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「免疫不全者は4回目ワクチンの接種が必要になる可能性」アメリカ疾病予防管理センターが指摘

 更新日:2023/03/27

CDC(アメリカ疾病予防管理センター)が、新型コロナウイルスワクチンに関するガイドラインを改訂し、がん治療などで中程度から重度の免疫不全の症状がある人について、ファイザーやモデルナワクチンの4回目の接種を受けることになるかもしれないと指摘しました。このニュースについて中路医師に伺いました。

中路 幸之助 医師

監修医師
中路 幸之助(医師)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

4回目接種の対象になる可能性がある人とは?

どのような人が4回目接種の対象になる可能性があるのでしょうか?

中路 幸之助 医師中路先生

今回、CDCが行ったガイドラインの改訂では、「がん治療などで中程度から重度の免疫不全の症状がある人については、ファイザーやモデルナのmRNAワクチンの4回目の接種を受けることになるかもしれない」と指摘しています。

中程度から重度の免疫不全者はどういう人を指すかというと、がん治療中の人や臓器移植を受けた人、HIVが進行していたり、治療を受けていない人などが該当するとのことです。CDCの推計では、米国の人口の約2%に当たるおよそ900万人が当てはまると報告があります。

CDCは8月に、18歳以上の免疫不全者を対象とする3回目の接種を承認していますが、これはブースター接種と呼ばれる免疫効果を持続させるための接種とは違って、免疫不全者は2回接種では完全な免疫反応を獲得できない可能性があることから必要になるとして実施されてきました。

免疫不全の症状がある人のリスクは高いのか?

免疫不全の症状がある人はワクチンを接種していても重症化などのリスクは高いのでしょうか?

中路 幸之助 医師中路先生

アメリカのジョンズ・ホプキンス大学が今年の夏に実施した調査によって、ワクチンを接種した免疫不全者は、それ以外の人と比べて入院や死亡の確率が485倍に上ることが判明しました。

さらにCDCによると、ワクチン接種完了後に感染するブレークスルー感染で入院を必要とした症例のうち、約44%を免疫不全者が占めていたという調査結果も出ているようです。加えて、これまでの研究では、特定の免疫不全者はブースター接種によってワクチンに対する抗体反応が強まることが示されています。また、免疫不全者は、濃厚接触者にウイルスを感染させる可能性も高いとされています。

日本への影響は?

免疫不全者への4回目の接種の可能性がアメリカで指摘されましたが、日本の接種体制に影響は出てくる可能性はあるのでしょうか?

中路 幸之助 医師中路先生

これら4回目接種に関しての海外からの報告は有用と考えられますが、あくまで小規模な調査の結果であり、リアルワールドでの成果は不明です。日本にあける免疫不全の患者さんへの4回目の接種適用に関しては、今後の海外での知見をもとに判断されると考えます。

まとめ

CDCのガイドラインが改訂され、がん治療などで中程度から重度の免疫不全の症状がある人について、ファイザーやモデルナワクチンの4回目の接種を受けることになるかもしれない可能性が明らかになりました。日本に今後どのような影響を与えるのか注目が集まります。

この記事の監修医師