梅雨明けを迎えた首都圏1都3県では7月29日、熱中症とみられる搬送患者が274人に上った。都道府県別の内訳は、東京都121人▽埼玉県82人▽千葉県37人▽神奈川県34人となっている。また、総務省7月30日の発表によると、全国でも5664人の熱中症患者が、28日までの1週間で搬送されているという。
熱中症に関連して、11府県では11人の死亡が確認されている。大阪府では28日、遊園地で着ぐるみを着ていた男性が練習後に体調を崩し、搬送先の病院で死亡した。栃木県でも30日、農作業中の男性が熱中症とみられる症状により亡くなった。
気象庁の1カ月予報によると、厳しい暑さは8月いっぱいまで続く模様。気象庁は、7月下旬まで続いた梅雨寒により「暑さに体が慣れていない」と警戒を呼びかけている。ヒトの汗腺は急激な変化に対応しきれず、「汗をかきにくい体」のままでいることが予想されるからだ。
熱中症は日中の屋外に限らず、夜間の屋内でもかかるおそれがある。夏休みが始まった今、暑さを感じにくいとされる高齢者や子どもを中心に、より水分と塩分の補給を心がけたい。