「足の親指がしびれる」原因はご存知ですか？考えられる病気も医師が徹底解説！

足の親指がしびれる時、身体はどんなサインを発しているのでしょうか？Medical DOC監修医が考えられる病気や何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

監修医師：
柏木 悠吾（医師）

「足の親指がしびれる」原因と対処法

足の親指がしびれるという症状は誰しもが経験しうる症状です。同じ指の痛みでもそこには様々な原因があります。足の指の痛みの原因と、痛みが出た際の注意点や対処法について解説していきます。

足の親指がしびれる原因と対処法

足の親指がしびれる場合、神経の圧迫や血行不良が原因であることが多いです。原因としては、糖尿病性神経障害、椎間板ヘルニア、または足部の神経障害（モートン病など）が考えられます。症状が繰り返される場合や長引く場合は、整形外科や神経内科の受診をおすすめします。急激な痛みや感覚が全くない場合は緊急性が高いため、すぐに医療機関を受診しましょう。

足の親指が片方だけしびれる原因と対処法

片方の足の親指だけがしびれる場合、局所的な神経の圧迫や損傷が疑われます。考えられる病気には、坐骨神経痛や末梢神経障害などがあります。また、特定の靴の使用や歩き方の癖が原因となることがあります。まずは靴を見直し、足にフィットするものを選ぶことが重要です。また、座ったまま足を上げて血流を改善することで、症状が軽減する場合があります。症状が片側だけ続く場合や悪化する場合は、整形外科で神経の状態を調べることが必要です。

ストレスで足の親指がしびれる原因と対処法

ストレスが原因で足の親指がしびれる場合、体の緊張によって血流が悪化し、神経に影響を与えることがあります。このような場合、深呼吸や軽いストレッチ、リラックスできる環境を整えることで症状が緩和されることがあります。ストレスによる影響が長期的に続くと、筋緊張やそれに伴う慢性的な血行不良を引き起こす可能性があるため注意が必要です。しびれが頻繁に起こる場合やほかの体の部位にも影響が出ている場合は、神経内科や心療内科での相談を検討してください。

ずっと足の親指がしびれる原因と対処法

足の親指のしびれが長期間続く場合、慢性的な神経障害や血流障害が疑われます。糖尿病や動脈硬化などの持病がある場合は、それがしびれの原因となることがよくあります。まず、足を温める、適度な運動で血流を促進するといった方法で改善を試みてください。ただし、症状が改善しない場合や進行する場合には、整形外科や内科で精密検査を受けることが重要です。特に足先の感覚が鈍くなり、知らぬ間に傷ができている場合は早急な対応が必要です。

足の親指がしびれて痛みもある原因と対処法

足の親指がしびれ、さらに痛みを伴う場合、神経の損傷や炎症が進行している可能性があります。モートン病や腰椎椎間板ヘルニア、痛風が原因となることが多いです。これらは、自然には痛みが改善しないことも多く、痛みが強い場合や、歩行に支障をきたす場合は整形外科で診察を受け、適切な治療を受けることが重要です。放置すると、症状が悪化する可能性があるため、早めの受診が推奨されます。

すぐに病院へ行くべき「足の親指がしびれる」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

しびれが急に現れて、感覚がない、動かない場合は、整形外科へ

しびれが急に現れ、足の親指や周囲の感覚がなくなる場合、神経に重篤な問題が発生している可能性があります。特に、触っても感覚がない、またはしびれが進行している場合は注意が必要です。

受診・予防の目安となる「足の親指がしびれる」症状のセルフチェック法

• ・しびれが1週間以上続く場合
• ・感覚が全くない場合や強い痛みを伴う場合
• ・親指が赤く腫れたり熱を持っている場合

症状が軽度でも、頻繁に起こる場合や生活に支障をきたす場合には、医師に相談することで早期治療が可能になります。

「足の親指がしびれる」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「足の親指がしびれる」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

坐骨神経痛

坐骨神経痛は、腰から足にかけて走る坐骨神経が圧迫されることで痛みやしびれが発生する症状を指します。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などがその原因として考えられます。対処法としては、鎮痛薬や神経ブロック注射が効果的です。リハビリやストレッチで筋肉の柔軟性を高めることも重要で、単に安静にするだけでは改善は難しいです。痛みが1週間以上続く場合や日常生活に支障をきたす場合は、整形外科を受診してください。

糖尿病

糖尿病は、血糖値が高い状態が慢性的に続く病気です。血糖が高い状態を放置すると神経障害や腎臓病、網膜症などの合併症が進行することがあります。治療には、食事療法、運動療法、薬物療法が用いられます。しびれや感覚異常が現れた場合には、糖尿病性の神経障害を起こしている場合があります。手足にしびれが現れた場合には早めに内科または糖尿病専門医を受診し、診断と、血糖値のコントロールを開始することが重要です。

モートン病

モートン病は、足の指の付け根部分にある神経が圧迫されることで、足裏や指先にしびれや痛みを引き起こす疾患です。原因は、ヒールなどの足先が細い靴や、足に合わない靴、長時間の立ち仕事などが挙げられます。対処法としては、足に負担をかけない靴の選択やインソールの使用、炎症を抑える薬物治療が効果的です。症状が長引く場合は、整形外科で神経の状態を確認し、適切な治療を受けることが推奨されます。医療用で、インソールの作成ができる場合がありますので、まずは受診し相談することをおすすめします。

外反母趾

外反母趾は、足の親指が外側に曲がり、付け根の関節が突出する状態です。原因は、ハイヒールやつま先が狭い靴による圧迫、足のアーチの崩れなどが挙げられます。軽度の場合は靴の見直しや運動で症状が改善する場合がありますが、進行した場合はサポーターや装具の使用、場合によっては手術が必要になることがあります。痛みや変形が進行している場合は、早めに整形外科を受診し、症状に適した治療を受けましょう。

末梢神経障害

末梢神経障害は、手足の感覚異常や筋力低下を引き起こす疾患です。原因は糖尿病、ビタミン不足、アルコール依存症など多岐にわたります。対処法としては、原因疾患の治療が最優先であり、必要に応じて神経保護薬やリハビリを行います。症状が進行して日常生活に支障をきたす場合は、神経内科または整形外科での診察を受け、適切な治療を受けることが重要です。

「足の親指がしびれる」症状の正しい対処法は？

足の親指のしびれがあるとき、軽いしびれであれば、市販の鎮痛薬（イブプロフェン、アセトアミノフェンなど）や血流改善を目的とした漢方薬（例えば、桂枝加苓朮附湯）が効果的な場合があります。また、早く症状を改善したい場合は、ぶつけたり、赤く腫れるなどの場合は足の安静を保って、アイシングすることが効果的です。慢性的な痛みであれば、足を高くして血流を促進したり、温かいタオルで足を温める方法が効果的な場合が多いです。応急処置を行っても症状が改善しない場合、神経障害や血流障害が進行している可能性が考えられます。
特に注意すべきは、しびれが1週間以上続く場合、急激に悪化する場合、または痛みや感覚喪失を伴う場合です。これらの症状が見られた場合は、速やかに病院で診察を受ける必要があります。適切な医療機関での診断と治療により、早期の症状改善が期待できます。

「足の親指がしびれる」ときに飲んでも良い市販薬は？

足の親指がしびれる場合、市販薬としては軽い炎症を抑えるイブプロフェンやアセトアミノフェンなどの鎮痛薬が効果的です。血流改善を目的とした漢方薬（例えば、芍薬甘草湯や桂枝加苓朮附湯）も適しています。ただし、しびれが慢性的または進行性の場合は、市販薬だけで対応するのではなく、専門医の診察を受けることが大切です。

まとめ

足の親指のしびれを生じる原因をいくつか紹介しました。
足の親指のしびれの原因はさまざまで、早期治療で改善することも多いです。
症状が気になる方は早めに医療機関を受診すると良いでしょう。

「足の親指がしびれる」で考えられる病気

「足の親指がしびれる」から医師が考えられる病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

足の親指がしびれる原因の多くには、上記に挙げた病気のような神経の圧迫や血行不良が考えられます。

「足の親指がしびれる」に似ている症状・関連する症状

「足の親指がしびれる」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

これらのような症状が改善しない場合には、早めに医療機関を受診するようにしてください。