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【不妊治療】5つの都立病院などで無料相談を開始

 更新日:2023/03/27

不妊治療に対する公的保険の適用範囲が拡大されたことを受けて、東京都では5つの都立病院などで、希望者への無料相談を受け付けが始まりました。このニュースについて前田医師に伺いました。

前田 裕斗 医師

監修医師
前田 裕斗 医師

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東京大学医学部医学科卒業。その後、川崎市立川崎病院臨床研修医、神戸市立医療センター中央市民病院産婦人科、国立成育医療研究センター産科フェローを経て、2021年より東京医科歯科大学医学部国際健康推進医学分野進学。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。

新たに始まった無料相談とは?

東京都で新たに始まった不妊治療への無料相談について教えてください。

前田 裕斗 医師前田先生

不妊治療を希望する人の不安や悩みに対応するために、東京都は都立など5病院で、無料電話相談を始めています。

月曜から金曜まで日替わりで病院が変わっており、月曜日は多摩総合医療センターと大塚病院、火曜日は墨東病院と豊島病院、水曜日は荏原病院と大塚病院、木曜日は多摩総合医療センターと墨東病院、金曜日は荏原病院と豊島病院です。受け付けはそれぞれの病院の電話番号で、豊島病院と荏原病院は相談の事前予約が必要になります。

不安や悩みなどメンタル面や治療費や助成金などの経済面などを相談できるということです。東京都は、今まで不妊治療ができなかった人や、どこに相談すればいいのか迷っている人も、気軽に相談して欲しいとしています。

(各病院の受け付け電話番号)
多摩総合医療センター 042-312-9176
大塚病院 03-3941-3211
墨東病院 03-3633-6151
豊島病院 03-5375-5489
荏原病院 03-5734-5489

無料相談をおこなう意義は?

東京都が始めた無料相談をおこなう意義について教えてください。

前田 裕斗 医師前田先生

不妊治療が保険適用になるにあたり、新しく治療を希望する人や治療を考えているがまだ決断できていない人に向けて、医療ソーシャルワーカーや心理士に相談ができる仕組みです。不安や悩みなどの心理面、治療費や助成金などの経済面、生活と治療の両立などの社会面に関する相談を治療前に相談することができ、今後治療に取り組む人にとっては助かる仕組みと言えるでしょう。

保険適用拡大に伴うクリニックの負担増は?

保険適用の拡大に伴って、治療を始める際に患者ごとに治療計画書を作成して丁寧に説明することが求められるようになったため、クリニックの負担も増えているという情報もありますが、こうしたクリニック側の負担増についても教えてください。

前田 裕斗 医師前田先生

保険適用範囲が拡大となり、新しく治療を受ける人だけでなくこれまで治療を受けていた人についても同意書や治療計画書の作成・説明が必要になりました。とくに4~5月は過渡期であり、医療機関側も慣れていないため負担増や混乱が予想されます。患者側も、しばらくはクリニックでの待ち時間が多少長くなることについては覚悟して受診する必要があるでしょう。こうした負担は時間が経過するにつれて軽減されることが予想されます。

まとめ

不妊治療に対する公的保険の適用範囲が拡大されたことを受けて、東京都では5つの都立病院などで希望者への無料相談の受け付けが始まったことが今回のニュースでわかりました。状況や希望に合わせて治療ができる医療機関の紹介も行うということなので便利なサービスと言えそうです。

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