOC監修医が主な原因や考えられる病気・何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

小正 晃裕

監修医師
小正 晃裕(医師)

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京都大学医学部卒業。循環器内科・臨床不整脈を専門とし、これまで関西電力病院、京都大学医学部附属病院などで勤務。主にカテーテルアブレーション、不整脈デバイス診療に従事。現在は大手企業の専属産業医、複数クリニックで内科外来業務に従事しながら医療DX推進に向けて複数事業を運営中。日本内科学会認定内科医、日本循環器学会認定循環器専門医、日本不整脈心電学会認定不整脈専門医、日本医師会認定産業医。

「喉の奥の赤いできもの」症状で考えられる病気と対処法

喉の奥に赤いできものができた時には、まずはそれ自体に痛みを伴うのかどうかを確認しましょう。次に、他の症状(例えば、発熱や咳、痰、嚥下困難、声がれ、全身倦怠感など)がないか確認します。いずれも症状が軽いのであれば市販薬を使用するなどして数日様子を見ることもできますが、複数の症状が伴う場合や特に痛みが強くて水も飲みこめないような場合には、早めに医療機関を受診することが推奨されます。

喉の奥の赤いできものの症状で考えられる原因と対処法

喉の奥に赤いできものが現れる症状には、いくつかの原因が考えられます。
一般的に多い原因としては、ウイルスや細菌による感染が挙げられます。これらの感染症では、咽頭炎や扁桃炎などの症状として喉の奥に赤いできものが生じることが多いです。また、アレルギーや過度の緊張、声の使い過ぎなどによる喉の刺激や損傷も、赤いできものの原因となることがあります。
自宅でできる簡単な対処法としては、まずは刺激物の摂取を避けることが重要です。アルコールやタバコ、辛い食べ物や熱い食べ物などは喉への刺激となるためなるべく控えましょう。また、うがいをするなど喉を清潔に保ち、水分を十分に取って保湿に努めることも大切です。また、大声を出したりせずに声を休めることで、喉への負担を減らすことができます。
そして症状が治らない場合には、まず受診すべき診療科は内科や耳鼻咽喉科です。症状が重かったり、長引く場合には早めに専門医の診断を受けることが推奨されます。受診時には、症状の始まった時期や痛みの程度、発熱その他の症状の有無、過去の病歴やアレルギーの有無などを医師に詳しく伝えることが重要です。これにより、原因の特定や適切な治療方針の決定に役立ちます。また、症状が感染症によるものであれば、周囲への感染防止のために隔離措置など適切な対応が必要となることもあります。

喉の奥の赤いできものがあって痛い症状で考えられる原因と対処法

喉の奥に赤いできものがあり、それが痛みを伴う場合には、いくつかの原因が考えられますが最も一般的な原因の一つは感染症です。特に、扁桃炎や咽頭炎などの細菌性またはウイルス性の感染が原因でこのような症状が現れることがあります。別の可能性としては、アレルギー反応や過度の声の使用による喉の損傷、または逆流性食道炎による喉への酸の逆流が挙げられます。
このような症状が現れた時の対処法として、まずは喉に刺激を与えることを避けることが重要です。刺激的な食べ物や飲み物を控え、タバコやアルコールの使用を避けることをお勧めします。加湿器を使用して、空気を湿らせることも喉の症状を和らげるのに役立ちます。また、充分な休息を取り、水分を十分に摂取することが大切です。
痛みが強い、あるいは数日以上続く場合、または他にも発熱や全身のだるさなどの症状がある場合には内科や耳鼻咽喉科の診察を受けることをお勧めします。医師は、視診や必要に応じた検査を通じて、原因を特定し適切な治療を行います。特に細菌感染が疑われる場合には、培養検査や抗生物質の処方が必要になることもあります。喉の痛みが感染症によるものであれば、他人への感染を防ぐためにも適切な対応が求められます。

痛くないが喉の奥に赤いできものがある症状で考えられる原因と対処法

喉の奥に赤いできものがあるが痛みがない場合、その原因は多岐にわたります。一般的な原因としては、アレルギー反応やごく軽度のウイルス感染、または環境要因による刺激が考えられます。例えば、空気が乾燥している場所に長時間いると、喉の粘膜が刺激されて赤みを帯びることがあります。また、喫煙や大気汚染などの外部刺激も、喉の奥に赤いできものを引き起こすことがあります。
このような症状の場合、まずは刺激源を避けることが重要です。空気が乾燥している場合は加湿器を使用する、喫煙は控える、空気が悪い環境から離れるなどの対策を取ります。また、十分な水分を摂取し、喉の粘膜を潤すことも効果的です。さらに、アレルギーが原因である場合は、アレルゲンを特定し、それを避けることが重要になります。
症状が持続したり、他の症状(例えば、声のかすれ、呼吸困難など)が伴う場合は、専門医の診察を受けることをお勧めします。この場合、受診すべき診療科は内科や耳鼻咽喉科です。医師は臨床所見や各種検査結果から症状の原因を特定し、必要に応じて適切な治療を行います。症状が軽いものであっても、何かしらの健康問題の兆候である可能性があるため、早めの受診が賢明です。

すぐに病院へ行くべき「喉の奥の赤いできもの」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

嚥下困難や呼吸困難などの症状がある場合は、内科・耳鼻咽喉科へ

喉の奥の赤いできものに関連して、次のような症状が現れた場合は、すぐに病院へ行くべきです。重要な兆候として、強い痛みや嚥下困難、高熱、呼吸困難、持続的な咳、声のかすれ、体重の減少、または出血などが含まれます。これらの症状は、感染症や重度の炎症、または他の深刻な健康問題を示唆している可能性があります。
特に、喉の痛みが強く水も飲み込めない場合や、呼吸に影響を与える場合、緊急性が高まります。また、症状が数日間改善せず悪化する場合も、迅速な医療対応が必要です。
このような場合は、内科や耳鼻咽喉科を受診することが一般的です。医師は症状の詳細な聞き取りと適切な検査を行い、原因を特定し治療を提案します。これらの症状は深刻な病状の初期兆候である可能性が高く、早期の医療介入が重要です。

受診・予防の目安となる「喉の奥に赤いできもの」があるときのセルフチェック法

  • 喉の奥の赤いできもの以外に発熱症状がある場合
  • 喉の奥の赤いできもの以外に飲み込みづらさがある場合
  • 喉の奥の赤いできもの以外に息切れ、呼吸困難がある場合

「喉の奥の赤いできもの」の症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「喉の奥の赤いできもの」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

扁桃炎

「喉の奥の赤いできもの」の症状が特徴的な病気の一つに扁桃炎があります。扁桃炎は、喉の奥にある扁桃腺がウイルスまたは細菌によって感染し炎症を起こす状態です。扁桃炎の主な症状には、喉の痛み、赤いできものや白い斑点の出現、嚥下困難、発熱、頭痛、首のリンパ節の腫れなどがあります。
扁桃炎の発症原因は、主に細菌(特にA群β溶連菌)やウイルスによる感染です。感染が原因の場合、他の人への感染リスクもあるため注意が必要です。
扁桃炎の治療方法は、原因によって異なります。ウイルス性の場合は、通常、自己免疫によって治癒するため、対症療法(痛みの軽減、十分な休息、水分補給)が中心です。細菌感染が原因の場合は、抗生物質が処方されることが多いです。
扁桃炎の症状が激しい、特に高熱が続く、嚥下困難がひどい、呼吸困難を感じるなどの場合は、すぐに医療機関を受診するべきです。扁桃炎は耳鼻咽喉科で診断と治療が行われます。受診時には、発症してからの症状の経過や、過去の健康状態について詳しく医師に伝えることが重要です。適切な診断と治療により、扁桃炎は効果的に治療することが可能です。

咽頭がん

咽頭がんは、喉の奥、特に咽頭に発生するがんの一種です。このがんは、声のかすれや嚥下困難、耳痛、喉の痛み、喉の奥にできものや塊が感じられるなどの症状を引き起こすことがあります。特に、喉の奥に赤いできものが見られ、それが長期間持続する場合や大きさが変わる場合は注意が必要です。
咽頭がんの発症原因には、喫煙や過度のアルコール摂取、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染、慢性的な喉の刺激などがあります。特に喫煙者では、発症リスクが高まるとされています。
治療法は、がんの進行度や場所、患者の全体的な健康状態によって異なりますが、手術、放射線療法、化学療法などが一般的です。早期発見・早期治療が極めて重要であり、治療介入の時期によりその成果も大きく異なります。
喉に異常を感じた場合、特に症状が長引いたり、声のかすれが続く、血痰がある、喉に塊を感じる、一方の耳だけに痛みがあるなどの症状があれば、耳鼻咽喉科やがん専門の診療科を受診することが推奨されます。診断には、喉の内視鏡検査、組織の生検、画像診断などが行われます。

ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナは主に小児に見られる感染症で、コクサッキーウイルスやエコーウイルスなどが主な原因です。この病気は、喉の奥や口内に小さな赤いできものや水疱が生じることが特徴的です。これらのできものは痛みを伴うことが多く、発熱や咽頭痛、食欲不振、全身の倦怠感などの症状も引き起こすことがあります。
ヘルパンギーナは日本では夏から秋にかけて特に流行しやすく、ウイルスによる直接または間接的な接触で感染します。主に幼児や学童期の子どもに多く見られ、大人への感染は比較的まれです。
治療については、ヘルパンギーナは特定の抗ウイルス薬に対応しているわけではないため、主に対症療法となります。痛みや発熱を和らげるための薬の使用、十分な休息、水分補給などが含まれ、刺激の少ない柔らかい食事を取ることが推奨されます。
ヘルパンギーナの症状が見られる場合、特に高熱が続く、嚥下困難がひどい、脱水症状が見られるなどの症状がある場合は、小児科の受診が必要です。感染症のため、他の子どもへの感染を防ぐためにも、医師の指示に沿って学校や保育園への出席はしばらく控えるべきです。
ヘルパンギーナは通常、1週間程度で自然に回復することが多いですが、適切な診断と早期の治療介入が早期回復の助けとなります。また、十分な手洗いや衛生管理により、感染の拡大を防ぐことが可能です。

「喉の奥の赤いできもの」の正しい対処法は?

喉の奥の赤いできものの正しい対処法として、まずは喉を刺激する行為(例えば、喫煙や辛い食べ物の摂取など)を避けて十分な水分を摂取し、喉を乾燥から保護することが重要です。加湿器を使用して室内の湿度を高めに保つことも効果的です。
市販薬では、軽度の喉の痛みや炎症には非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や鎮痛剤(例えば、イブプロフェンやアセトアミノフェンなど)が助けになることがあります。市販ののど飴や喉スプレー、トローチなども一時的な痛みの緩和に役立ちます。ただし、これらの薬剤はあくまで一時的な使用にとどめて長期の使用は避けるべきです。特に、症状が悪化する、呼吸困難が起こる、発熱や全身の倦怠感が伴う場合は自己判断せずに、医師の診察を受けることが必要です。
また、喉の奥に赤いできものができている時に積極的に摂取したい栄養素としては、ビタミンCや亜鉛が挙げられます。これらは免疫系のサポートに役立ち、喉の健康を維持するのに効果的です。バランスの取れた食事を心がけ、十分な休息を取ることも、回復を促進します。
症状がこれらの対応によっても改善しない場合、または症状が悪化する場合は、直ちに医療機関を受診してください。特に、喉の痛みが激しい、飲み込みにくい、呼吸に影響がある、高熱がある、長期間症状が続く場合などは、内科や耳鼻咽喉科の専門医の診断と治療が必要です。早期の適切な医療介入により、深刻な症状の進行を防ぎ、適切な治療を受けることができます。

「喉の奥の赤いできもの」症状についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「喉の奥の赤いできもの」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

喉の奥に赤いできものがあるのですが何科の病院を受診すればいいですか?

小正 晃裕小正 晃裕 医師

喉の奥に赤いできものがある場合、受診すべき科は主に内科や耳鼻咽喉科です。特に耳鼻咽喉科では、喉の病変に特化した診断と治療を行うことが可能です。医師は視診や必要に応じて内視鏡検査を行い、できものの原因を特定し、適切な治療を提案します。症状が感染症に関連している場合や、アレルギー、声帯の問題などが疑われる場合にも、耳鼻咽喉科は適切な診療科です。症状が重い、または改善の兆しが見られない場合は、速やかに耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。

喉の奥の赤いできものは病気ですか?

小正 晃裕小正 晃裕 医師

喉の奥の赤いできものが病気を示している可能性はありますが、必ずしも重大な病気とは限りません。この症状は、ウイルス感染や細菌感染による咽頭炎、扁桃炎、アレルギー反応、過度の声の使い過ぎなど、さまざまな原因によって引き起こされます。しかし、同時に他の重要な症状(例えば、長引く声のかすれ、呼吸困難、持続的な痛みなど)が伴う場合、より深刻な健康問題の兆候となる可能性があるため、医療機関の受診が推奨されます。

喉の奥の赤いできものは自然に治りますか?

小正 晃裕小正 晃裕 医師

喉の奥の赤いできものが自然に治るかどうかは、その原因によって異なります。ウイルス感染によるものであれば、通常は身体の自己免疫機能によって数日から一週間程度で自然に治癒することが多いです。しかし、細菌感染による場合や、他の健康問題が原因である場合は、適切な医療介入が必要になることがあります。また、症状が長引く、悪化する、または他の症状が伴う場合は、自然治癒を待たずに医療機関での診断と治療を受けることが重要です。症状の原因を正確に把握し、必要な場合は適切な治療を受けることが、最善の対応策です。

まとめ 喉の奥の赤いできものはそのほかの症状にも注意

この記事では、喉の奥に現れる赤いできものについて、考えられる様々な原因や対処法、受診すべきタイミングと診療科に関する情報を提供しました。このような症状は、ウイルス感染、細菌感染、アレルギー反応など様々な原因によって引き起こされる可能性があります。多くの場合、適切な対処と休息によって自然に改善されますが、症状が重い、持続する、または悪化する場合は、医療機関での診察が必要です。
 喉の症状に対しては、一般的には刺激物の摂取を避け、十分な水分を摂取し、必要に応じて市販薬を使用するなどの対応が重要になります。しかし、症状が深刻な場合、特に呼吸困難、持続的な痛み、高熱などを伴う場合は、すぐに内科や耳鼻咽喉科を受診することが重要です。早期の正しい診断と治療によって、症状の改善と回復が促進されます。

「喉の奥の赤いできもの」症状で考えられる病気

「喉の奥の赤いできもの」から医師が考えられる病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

内科系の病気

喉の奥の赤いできものについては、その数や大きさ、痛みの有無や他の症状が診断に重要です。症状が持続したり悪化する場合には早めに医療機関を受診するようにしましょう。

「喉の奥の赤いできもの」に似ている症状・関連する症状

「喉の奥の赤いできもの」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

喉の奥の赤いできものに関連する症状としては以上のようなものが挙げられます。これらの症状は様々な病気で認められるため、症状だけで判断するのが難しいケースも多いです。症状が長引いたり、ひどくなるようなら医療機関を受診して精密検査を受けるようにしてください。