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「世界人口の90%以上が新型コロナウイルスの免疫を獲得」WHO推定も収束には至らず

 更新日:2023/03/27
WHO事務局長「世界人口の少なくとも90%が(新型コロナの)免疫獲得と推定」

WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は、12月2日に開かれた会見で「世界人口の少なくとも90%が過去の感染やワクチン接種によって、新型コロナウイルスに対する免疫をある程度は獲得していると推定している」と述べました。このニュースについて中路医師に伺いました。

中路 幸之助 医師

監修医師
中路 幸之助(医師)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

WHOのテドロス事務局長の会見内容とは?

12月2日に開かれたテドロス事務局長の会見内容について教えてください。

中路 幸之助 医師中路先生

WHOのテドロス事務局長は、12月2日に開かれた会見で「現在、世界人口の少なくとも90%が過去の感染やワクチン接種により、新型コロナウイルスに対する免疫をある程度は獲得していると推定している。パンデミックの緊急段階が終わったと言えるまでにだいぶ近づいたが、まだそこまでは至っていない」との現状を説明しました。

また、今回の会見に先立つ11月26日は、WHOがオミクロン株について発表してからちょうど1年となります。そのことを受けて、テドロス氏は「オミクロン株は、前身のデルタ株よりも大幅に感染力が強いことが証明され、その感染力の強さから引き続き高い死亡率をもたらしている。WHOに報告された週間死亡者数は過去5週間でわずかに減少したが、先週は8500人以上が命を落としている。感染予防や救命のためのツールがこれだけ揃っているのに、パンデミックから3年も経った今、受け入れられるものではない」と話しています。さらに現在はオミクロン系統が500以上流通していることも紹介されました。

今回の会見内容への受け止めは?

WHOのテドロス事務局長は12月2日に開かれた会見で「新型コロナウイルスに対する免疫を世界人口の少なくとも90%が獲得しているものの、パンデミックの緊急事態が終わったと言えるまでではない」という考えを示しました。この内容への受け止めについて教えてください。

中路 幸之助 医師中路先生

世界の人口の大半が新型コロナウイルスの免疫を獲得しているとのことですが、「具体的に、どの検査方法を用いて免疫の獲得を確認したのか」「どの程度、感染しない免疫を獲得しているのか」などが不明です。そのため、パンデミックが収束したと捉えるのは早計であると考えます。

新型コロナウイルスの流行を乗り切るために大事なことは?

新型コロナウイルスの流行を乗り切るために大事なことはなんでしょうか?

中路 幸之助 医師中路先生

今回の結果には安心せず、これからも基本的な感染対策を心がけましょう。とくにワクチンを接種することが今後も大切になってきます。

まとめ

WHOのテドロス事務局長が、12月2日に開かれた会見で「世界人口の少なくとも90%が、感染やワクチン接種によって新型コロナウイルスに対する免疫をある程度は獲得していると推定している」と述べたことが今回のニュースでわかりました。ただし、WHOの新型コロナウイルス感染者数の集計では、11月21~27日の週間感染者数が日本は前週比18%増の69万8772人となり4週連続で世界最多となるなど、まだまだ警戒が必要な状況は変わっていません。

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