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「明日仕事だと思うと眠れない」のはなぜ?翌日の仕事を乗り越える方法も医師が解説!

「明日仕事だと思うと眠れない」のはなぜ?翌日の仕事を乗り越える方法も医師が解説!

明日仕事だと思うと眠れない時、身体はどんなサインを発しているのでしょうか?Medical DOC監修医が考えられる病気や何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

前田 佳宏

監修医師
前田 佳宏(医師)

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島根大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院精神神経科に入局後、東京警察病院、国立精神神経医療研究センター、都内クリニックにて薬物依存症、トラウマ、児童精神科の専門外来を経験。現在は和クリニック院長。愛着障害やトラウマケアを専門に講座や情報発信に努める。診療科目は精神神経科、心療内科、精神科、神経内科、脳神経内科。 精神保健指定医、認定産業医の資格を有する。

「明日仕事だと思うと眠れない」原因と対処法

「明日は大切な会議があるから、絶対に寝坊したくない」「新しい仕事が始まるから、失敗しないか心配で眠れない」といった経験をしたことはありませんか?仕事に対する不安やプレッシャーから、なかなか眠りにつけない夜を過ごした人は少なくないでしょう。
今回はこの眠れない原因や対処法について解説します。

明日仕事だと思うと眠れない原因と対処法

「明日仕事だと思うと眠れない」状態が続くと、日中の眠気や倦怠感、集中力の低下などを招き、仕事のパフォーマンスにも影響が出てしまいます。この症状の背景には、ストレスや不安、睡眠覚醒リズムの乱れなどが関係していることがあります。
仕事に対する不安やストレスは、交感神経を優位にし、身体を興奮状態にします。その結果、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めやすくなったりもします。また、休日と平日で生活リズムが大きく変化することで、体内時計が乱れ、不眠につながることもあります。

すぐに病院へ行くべき「明日仕事だと思うと眠れない」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

「明日仕事だと思うと眠れない」症状の特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「明日仕事だと思うと眠れない」症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

原発性不眠症

原発性不眠症は、睡眠障害の一つで、ストレスや環境の変化など明らかな原因がないにもかかわらず、慢性的に不眠に悩まされる病気です。「明日仕事だと思うと眠れない」ことも、原発性不眠症の症状の一つと考えられます。
原発性不眠症は、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れることで発症すると考えられています。治療には、睡眠薬の服用や認知行動療法などが用いられます。不眠の症状が1ヶ月以上続く場合は、睡眠専門医や精神科、心療内科での受診をおすすめします。

その他の睡眠障害

概日リズム睡眠-覚醒障害や睡眠時無呼吸症候群など、他の睡眠障害が隠れていることもあります。これらの病気でも、不眠や日中の眠気といった症状が現れます。
概日リズム睡眠-覚醒障害は、体内時計のリズムが社会生活のリズムとずれることで起こります。睡眠時無呼吸症候群では、鼾などで睡眠中に呼吸がうまくできなくなり、睡眠の質が低下します。これらの病気が疑われる場合は、睡眠専門医の受診が必要です。

不安症

不安症は、過剰な不安や心配が続く病気です。仕事に対する不安から「明日仕事だと思うと眠れない」状態になることもあります。不安症では、動悸や発汗、震えなどの身体症状も現れやすくなります。
不安症の治療には、抗不安薬の服用や認知行動療法などが用いられます。不安で眠れない状態が続く場合は、精神科や心療内科での受診をおすすめします。

「明日仕事だと思うと眠れない」症状の正しい対処法は?

まずは自分でできる対処法として生活習慣の改善が大切です。就寝前は、スマートフォンやパソコンの使用を控え、仕事の悩みをそのまま寝床に持ち込まないよう、リラックスできる環境を整えることが大切です。

ぬるめのお風呂に入ったり、ストレッチをしたり、好きな音楽を聴いたりするのもおすすめです。アルコールやカフェインの摂取は控えめにし、軽い運動やストレス発散を心がけることも大切です。
症状が軽い場合は、市販の睡眠改善薬を使ってみるのも一つの方法です。ただし、長期的な使用は避け、根本的な原因の解決を心がけましょう。漢方薬の中にも、不眠に効果があるとされるものがあります。ただし、症状によっては不向きなこともあるため、医師や薬剤師に相談してから使用することをおすすめします。
それでも不眠の症状が続く場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。医師から適切な診断を受け、必要に応じて薬物療法や認知行動療法などの治療を開始しましょう。我慢せずに専門家に相談することが、不眠の悪循環を断ち切る第一歩となります。

眠れなかった翌日の仕事を乗り越える方法

十分な睡眠がとれなかった翌朝は、眠気との戦いになるかもしれません。そんなときは、こまめに水分補給を心がけ、軽い運動で体を動かすことをおすすめします。日光を浴びることも、眠気覚ましに効果的です。
仕事中は、なるべくカフェインの摂取は控えめにしましょう。一時的には眠気が減りますが、その後の睡眠に悪影響を及ぼす可能性があります。
大切なのは、一晩眠れなかったからといって、必要以上に不安にならないことです。3日間の総合で眠れていれば問題ありません。落ち着いて、自分なりのペースで、一つひとつの仕事に取り組んでいきましょう。

「明日仕事だと思うと眠れない」症状についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「明日仕事だと思うと眠れない」症状についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

明日仕事だと思うと眠れないのはストレスが原因でしょうか?

前田 佳宏医師前田 佳宏(医師)

多くの場合、仕事に対する不安やストレスが原因となって不眠症状が現れます。仕事のプレッシャーから心身が興奮状態になり、なかなかリラックスできません。ただし、体内時計の乱れや他の睡眠障害が隠れていることもあるため、不眠が慢性的に続く場合は専門医に相談することをおすすめします。

一睡もできなかった場合、仕事は休んだ方がいいですか?

前田 佳宏医師前田 佳宏(医師)

一晩眠れなかったからといって、すぐに仕事を休む必要はありません。日中の眠気は避けられませんが、休憩時間でうまく休みながら、なるべく通常通りの生活リズムを心がけましょう。ただし、不眠症状が慢性的に続き、仕事に支障が出るようであれば、休養を取ることも検討してください。

寝る前にやってはいけないことについて教えてください。

前田 佳宏医師前田 佳宏(医師)

就寝前は、スマートフォンやパソコンの使用を控えることが大切です。ブルーライトが脳を刺激し、入眠を妨げる可能性があります。また、仕事の資料をチェックしたり、翌日の予定を考えたりするのも避けましょう。脳が活性化してしまい、寝つきが悪くなるかもしれません。アルコールの摂取も、睡眠の質を低下させる要因となります。

まとめ

「明日仕事だと思うと眠れない」症状は、現代人の多くが経験する不眠の悩みです。仕事に対する不安やプレッシャーから、交感神経が優位になり、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めたりしてしまいます。
この症状の背景には、ストレスや睡眠障害など、様々な要因が潜んでいる可能性があります。不眠が慢性的に続く場合は、自己判断で市販薬を使用するのではなく、早めに専門医への相談をおすすめします。
また、日頃から睡眠環境を整えたり、ストレス対策を講じたりすることも大切です。十分な睡眠は、仕事のパフォーマンスを上げるためにも欠かせません。一人で抱え込まず、周囲の支えを借りながら、不眠の悪循環から抜け出していきましょう。

「明日仕事だと思うと眠れない」で考えられる病気

「明日仕事だと思うと眠れない」から医師が考えられる病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

睡眠障害系の病気

精神科系の病気

セルフケアでも症状が落ち着かない場合は病院受診を検討しましょう。

「明日仕事だと思うと眠れない」に似ている症状・関連する症状

「明日仕事だと思うと眠れない」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • なかなか寝付けない
  • 途中で何度も目が覚める
  • 朝早く目覚めてしまう
  • 熟睡感がなく眠りが浅い

睡眠の問題はよくあるものですが、自分ではどうしようも解決できない場合は受診を検討しましょう。

【参考文献】
[厚生労働省]健康づくりのための睡眠ガイド 2023
[e‐ヘルスネット]休養・こころの健康
・[国立精神・神経医療研究センター]睡眠障害ガイドライン