目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 症状から調べる
  3. 骨・筋肉・関節・腱
  4. 足の甲が痛むのは骨折が原因?医師が対処法や考えられる病気や原因を徹底解説!

足の甲が痛むのは骨折が原因?医師が対処法や考えられる病気や原因を徹底解説!

足の甲が痛むのは骨折が原因?医師が対処法や考えられる病気や原因を徹底解説!

足の甲が痛む時、身体はどんなサインを発しているのでしょうか?Medical DOC監修医が考えられる病気や何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

歌島 大輔

監修医師
歌島 大輔(医師)

プロフィールをもっと見る
整形外科専門医。
山形大学卒業、慶應大学病院整形外科と関連病院で研鑽を積み、現在フリーランス整形外科医として複数の病院で肩関節鏡手術を行っている。さらにインターネットやSNSでの情報発信も行い、YouTubeチャンネル「すごいエビデンス治療」は登録者17万人を越える。

「足の甲が痛む」原因と対処法

足の甲が痛む原因はさまざまです。単なる靴ずれやむくみの場合もありますが、病気が原因となる場合もあります。

  • ・骨折
  • ・腱鞘炎
  • ・リスフラン関節症
  • ・リスフラン靭帯損傷
  • ・痛風

など
整形外科的な疾患が多いことが分かります。これらの病気が足の甲の痛みの原因になることがありますので、症状が強い、続いている場合はまずは整形外科などを受診するようにしましょう。

歩くと足の甲が痛む原因と対処法

足の甲が歩くと痛い場合は、骨折やリスフラン関節症などの恐れがあります。痛みが軽い場合は痛み止めや湿布などを用いると症状が治まるかもしれません。また、痛みを悪化させないためには、なるべく足は動かさないようにしましょう。それだけでは痛みが引かない、症状が続く場合は整形外科を受診すると良いでしょう。

腫れていないが足の甲が痛む原因と対処法

腫れていないのに足の甲が痛む場合は、神経障害や骨折などの恐れがあります。他の場合と同様、痛み止めや湿布などで軽快する場合もあります。しかし、痛みを悪化させないためにも、なるべく安静にするようにしましょう。痛みが強い、症状が続く場合は整形外科を受診するようにしましょう。

腫れていて足の甲が痛む原因と対処法

腫れていて足の甲が痛む場合は、痛風や細菌の感染症、骨折などの恐れがあります。痛みを抑えるために痛み止めや湿布を使ったり、患部を冷やしたりすると痛みが軽快することもあります。しかし、腫れている時点で速やかな対処が必要な場合がありますので、まず整形外科を受診するようにしましょう。

サッカーやランニングなどのスポーツの後に足の甲に痛みがある原因と対処法

足の甲はスポーツ後に傷みやすい部位の一つです。疲労骨折やリスフラン靭帯損傷などの可能性があるため、なるべく足の甲を動かさずに早めに整形外科を受診するようにしましょう。病院を受診するまでに痛みが強い場合は、痛み止めや湿布などを用いて痛みのコントロールを行いましょう。

寝ているときに足の甲が痛む原因と対処法

寝ているときに足の甲が痛む場合は、冷えや運動不足による血行不良の可能性があります。足元を温めたり、簡単な足指ストレッチをして血行を促進したりすると良いでしょう。それでも足の甲の痛みが続く場合は、整形外科などを受診するようにしましょう。

寝起きに足の甲が痛む原因と対処法

寝ているときと同じく、朝の寝起きに足の甲が痛む場合は、冷えや運動不足による血行不良の可能性があります。足元を温めたり、簡単な足指ストレッチをして血行を促進したりすると良いでしょう。それでも足の甲の痛みが続く場合は、整形外科などを受診するようにしましょう。
さまざまな状況に応じた病気の可能性を説明しましたが、他の原因が隠れている場合があります。痛みが続いたり、痛みが強くなる場合は必ず整形外科を受診するようにしましょう。

「足の甲が痛む」症状の特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「足の甲が痛む」に関する病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

くる病・骨軟化症

骨や軟骨の石灰化障害により、骨の強度が下がります。そのため、骨折しやすかったり、痛みが出やすくなったりします。成人に発症するものを「骨軟化症」といいます。これに対して、子どもに発症するものを「くる病」といいます。足の甲の痛みだけでなく、腰や股関節などさまざまな箇所の痛みを生じることがあります。治療は原因に即した治療となります。まずは整形外科を受診して、原因によっては内科を受診することになります。

神経障害

足の甲に分布する神経は腰から出て、膝下の外側を通ります。その通り道のどこかで神経に良くない刺激が加わると足の甲の痛みとなることがあります。代表例としては、腰のヘルニアと腓骨神経障害です。いずれにしても足首の動き、足の指の動きが悪くなったり、力が入らなくなる運動麻痺があると緊急性が高いのですぐに整形外科を受診してください。

リスフラン関節症

リスフラン関節症は、足の甲の骨と骨をつなぐ関節の軟骨がすり減り、痛みが生じる状態です。リスフラン関節症の原因は、外反母趾や扁平足などの足の変形、つま先立ちを行うバレエなどでもみられる疾患です。ギプス固定などの保存的治療で症状が改善する場合もありますが、進行すると自然に治ることはほとんどないため、整形外科を受診して手術を行うこともあります。

リスフラン靭帯損傷

リスフラン関節損傷は、足首や足の甲の捻挫によって起こる靭帯の損傷です。つま先立ちなどで患部に力が加わると、痛みが強くなります。特に、高い場所からの転落や、スポーツなどで起こります。このようなリスフラン靭帯損傷に似た症状があれば、整形外科を受診して下さい。治療はギプス固定など保存治療が基本となります。重症度や骨折を合併していれば手術を行うこともあります。

痛風

痛風は血中の尿酸値が高い状態が原因で、尿酸の結晶が関節に蓄積する病気です。特に、痛風の発作では激しい痛みがあり、痛みに一致する部位は赤みや腫れを伴います。痛風発作は、足の親指の付け根に起こることが多いですが、足の甲が痛むこともあります。痛風による痛みの治療は、痛み止めなどで対症療法を行います。しかし、これでは原因が取り除けていないので、食生活など日常生活の見直しと、尿酸値を下げる飲み薬によって尿酸値を下げます。発作の際には整形外科を受診し、発作が治まり尿酸値のコントロールを行う場合は内科を受診しましょう。発作が起こっている最中に急いで尿酸値を下げるのは、発作が悪化することがあるので、まず発作を抑える消炎鎮痛剤の内服が先です。

骨折

転倒などによって足の甲をぶつけたり、強いひねりなどの外傷があったりすると、足の甲を骨折することがあります。特に多いのは中足骨という骨ですが、足の甲にあるすべての骨が骨折する可能性があります。また、スポーツ等により疲労骨折をする場所でもあります。骨折の場合は整形外科を受診するようにしましょう。ギプス固定を行い、安静にすることで治る場合もありますが、骨折によって骨が大きくずれていたりすれば手術を行うことがあります。

「足の甲が痛む」ときの正しい対処法は?

痛みが軽い場合は、解熱鎮痛薬などの痛み止めや湿布を使って症状を抑えられることもあります。また、冷やすと症状が楽になる場合もあります。しかし、痛みを取るために、ストレッチやマッサージを行う人もいますが、痛みの原因によっては改善するどころか、さらに悪化する場合もあります。足の甲の痛みが強くなったり、激しく痛んだりする場合は、なるべく動かさないよう、安静にして早めに整形外科を受診するようにしましょう。

「足の甲が痛む」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「足の甲が痛む」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

足の甲から脛(すね)にかけて痛みがあるのですが、原因と対処法について教えてください。

歌島 大輔医師歌島 大輔(医師)

足の甲から脛にかけて痛みがある場合、先ほど述べた腓骨神経障害の恐れがあります。足を組んだり、きついストッキングをはいていると、この部分で神経がつぶされ、神経が傷むことがあります。痛みだけでなく、しびれがあることもあります。原因がはっきりしていれば、足を組む時間を減らしたり、ストッキングのサイズを大きくしたりすると良いでしょう。それでも改善しない場合は、手術を検討することもあります。より中枢の腰の神経障害でも同様の症状が出ることがあります。

足の甲の痛みは何科に行けば良いでしょうか?

歌島 大輔医師歌島 大輔(医師)

足の甲の痛みは、関節炎や骨折、神経の障害など整形外科的な疾患が多いので、まずは整形外科を受診するようにしましょう。

足の甲の痛みにテーピングは有効でしょうか?

歌島 大輔医師歌島 大輔(医師)

テーピングによって関節の動きを制限して、靭帯への負担を減らしたりする効果はあります。しかし、テーピングは応急処置や、スポーツ時などに予防的な目的で行われます。根本的な原因の解決にならないことがあります。特に、骨折などがあるにも関わらず、足の甲の痛みを取るためにテーピングをしてしのいでも、重症化に繋がる恐れがあります。テーピングをしても痛みが続く場合は、整形外科を受診しましょう。

まとめ

足の甲の痛みはさまざまな原因があり、痛み止めを飲んだり、湿布でしのいでいては、かえって悪化することもありえます。足の甲に痛みがあれば、できるだけ安静にして、整形外科を受診することが改善の近道です。

「足の甲が痛む」で考えられる病気と特徴

「足の甲が痛む」から医師が考えられる病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

内科の病気

小児科の病気

  • 骨軟化症

整形外科の病気

足の甲の痛みは整形外科の病気が主ですが、中には内科や小児科が関係する病気のこともあります。採血しないと分からないこともありますが、何科を受診したら良いか分からなければ、まずは整形外科を受診すると良いでしょう。夜間などで整形外科が開いていなければ、救急診療科を受診するようにしましょう。

「足の甲が痛む」に似ている症状・関連する症状

「足の甲が痛む」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

足の甲の痛みが神経由来であればしびれる症状があったり、炎症を伴えば赤く腫れる症状があったりします。足の甲の痛み以外にも症状があれば、それらの症状も合わせて医師に伝えるようにして下さい。

この記事の監修医師