【NEWS】インフル新治療薬「ゾフルーザ」副作用に「出血」追記(医師コメント4件) 更新日:2023/03/27 厚生労働省は3月1日、インフルエンザの治療薬「ゾフルーザ」について、添付文書の重大な副作用に「出血」の追記をするよう製薬メーカーに指示を出した。 厚労省は、「ゾフルーザ」服用後、血便や血尿の症状をうったえる人が25人おり、そのうち13人は服用との因果関係が否定できなかったことを確認。亡くなった人も3人いたが、これについては明確な因果関係は確認できなかったとのこと。「ゾフルーザ」は昨年3月に発売されたインフルエンザの新治療薬で、1度錠剤を服用するだけで治療効果が期待できるなど注目を集めている。 医師のコメント 山内 彩(歯科医) デンタルオフィス新宿 昨年発売されたインフルエンザ治療薬ゾフルーザは1度錠剤を服用するだけで治療効果がある為、何度も服用する手間がなく画期的である一方で、新たに発売されたものはそれだけ症例数、サンプルが少ないのでどのような副作用が出るか未知な部分があることは否めません。何でも新たに出たものが良いとも限らないので、医師の説明をよく聞き慎重に判断することが重要です。従来のものを含めいくつかの治療薬のメリットデメリットを説明の上選択肢を与えてくれる医師は信頼できそうです。 武井 智昭(小児科医・内科医) なごみクリニック ゾフルーザは報道の通り、日本感染症学会が懸念していた予想以上に薬剤耐性ウイルスが出現しました。そして、未知の副作用のため、休診日にも血便やアザで診療している例がありました。 眞鍋 憲正(整形外科医・スポーツ医学担当) 新薬はこのように臨床試験を経てもあとからわかる副作用があるので、適応を見極めて必要とされる人にのみ処方するということが大事です。 巷岡 彩子(産婦人科医) ゾフルーザは、人の細胞内でのウイルス増殖を抑えるこれまでのインフルエンザ薬とは異なった機序で効果を発揮する新薬です。発売されて間もない事もあり、当然ながら想定されない副作用が出てもおかしくないと考えます。また服薬が一回で済むということは、体内に薬の残る時間も長く、副作用出現時には長引く可能性もあり注意が必要ではあります。耐性ウイルスの問題もありますが、抗ウイルス薬としての効果も高く、単回投与と服薬しやすさもあるため、治療の選択肢が増えるのは歓迎すべきと思います。 この記事をシェアする