【NEWS】 数千万人の患者データ活用、Googleの「プロジェクト ナイチンゲール」(医師コメント3件)

米国紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』は現地時間の11月11日、IT企業のGoogle社が数千万人に及ぶ米国患者のデータにアクセスしていると報じた。これらのデータには、患者名や生年月日、各種検査結果、診断内容、入院記録などが含まれ、米病院グループ大手のアセンション社との提携の元、よりよい医療ケアの提案などに使われるという。

この「プロジェクト ナイチンゲール」と題された新しい試みは、各所に波紋を投げかけている。その端的な例が、こうした情報収集をGoogle社の従業員だけでおこない、医師や患者には知らされていない点だ。しかし米国共通の米連邦法では、「医療機能を実行するためにのみ」と限定したうえで、医療機関とビジネスパートナーとのデータ共有を認めている。つまり、医師や患者への告知や同意は不要ということだ。

この点についてGoogle社とアセンション社は共同声明を出し、「米国の医療保険の相互運用性と責任に関する法律に準拠し、厳格な要件を順守してデータ処理する」と発表。また、Google Cloud社社長のタリク・シャウカット氏は、「クラウド、データ分析、機械学習、最新の生産性ツールの力でヘルスケアの提供を変革したい」と語った。

医療の質や効率を重視すべきか、データ共有を必要最低限の範囲にとどめるべきか。その線引きやデータの漏出問題も含めて、問われる課題は多い。

医師のコメント

  • 山口 征大(内科医)

2020年代は各産業においてDXが加速してくることが想定されています。その中でもヘルスケア領域におけるDXへの期待も大きく、社会課題解決をしていくこととなるでしょう。個人情報などのリスクへのマネジメントと、医療のユーザー・プレイヤー両者のマインドセット変革をすることができるかがKSFとなってくると考えられます。

 

  • 武井 智昭(内科医・小児科医)

コメディカルを中心としたビッグデータは、医師の立場からすると貴重なものが多いです。個人情報保護などの法律などの兼ね合いもあるが、医学の発展には開示は必要に思われます。

 

  • 山崎 ゆか(麻酔科医)
    中部産婦人科

Googleであれなんであれ、個人情報がしっかりと守られるのであれば、ビッグデータを利用して、未来の健康につながることは、良いことだと思う。
ただアメリカのことなので、日本人には当てはまりにくいとは思う。